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ガーデニング・園芸に用いられる植物の中で私が栽培したことのある種類を図鑑にしています

スモークツリー

スモークツリースモークツリーの花と葉

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スモークツリーのデータ

花色:ピンク白、葉色:
学名:Cotinus coggygria
科名:ウルシ科
分類:落葉小高木
原産地:アジア、南ヨーロッパ、アメリカ
大きさ:背丈1.5〜5.0m(8m)、横幅1.2〜4.0m(6m)、葉5〜10cm前後(対生)
主な見所:花穂(6〜9月)、葉(初夏〜秋)

スモークツリーの特徴

初夏に咲く花の後、もこもことした花穂になります。これを煙に例えてこの名になりました。
花は円錐状に咲き、あまり目立ちません。葉は緑葉もありますが、赤紫になる品種も多いです。寒冷地では紅葉も綺麗。春の芽出しは遅めです。樹形はやや不整形で綺麗にまとめるには剪定が必要です。
花色や葉色違いの改良品種が多く出回り、低めの背丈でも花つきのよい矮性品種もあります。

  • 難易度: とても易しいです。
  • 日照量: 日当たりの良い場所を好みます。
  • 水分量: やや乾燥した土を好みます。
  • 耐寒性: 耐寒性は強いです。
  • 成長速度:早い 成長は早いです。
  • 移植:落葉期 移植はやや難しい。

スモークツリーの育て方

とても丈夫な花木です。日当たりと水はけのよい場所が適地で、やや乾燥した土を好みます。土質は選ばず、砂っぽい土でも育つほどです。粘土質の場合は多少改良したほうがよいでしょう。
年々、大きくなるので鉢植えや寄せ植えには向きませんが、コンパクトに管理できるなら、花つきがよくなる良さもあります。

  • 管理:花穂が褪せた後は鉢植えなら花がらを切ります。地植えの場合は無理に花がらを切らなくても良いです。適期に剪定をしっかり行いましょう。
  • 剪定落葉期(初夏)
    放任すると手に負えなくなるので、花つきをある程度犠牲にして落葉期に剪定します。切った枝から多数枝が出るので、その場合は枝を間引くように再度剪定します。
    初夏の剪定は徒長枝を切る程度にします。
  • 肥料:寒肥を落葉期に控えめに与える程度。成長がよいなら無理に与える必要はありません。
  • 病害虫:たまにケムシ等が出ますが、特に気になるものはありません。

スモークツリーのアレンジ

洋風や自然風の庭に合います。和風の庭には合いません。
樹形が整いづらいので単独で植えるか、他の木から少し離して植えるとよいでしょう。煙状の花穂を綺麗に見せるには青空や高い生垣などをバックにすると良いです。
矮性品種は花壇にポイントとして植えてもよいでしょう。

単独で植えたスモークツリー
他の樹木から離して植えた植栽例。まとまりよく剪定できれば見栄えが良い樹木になります。
生垣など、花を強調できる背景があればさらに映えます。

スモークツリーの主な品種

花色違いや、葉色違いでいくつか品種が出回っています。矮性種もあります。

ヤングレディ
ヤングレディ
矮性品種で樹高の低いうちから花つきが良いです。
薄い赤紫の花で、花の咲き始めから咲き終わりまで花色の変化が多いです。

リトルルビー
リトルルビー
矮性品種で花つき良好。美しい赤紫の花で、よく目立ちます。


矮性種の全体像。樹高は2m程度で、葉も小さめです。
そのわりに花つきが良いのでよく目立ちます。

グレース」:花つきのよい有名品種。新芽の頃が赤紫の葉も美しいです。花つきがよい代わりに、葉色は夏以降色あせてやや緑を帯びます。
ロイヤルパープル」:有名品種。花つきは悪いものの、新芽の濃い赤紫の葉色の美しさは特筆するものがあります。夏以降は少し色あせます。
ゴールデンスピリット」:葉色がライムグリーンで美しい。花はピンク。

その他の写真

花のアップ
花のアップ。ご覧のとおり花自体は目立ちません。

花穂のアップ花穂のアップ
花穂のアップ。なんとも形容しがたい形です。

葉のアップ(新芽)葉のアップ
葉のアップ。新芽は赤く染まって美しいです。初夏以降は色あせて、緑葉になるものもあります。


スモークツリーの幹。裂けめが入り、表面がざらざらしています。

スモークツリーの個人的な印象

オススメ度:★★★★
丈夫で、特徴的な花穂も美しいです。カラーリーフとして用いるのもよいでしょう。
樹形がまとまりづらいので剪定の腕が問われますが、個人的にお勧めの花木です。

コメント

  • 高性種は雄大で見栄えがしますが、剪定の管理等が難しくなります。狭い庭なら矮性種を選択するとよいでしょう。矮性種なら大鉢植えの長期維持も可能です。
  • 株全体に花をつけた様子は煙のようですが、ひとつひとつの花は綿菓子のようです。
  • 煙状になるのは、花後に花柄が伸び実になるとき、結実しなかったものから毛が生えてくるからだそうです。不思議な花木ですね。
  • ウルシ科なので、かぶれが不安なら剪定時は気を使ったほうがよいと思います。

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