花色:
学名:Enkianthus perulatus
科名:ツツジ科
分類:落葉低木
原産地:日本
大きさ:背丈0.5〜2.5m、横幅0.3〜2.0cm、葉3〜5cm前後(互生)
主な見所:花(4月)、紅葉(晩秋)
四季折々の魅力がある樹木です。
春にスズランのような白い花を鈴なりにつけたかと思うと、明るい緑で小さな葉の新芽をだし、秋には真っ赤に紅葉します。3〜4cmほどの小型の葉と、枝分かれしやすい繊細な樹姿です。剪定に強くコンパクトにまとまるので狭い場所に植栽できます。
ツツジ科ですが、もち病やグンバイムシなどの病害虫に悩まされることはほとんどなく、とても丈夫な性質をもっています。
とても丈夫な花木で、常緑ツツジに比べ病害虫が少ないのがうれしい。
日当たりのよい、肥沃で水はけのよい土の場所を好みます。半日陰でも育ちますが、紅葉の色がくすみがちで魅力を十分に引き出すことはできません。
和風の庭によく合いますが、洋風や自然風の庭でも合わせられます。
低めの生垣や境採、根じめ、低木の寄せ植えに向いており、毎年四季の変化を楽しめます。葉が小さいので、観賞位置から近い玄関のそばや通路際に植えても重苦しくなりません。刈り込み仕立てにされることが多いですが、寄せ植えの場合は自然樹形で育てられることもあります。
一般的には地植えされることがほとんどで、鉢植えで育てられることは少ないですが、樹木の大きさや成長の遅さを考慮すると鉢植えにも利用できるでしょう。
刈り込み仕立ての植栽例。
玉型仕立ては下葉が枯れることが少なく、樹形の維持がしやすいのが良い点。
背が高くなる前にしっかり上側を刈り込みましょう。
生垣の植栽例。葉が密につき、美観に優れています。
ただ、薄く仕立てると下葉が枯れやすいです。なるべく厚めに仕立ててあげるとよいでしょう。
自然樹形風に仕立てた株。
ほぼ普通種のみ出回っています。別種のサラサドウダンはよく似ていますが、やや暑さに弱いところがあり温暖地で植栽されることは少ないです。
○サラサドウダン(E. campanulatus)
花は赤紫で花期がやや遅めです。葉がドウダンツツジ比べ大きめなのも特徴。
高原などで自生が見られ、寒冷地では庭木にされます。
花のアップ。濁りのない白花。つぼ状で下向きに咲きます。
花つきが良く美しいですが、派手な印象はありません。
葉のアップ。まっすぐ伸びる小枝が分枝し、その先端に車輪上に葉をつけます。
特徴的な姿で、慣れると遠目からでもドウダンツツジと分かります。
紅葉した葉。日当たりなどに多少左右されますが、真っ赤に紅葉して美しいです。
冬の生垣の様子。生垣で用いる場合は落葉樹であることを考慮しましょう。
オススメ度:★★★★★
四季の魅力があって狭い庭でも管理しやすく、しかも丈夫な優れた樹木です。