花色:、実色:
学名:Nandina domestica
科名:メギ科
分類:常緑低木
原産地:日本、東アジア
大きさ:背丈1.0〜2.0m、横幅0.5〜1.5m、小葉5〜12cm前後(葉は互生)
主な見所:花(5〜6月)、実(11〜1月)
羽状の小葉と株立ちで枝を伸ばす姿は、背の低い竹のような軽い印象を与えます。
葉は冬に紅葉しますが改良品種のオタフクナンテンほどは綺麗に赤くなりません。暖地ではほとんど紅葉しないことも多いです。晩秋には赤い実をつけます。あまり実つきのよいほうではありませんが条件が良いと鈴なりにつけるのでよく目立ちます。初夏に白い花を穂状に咲かせますが、こちらは観賞価値は高くありません。全体の姿は和の雰囲気がとても強い樹木です。
半日陰の、乾燥しない肥沃な土の場所が適地です。実つきを重視するなら日当たりと水はけのよい場所に植えますが、やはり乾かさないように育てます。樹形を楽しむだけなら日陰でも問題ありませんが、徒長しやすく下葉も枯れやすいです。
和風や自然風の庭によく合います。他の和の樹木との相性も良好。洋風の庭にはあまり合いません。
実つきを考えなければ北側のジメジメした場所でも育つので重宝します。あまり横に広がらず軽い姿なので株間が狭い場所に植えても大丈夫。単独で植えて実が枝垂れる姿を楽しむのも良いです。
近年は様々な葉色の品種が出回りますが、落ち着いた和風の庭に地植えする場合は緑葉種を植えたほうが無難でしょう。一方で、和の印象が薄まる斑入り品種は洋風の庭にも合わせられます。
センリョウと寄せ植えした様子。秋に実をつける和の低木と合わせやすく、他にもアオキやマンリョウ、ヤブコウジなどと組み合わせやすいです。
いずれもシェードガーデンで育つので、性質的にも合っています。
造園・庭木用の緑葉種がよく出回っています。一方で、店頭に出回る量は少ないですが白実の品種や、新葉が赤くなる品種、葉芸をもつ品種が通販を中心に出回っています。
矮性種のオタフクナンテン(下記にある仲間の花のリンク参照)もよく育てられます。
「オブセス」
新芽が赤くなる品種。矮性であまり大きくならないのも特徴。オタフクナンテンよりも横幅が出るので、株のボリュームが欲しい場合の選択肢になります。
「レッドライト」
斑入りの葉と、新芽が赤が混じるカラフルな品種。矮性であまり大きくならないのも特徴。
明るい雰囲気で、洋風の庭にもよく合います。
ナンテンの花。初夏に白い花を咲かせます。
観賞価値はあまりありません。
ナンテンの実。条件が良ければ実の重さで枝垂れるほどの実つきになります。
前年の硬くて光沢がある濃い緑色の葉と、新芽の柔らかく明るい色の葉。
同じ株の葉でも、だいぶ印象が異なります。
日当たりのよい場所なら真っ赤に紅葉します。ただ、日当たりの悪い場所でも育つのがナンテンの大きな長所なので、配植としては難しいところです。
オススメ度:★★★★★
半日陰の湿った場所でも育つ丈夫な樹木。明るい日陰でもなんとか育ちます。
和の庭木の中でも軽い樹形をもつのがポイント高いです。