本文へスキップ

ガーデニング・園芸に用いられる植物の中で私が栽培したことのある種類を図鑑にしています

サザンカ

サザンカサザンカの花

戻ります

サザンカのデータ

花色:ピンク白
学名:Camellia sasanqua
科名:ツバキ科
分類:常緑高木
原産地:日本、東アジア
大きさ:背丈0.8〜3.0m(15m)、横幅0.5〜2.5m(10m)、葉4〜7cm前後(互生)
主な見所:花(10〜1月)

サザンカの特徴

12月頃が開花の最盛期の冬の花です。ツバキによく似ていますが、花弁がバラバラに落ちる・冬咲きのものが多い・枝に毛が生える・葉がやや小さいといった違いがあります。
花は一重のものが多くツバキに比べると控えめな感じですが、種類は負けず劣らず多く豪華な八重咲きもあります。葉はやや厚くて、葉縁にはギザギザがあります。照りの強い小さい葉が密につくので生垣にも多用されています。
ツバキ同様、チャドクガの被害に注意しなければなりません。

  • 難易度: とても丈夫です。
  • 日照量: 日当たりでも日陰でも育ちます。
  • 水分量: 乾湿どちらにも耐えますが、適湿を好みます。
  • 耐寒性: 耐寒性は強いです。
  • 成長速度:やや遅い 成長はゆっくりです。
  • 移植適期:春・秋 移植はやや難しい。特に大株は個人では難しいです。

サザンカの育て方

日当たりの良い場所から明るい日陰の場所まで植栽できます。ただ、日当たりのほうが花つきは良くなります。肥沃で適湿な土を好みますが、乾湿どちらの土壌にも広い適応幅を持っています。酸性土壌を好むので、中性〜アルカリ性土壌の場合はピートモス等で調整しましょう。
とても丈夫な花木ですが、チャドクガは常に気を使わなければなりません。

  • 管理:剪定は花後〜初夏に行います。生垣の場合は適切刈り込みますが、あまり深く刈り込むと花つきが極端に悪くなります。
    5月以降は秋までチャドクガやイラガが発生してないかチェックして、イモムシがまだ小さいうちに駆除できるようにします。
  • 剪定3月・6月・(9月)
    花後と新芽が固まる初夏の剪定が基本です。
    すでに花芽ができている9月の剪定は整枝程度に留めます。
  • 肥料:お礼肥として寒肥を与えますが、花つきが良いようなら無理に与えなくて構いません。
  • 病害虫:チャドクガやイラガが発生します。他の病害虫に強いだけに残念です。

サザンカのアレンジ

和風の庭に合います。生け垣なら洋風の庭にも合います。また、豪華な八重の花なら和風だけでなく洋風の庭にも合います。自然風の庭にはあまり合いません。
冬の間、花を咲かせてくれるので季節感の演出に向いています。一般家庭の生垣では、ツバキより葉の小さめなサザンカの方が向いています。花のない季節は常緑の葉が重い印象で、しっとりとした雰囲気になります。
人が触れやすい場所に植える場合はチャドクガに常に気を払いましょう。

サザンカの主な品種

様々な種類がありますが、一重と八重によって印象が変わります。
カンツバキ系の品種には矮性種もあります。

八重のサザンカ
八重のサザンカ

ハイカンツバキ
ハイカンツバキ
カンツバキ系の矮性品種。樹高は高くても1.2m程度にしかならず、境裁や背の高めなグランドカバーに使われます。

その他の写真

サザンカの葉
サザンカの葉。ツバキに比べると小さめで、両者を区別する際の大きなポイントです。

サザンカの実
サザンカの実。比較的よく実ります。

サザンカの生垣サザンカの生垣
サザンカの生垣。薄くてもそれなりに遮蔽性のある生垣になります。
ツバキでこの薄さの生垣にしてしまうと雑な仕上がりになってしまいます。

サザンカの散華
サザンカの散華。ツバキとは異なり花弁がバラバラになります。

サザンカの個人的な印象

オススメ度:★★★
葉が小さめなのでツバキよりは扱いやすいですが、その分花は控えめな印象です。冬にこれだけ花つきがよい花木は他にないので重宝します。
チャドクガさえつかなければ誰にでも薦められるのですが…。

コメント

  • ツバキとサザンカの違いには例外もあり品種によっては区別が難しいものもあります。家庭園芸では単純に葉の大きさの違いのみで区別すれば良いと思います。両者は性質が似ているので栽培管理上の問題は少ないです。
  • 開花期であれば散華の違い(サザンカは花弁がバラバラに落ちる。ツバキは花弁がまとまったまま落ちる)で区別するのもよいでしょう。
  • 花びらがバラバラに落ちることが多いカンツバキ系品種は、ツバキの名があってもサザンカの仲間に含まれることが多いです。

仲間の花

戻ります