花色:
学名:Chamaemelum nobile / Anthemis nobilis
科名:キク科
分類:多年草(常緑)
原産地:地中海沿岸
大きさ:背丈20〜50cm、横幅30cm以上
主な見所:花(4〜6月)、香り(全草)
全草にリンゴのような香りがありハーブとして用いられています。ジャーマンカモミールに比べ花つきは良いほうではありませんが、多年草であることと葉にも香りがあることが特徴。花は白い花弁と、やや盛り上がる黄色い花芯が素朴な雰囲気です。葉は切込みが深く繊細な印象。茎は比較的よく伸びて、株は横に広がりやすいです。
カモミールの園芸での扱いは、ジャーマン種が主に花を楽しむのに使われているのに対し、ローマン種は花だけでなく葉も楽しむのに使われています。芝生のように刈り込んで絨毯のようにすることもあります。ただ、高温多湿の夏に弱りやすく、夏越しさせるのに気を使うため、日本の暖地ではあまりそういった使い方は見かけません。
涼しいうちは丈夫で育てやすいです。日当たりと水はけのよい、やや乾燥した場所を好みます。高温多湿の夏に弱りやすいですが、それなりの環境を用意できれば夏越しはそれほど難しくありません。タネからも比較的楽に育てられます。年数を経ると株が老化し勢いがなくなるので更新します。
ジャーマン種に比べて花つきに劣るものの、葉の美しさや丈夫さでは上な印象。花壇の前景やグランドカバー、ハーブの寄せ植えなどに使えます。また多年草なのでペレニアルガーデンにも。暖地では夏場の高温多湿で弱りやすいので、地植えする場合は植栽する場所の水はけを改良しましょう。
いくつか品種が出回っています。
「ノンフラワーカモミール」
茎の立ち上がりが弱く、芝生仕立て向きの品種。
名前のように花がまったく咲かないわけではないですが、花つきは悪いです。
「フローレ・プレノ」:ポンポン咲きの品種。
ロゼット時の葉の様子。葉の形がジャーマン種と異なるので区別は容易です。
花のアップ。
オススメ度:★★
花だけでなく、葉も香りが楽しめるのが良い点。
一方、ジャーマン種に比べると花つきは悪く地味で、ハーブガーデン以外では積極的に使う理由に乏しいです。