花色: 葉色:
学名:Hosta
科名:キジカクシ科
分類:多年草(冬落葉)
原産地:日本、東アジア
大きさ:背丈15〜60cm(花茎30〜120cm)、横幅30〜90cm
主な見所:葉(春〜晩秋)、花(6〜9月)
シェードガーデンでおなじみの植物で斑入り葉はもちろん、葉の形や株の大きさ、花など、改良品種によってたくさんの変化があります。店頭で主に出回る斑入り葉は欧米から逆輸入されたもので、美しさと丈夫さを兼ね備えた植物として海の向こうでも人気があります。その一方で、日本独自で改良された古典的な小型品種も鉢植えで楽しまれています。また、斑のない緑葉の品種も花が咲きやすい良さがあります。
株立ち状に育ち、花は初夏〜夏に花茎を立ち上げて咲きます。株の大きさは矮性種から大型種までそろいます。特に芽だしの頃は瑞々しくて美しいです。とても丈夫な性質で、半日陰から日陰の湿潤地でも育つため重宝されています。
半日陰の肥沃なやや湿った場所を好みますが、日陰でもやや徒長しますが育ちます。品種を選んで乾燥に気をつければ日当たりのよい場所でも育てられます。乾燥させると葉先が枯れこんで見苦しくなりますから、やせ地や乾燥地ではあらかじめ腐葉土等を十分すきこんで土質を改善しておきます。
洋風和風、自然風の庭問わず、シェードガーデンにぜひ取り入れたい植物です。
斑入りの種類がたくさんあるのでイメージに合ったものを選びますが、斑の部分だけでなく地の葉色も見え方にかなり影響してきます。濃いものはシックに、黄緑色など明るいものは華やかになります。緑葉は自然風な庭や和風の庭に違和感なく合わせられます。
合わせる植物は選びませんが、半日陰のやや湿った場所を好むもの同士で植えると自然な雰囲気になります。地植えするのが普通ですが、乾燥させなければ鉢植えでも問題ありません。大型種を大鉢に単植するのもおもしろいです。
オオバギボウシ(H. sieboldiana):日本原産。大型種。数多くの品種の改良親。
マルバタマノカンザシ(H. plantaginea):東アジア原産。原種は夜咲き。
コバノギボウシ(H. sieboldii):日本・東アジア原産。小型種。葉はへら状。
これらや他の原種を元に数多くの改良・交配品種が存在します。店頭でよく見かける品種は欧米で改良された逆輸入品種ですが、日本で改良された小型種も山野草店を中心に出回ります。毎年のように新しい品種が紹介されています。
「ワイドプリム」
薄黄色の斑入りの中型種。
「エレガンス」
ブルーがかった濃い緑葉。青みは春の芽出しの頃が綺麗に出ます。中〜大型種。ブルー系の中では育てやすい品種。
「ファイヤー&アイス」
濃い緑葉と不規則な白斑の対比が美しい。中型種。
緑部分が少ないせいか成長は遅めで、性質もやや弱いです。
「パトリオット」:白い斑入りの代表的品種。大型種で直射日光に比較的強い。
「ゾウンズ」:黄金葉の大型種。
〇オトメギボウシ(H. venusta)
株が小さく、性質的にも大型種に比べると丈夫ではありませんが、鉢植え栽培はもちろん、狭い面積の地植えにも利用できます。
緑葉の品種。春の新緑は色が鮮やかでとても美しいです。
品種によっては美しく黄葉します。
新芽。葉が巻いたような形で伸びてきます。
林の下に植えられたギボウシ。管理の少ないグランドカバーとしても有用です。
オススメ度:★★★★★
丈夫さや株のバランス、花や葉の美しさなども高いレべルにありますが、湿った半日陰〜日陰の場所でも美しく育つことが一番のポイントです。シェードガーデンでギボウシを導入しない理由がないというぐらいお勧め。広がり過ぎないのも好印象。