本文へスキップ

ガーデニング・園芸に用いられる植物の中で私が栽培したことのある種類を図鑑にしています

マンリョウ

マンリョウマンリョウの実と葉

戻ります

マンリョウのデータ

花色:白、実:赤白
学名:Ardisia crenata
科名:ヤブコウジ科
分類:常緑低木
原産地:日本、東アジア
大きさ:背丈20〜120cm、横幅15〜80cm、葉7〜10cm前後(互生)
主な見所:実(11〜?月)※鳥などに食べられるまで観賞できます

マンリョウの特徴

坪庭によく植栽されているように、日陰でも実をつける耐陰性と丈夫さ、適度な大きさが魅力です。
冬になると深緑の葉に赤い実が目立ちますが、センリョウとは異なり葉の下側に実をつけるためやや落ち着いた印象。7月頃咲く白い花は目立ちません。葉は濃緑で枝先に固まってつき、葉縁は特徴的な波のような尖らない形です。背丈は大人の腰付近ぐらいで止まります。改良品種に斑入り葉や白実、大きな実の品種もよく見かけます。
こぼれダネでも簡単に増え、いつのまに育って大きくなっていることもしばしばです。

  • 難易度: とても易しいです。
  • 日照量: 日当たりのよい場所でも育てられますが葉は汚くなります。
  • 水分量: 乾燥には弱いです。
  • 耐寒性: 関東以西の温暖地であれば問題ありません。
  • 成長速度:遅い 大きくなるまで時間が必要です。
  • 移植:春・梅雨・秋 大株の移植はやや難しく、太い根を傷つけないようにします。

マンリョウの育て方

かなりの悪条件化でも育つ強健な植物です。半日陰から日陰のやや湿った肥沃な土の場所を好みますが、生育条件は広い幅があります。ただ、やせた乾燥しやすい土の場所には向きません。
耐寒性はありますが、寒冷地には適しません。

  • 管理:成長が遅いので基本的に剪定する必要はないです。枝が伸びすぎた場合は切り戻しますが樹姿が乱れることもあります。やや下の方で切るのがコツです。
    葉に隠れて実が見えずらい場合は、少し葉を切ってあげるとよいでしょう。
  • 剪定
    通常は剪定する必要はありませんが、伸び過ぎたら春に切り戻し剪定します。
  • 肥料:土が肥沃なら肥料はいりません。
  • 病害虫:特に気になるものはありません。

マンリョウのアレンジ

和風の庭によく合います。洋風の庭にはあまり合いません。
日陰の庭の実ものとして貴重です。株がまとまりやすく、大きくなりすぎないのも利点。非常に丈夫で坪庭のような風通しの悪い環境でも問題なく育ちます。
背が高くなった株は根元が空くので、根じめに日陰に強いグランドカバー(ヤブランやジャノヒゲなど)を植えると、それだけで見栄えがします。

日陰の庭にヤブランとともに植栽された例
日陰の庭にヤブランとともに植栽された例。管理の手間少ないので、ほぼ放任栽培できます。

マンリョウの主な品種

白実品種のほか、斑入り種や実が大きい品種も出回ります。

白実品種
白実品種。紅白のお揃いで寄せ植えされたものが正月によく出回ります

実が大きめの品種
実が大きめの品種。実つきも良くなります。よく目立ちますが、楚々とした印象は薄れるので地植えよりも鉢植え向きです

紅孔雀(夏)紅孔雀(晩春)
紅孔雀
斑入り品種。斑は白や赤色が複雑に入り、夏以降の方がより赤くなります。
楚々とした姿が魅力のマンリョウの良さを生かした配植を考えると、使い方は難しいかもしれません。鉢植え栽培とするのも良いでしょう。

その他の写真

マンリョウの花
マンリョウの花。小さな白い花は目立たず観賞価値はあまりありません。

マンリョウの個人的な印象

オススメ度:★★★★
とにかく丈夫ですが、成長が遅めで管理の手間がいらないところもポイント高いです。
和の雰囲気が強いので使い方は限定されます。

コメント

  • 鳥などに実が食べられなければ、次の年また実がつく頃までついています。
    ネットなどで実を保護している人もいますが、センリョウとは異なり早々に実を食べられてしまうようなことは少ないです。
  • センリョウよりも実が豪華なのでマンリョウと名がつきました。
    ただ、実の大きさは劣りますが、葉の上に実をつけるセンリョウの方がより派手で目立つように感じます。

〜両シリーズリンク

戻ります