ジャーマンカモミールのデータ

花色：
学名：Matricaria recutita/chamomile
別名：カモミール、カモマイル、カミツレ
科名：キク科
分類：秋まき一年草
原産地：ヨーロッパ〜西アジア
大きさ：背丈20〜100cm、横幅30〜80cm
主な見所：花（４〜７月）、香り（花）

ジャーマンカモミールの特徴

園芸でカモミールの名で流通するものにはいくつか種類がありますが、ここでは一年草のジャーマンカモミールを紹介します。
ハーブとして栽培されるほかに、花つきに優れているので花壇にもよく使われています。美容や精神安定の効果があるとされるハーブで、花にはリンゴのような甘い香りがします。花は咲き進むにつれて中央の黄色い筒状花が盛り上がり、白い舌状花は逆に反り返ったようになります。花茎を長めに伸ばして風にゆれる姿は野趣に富んでいますが、野性味というよりは素朴な印象です。

• 難易度： 涼しい時期は易しいですが、暑さには弱いです。
• 日照量： 日当たりのよい場所を好みます。
• 水分量： 水はけのよい土を好みます。
• 耐寒性： 耐寒性は強いです。

ジャーマンカモミールの育て方

日当たりと水はけのよい場所が適地で、湿りやすいジメジメした環境を嫌います。地植えの場合は放任でもよいですが、鉢植えではひどく乾燥させないようにします。暑さには強くありませんが、初夏までは丈夫に育つのでそこまで楽しんで、本格的な梅雨の前に収穫してしまえば問題ないでしょう。

• 管理：放任気味でも大丈夫です。
• 肥料：多肥を嫌うので、緩効性肥料を控えめに与える程度で十分。
• 病害虫：アブラムシが多発します。
• タネから：直まきで育てます。条件がよければこぼれダネでも増えます。
• 収穫：フレッシュでも使われることがありますが、基本的にはドライで利用します。薬効のある黄色い筒状花が大きくなった開花最盛期に、花茎を切り取って陰干しして乾燥保存します。

ジャーマンカモミールのアレンジ

洋風や自然風の庭に合います。和風の庭にはあまり合いません。
花壇の中景やハーブガーデンのメインに適しています。雰囲気が爽やかでやさしげなので、広い場所に植えられれば自然な印象の花畑に仕上がります。
場合によって、かなり背が高くなることがあるのでアレンジでは難しいところです。

やや広い空きスペースに列植した例。思ったよりも背丈が大きくなる場合があります。

ジャーマンカモミールの主な品種

これといった品種はないようです。

その他の写真

横から見た場合、黄色い筒状花の盛り上がりが目立って、個性的な印象になります。
また、白い舌状花は開花が進むにつれ先端が垂れ下がります。

上から見た場合、筒状花の盛り上がりが目立たないため、シンプルな印象になります。

ジャーマンカモミールの個人的な印象

オススメ度：★★★
ハーブとしての利用はもちろん、自然な雰囲気の花畑を目指すときの選択肢になります。
アブラムシが高確率でつくのが難点。

コメント

• コンパニオンプランツ（周りの植物を元気にする効果をもつ植物）として知られています。
• 園芸書などでは草丈60cm程度とされていますが、環境によっては容易にその背丈よりも高くなります。暖地では前景よりも中景に配植したほうが良いと思います。一方で、寒冷地では逆に、背丈が低く収まってしまう場合もあります。
• ジャーマンカモミールは花に強い香りがあり、ローマンカモミールは葉を含めた全体に香りがあります。とはいえ、慣れれば草姿を見るとすぐ判別がつくでしょう。ジャーマンカモミールは株が立ち上がりますが、ローマンカモミールは株が横に広がりやすいです。
• 筒状花の盛り上がりがジャーマンカモミールは大きく、ローマンカモミールは抑えめです。
• 家庭園芸向きのハーブティー用のハーブとして実用的な種の一つです。
• ハーブ店でもよく販売されているように普通に飲まれているカモミールティーですが、妊婦への影響や、一部の方はアレルギーがでるとされています。一応留意のこと。

関連の花

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