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ガーデニング・園芸に用いられる植物の中で私が栽培したことのある種類を図鑑にしています

ハナショウブ

ハナショウブハナショウブ

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ハナショウブのデータ

花色:ピンク赤紫紫青紫青黄色白複色
学名:Iris ensata var. ensata
科名:アヤメ科
分類:多年草(冬落葉)
原産地:園芸品種
大きさ:背丈60〜150cm、横幅30〜80cm
主な見所:花(5〜6月)

ハナショウブの特徴

ノハナショウブの園芸種で、大きくは江戸系・肥後系・伊勢系に分かれます。
花色が豊富でピンク〜紫、青、黄色、白まで揃います。花の形や咲き方も様々で、形は三映咲き・六映咲き・八重咲きに分かれ、さらに咲き方によって細分化されます。美しい花を咲かせますが花もちがとても短く、一週間もつかもたないかぐらいです。葉は細長く伸び主脈が目立ちます。濃い緑色で花との相性はとてもよいです。
アヤメやカキツバタとよく似ていますが、主に葉の形で見分けられます。

  • 難易度: 適地なら丈夫に育ちます。
  • 日照量: かならず日向で育てます。
  • 水分量: 乾燥は苦手です。
  • 耐寒性: 耐寒性は強いです。

ハナショウブの育て方

日当たりと湿地を好みますが、乾きにくい土なら畑地でも育ちます。
植物園などでは抽水栽培のように開花期に株元まで水が浸っていることが多いですが、カキツバタやキショウブなどと異なり、ずっと株元まで水に浸っていると腐りやすくなります。栽培上、抽水栽培は開花期だけにとどめ、普段は土が湿っている程度にします。
鉢植えの場合、初夏〜夏の乾燥に弱いので、その時期は鉢受けに水をためる等の腰水栽培(抽水栽培ではない)した方が無難です。

  • 管理:花がらは摘み取ります。
    鉢植えの場合は毎年植え替えないと花つきが悪くなります。植え替えは花後に新芽を株分けして、葉を半分程度切り戻してから行います。
  • 肥料:春と花後と秋に緩効性肥料を与えます。
  • 病害虫:これといったものは発生しません。

ハナショウブのアレンジ

和風の庭によく合いますが、自然風の庭にも合わせられます。洋風の庭にはあまり合いません。
鉢植えかミニビオトープ、庭の池などで育てます。ただ水が常に浸っていると問題があるので、開花期だけ鉢植えを水に沈めたりして工夫します。乾燥させなければ畑地でも育ちますが、風情を考えると水辺に合わたいところ。
公園などでよく見る群生美は狭い庭では出しにくいので、メインにすえて単独で楽しむか、ビオトープの草花と合わせるとよいと思います。

ハナショウブの主な品種

江戸系:性質が強く屋外で楽しめる大型種が多い。
肥後系:大輪で室内観賞向けに改良されました。
伊勢系:小型種が多く鉢植え向きです。江戸系同様丈夫な種類が多い。
これ以外にも系統があり、品種についても紹介しきれないほど多数あります。キショウブなどとの交雑種もあります。

ハナショウブの白花ハナショウブの複色咲き
シンプルな単色咲きから、豪華な複色咲きまで咲き方の変化もあります。

ハナショウブの紫花ハナショウブの青紫花
特に紫〜青紫系の品種は豊富です。

ハナショウブの斑入り品種
斑入り品種。花のない時期も楽しめます。

その他の写真

ハナショウブの葉
ハナショウブの葉。
葉幅はアヤメとカキツバタの中間くらい。葉脈が目立ちます。葉色は緑。

ハナショウブの個人的な印象

オススメ度:★★★
美しい花を咲かせますが、花期は短いのが残念。
鉢植えで植えっぱなしだと翌年咲きづらいのも難点です。

コメント

  • 多くの品種があり、こだわるとバラ同様大変です。
  • 常に水に浸っているのは苦手。池に地植えしたい場合はハナショウブではなく、カキツバタやキショウブなど水を好むものを選択します 。
  • 花がよく咲かないのは、乾燥よりも日照不足が失敗の原因になっている場合が多いです。とにかく日当たりの良い場所で育てましょう。
  • カキツバタとは花期の違いや葉で見分けるのが確実。
    アヤメとは植栽環境の違いと、花の基部の網状模様のあるなしで見分ければよいでしょう。

仲間の花

ショウブ

ショウブと、ショウブの花
ショウブAcorus calamus
葉がハナショウブに似ていますが、こちらはショウブ科のまったく違う植物です。
なにより花の形が全く異なります。葉が菖蒲湯に使われます。

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