花色:、実:
学名:Fatsia japonica
科名:ウコギ科
分類:常緑低木
原産地:日本、東アジア
大きさ:背丈1.0〜2.0m、横幅0.6〜1.8m、葉20cm前後(互生)
主な見所:花(11〜1月)、実(4〜5月)
暖かい海岸地方の林の下で必ずといってよいほど見かける、丈夫な日本の自生種です。林床に自生しているので日陰の環境にも強く、庭では北側の隅などに植えつぶしとして用いられています。
特徴的な濃緑色の大きな葉は、八手の8ではなく7・9つ程度に裂けています。葉柄が長く大振りな感じです。枝は枝分かれが少なく、大きくなると木質状になります。花は初冬に白く固まって咲きますが、黒い実とともにあまり美しくはありません。それでも日陰に強い丈夫な性質は貴重です。
北側の通風の悪い庭など、かなりの悪条件化でも育つ強健な植物。半日陰から日陰のやや湿った肥沃な土の場所を好みますが、広い幅をもっています。乾燥しにくい土壌なら日当たりの良い場所でも育ちますが、葉色は薄くなります。
和風の庭に合います。自然風の庭の根じめにも合います。洋風の庭にはあまり合いません。
鉢植えで育てられないことはないですが、一般的には地植え向きの樹木で、他種の植栽が難しい暗めで湿った北側の庭にも使えます。
斑入り種もありますが、店頭にはあまり出回りません。
ヤツデの斑入り品種。和風の庭には使いづらいですが、洋風の庭にヤツデを用いる場合は選択肢に入れるのもよいでしょう。
新芽の色は比較的明るい色をしています。
洋風の庭で用いた好例。明るい斑入り葉なら違和感なく洋風の庭でも植栽できます。
ヤツデの葉の構成。まず中央の切れ込みがあり、それを中心に左右対象に切れ込みが入るので、基本6や8のような偶数にはなりません。
オススメ度:★★★★
とても丈夫で、北側の通風の悪い庭でも問題なく育ちます。
一方で、花や実、大きな葉は好みが分かれそうです。