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ガーデニング・園芸に用いられる植物の中で私が栽培したことのある種類を図鑑にしています

リュウノヒゲ

リュウノヒゲタマリュウ

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リュウノヒゲのデータ

葉色:濃緑斑入り
学名:Ophiopogon
別名:ジャノヒゲ、タマリュウ
科名:キジカクシ科
分類:多年草(常緑)
原産地:日本、東アジア
大きさ:背丈5〜20cm、横幅10〜30cm
主な見所:葉(周年)

リュウノヒゲの特徴

日陰の庭には欠かせない強健な植物。とにかく丈夫なことが特徴で、ひどい乾燥など相当な悪条件でない限り枯れることは少ないです。その強健な性質が好まれて、庭だけでなく公共の建物やビルの植栽などに多用されています。
細い葉をロゼット状に茂らせてふっくらした姿になります。葉は濃緑でややツヤがあります。根は太めの多肉質です。花や実は目立たず観賞価値はあまりありません。特に矮性のタマリュウは日陰のグランカバーに人気があり、数十株入ったカート売りで販売されるほどです。ただし踏み圧には弱く人が歩く場所には向きません。

  • 難易度: とても強健で丈夫です。
  • 日照量: 日陰を好みますが、乾燥しなければ日向でも育ちます。
  • 水分量: 少し湿った場所を好みますが、多少の乾燥なら耐えます。
  • 耐寒性: 寒さには強いです。

リュウノヒゲの育て方

半日陰から日陰の肥沃で水もちのよい場所を好みます。
超強健なので乾燥しなければ悪条件の場所でも育つには育ちますが、増やして絨毯のように広げたいのなら上記の条件になるべく近づけます。

  • 管理:根づいた後は放任でかまいません。
  • 肥料:与えなくても育ちますが、やせ地では有機質をすきこんだほうが良いです。
  • 病害虫:ほとんど発生しません。

リュウノヒゲのアレンジ

和風の庭によく合いますが、洋風の庭でも使えます。自然風の庭ならタマリュウのグランドカバーは避けた方がよいかもしれません。
正月の和風の寄せ植えなど、特殊なもの以外は地植えに向いています。やや大きいリュウノヒゲは壁面の縁や庭の境栽に向いています。タマリュウは人が立ち入らない日陰のグランカバーや、側溝や犬走りの雨はねを防ぐ押さえに最適です。斑入り品種は洋風の庭にも使えます。

リュウノヒゲの境裁リュウノヒゲのグランドカバー
リュウノヒゲの境裁とグランドカバー。柔らかい印象になります。


タマリュウのグランドカバー。整然とした印象になります。
葉に少し光沢があるのもポイント。

リュウノヒゲの主な品種

一般種のリュウノヒゲと矮性品種のタマリュウがよく出回りますが、やや大型になり花もやや目立つオオバジャノヒゲや改良品種の黒葉種、近縁種の斑入り品種もたまに見かけます。
用途によって使い分けましょう。

リュウノヒゲの葉リュウノヒゲの実
リュウノヒゲO. japonicus
普通種で、背丈は20cm程度。花は淡紫色。実は青色。

タマリュウの葉タマリュウの実
タマリュウ
リュウノヒゲの矮性品種で、大きくても背丈10cm程度。普通種に比べて葉が少し幅広いです。
花と実の色はリュウノヒゲとほぼ同じ。


オオバジャノヒゲO. planiscapus
背丈は25cm程度でやや大きい。花は白〜淡紫色。実は黒色。

コクリュウの葉コクリュウの花
コクリュウ
オオバジャノヒゲの改良品種。葉焼けにやや強いです。花と実の色はオオバジャノヒゲに同じ。


スノードラゴン
スノードラゴン」(O. malayanus
リュウノヒゲの近縁種の斑入り品種。背丈は30cm程度でやや大きい。東南アジア原産で観葉植物とされることもありますが、南関東以西の暖地では屋外でも冬を越します。
葉幅が広く、リュウノヒゲというよりはヤブランに印象が近いため、誤用ですが斑入りヤブランと呼ばれることもあります。花は白色。実は濃青色。

リュウノヒゲの個人的な印象

オススメ度:★★★★★
地味な存在ですが、非常に強健で地植えならまず枯れません。
悪条件の場所でも緑がほしいという場合にぜひどうぞ。

コメント

  • 間に生えた雑草を抜くのがちょっと大変です。
  • 根が多肉質なので実は乾燥にも強いです。弱点がほとんどないですね。
    ただ、葉先が枯れこみやすいため乾燥地への植栽は避けたいです。
  • リュウノヒゲが枯れるような環境なら植栽はあきらめた方が良いかもしれません。それぐらい丈夫な植物です (極端に乾燥するのが枯れる原因なら、代わりにセダムを植える手もあります)

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