ハニーサックル(つる性種)
ニティダ
花色:、葉色:
学名:Lonicera
別名:ハニーサックル
科名:スイカズ科
分類:落葉〜常緑つる木本・常緑低木
原産地:北半球の温帯
大きさ:
・ハニーサックル:背丈100〜300cm以上(つる性)
・ニティダ:背丈15〜60cm(1.5m)、横幅15〜70cm(1.8m)
主な見所:花(5〜7・9〜11月)※初夏が最盛期
園芸でロニセラと呼ばれて販売されるものには原種を含めいくつか種類があります。大きく分けるとつる状になり花を楽しむ落葉〜常緑のハニーサックルと呼ばれる園芸品種郡と、葉物として使われる常緑低木のニティダがポピュラーです。
ハニーサックルは初夏から秋にかけて変わった形の花を咲かせます。花にはハニーの名のとおり弱い甘い香りがあります。花色が豊富で複色咲きや、咲き進むにつれ変化するものも多いです。葉は楕円形でやや濃い緑、株はつる状になり成長が早く旺盛に広がります。落葉〜半落葉しますが暖地では常緑を保つ品種もあります。
ニティダはブッシュ状になり葉が小さくグランドカバーや寄せ植えに人気があります。花は目立ちませんが美しい斑入り葉種が出回ります。通常の緑葉種もツヤが強く美しいです。ハニーサックルとは異なり成長はやや遅く樹高も高くなりません。
店頭に出回ることは多くありませんがツキヌキニンドウなどの原種も栽培されています。
2種類とも、とても丈夫な植物です。陽地を好みますが、半日程度あるいは木漏れ日程度の日射でも十分です。ハニーサックルは西日にも強いので緑陰に使えます。土壌は特に選びませんが、肥よくで水はけ水もちのよい土がベストです。強い乾燥には弱いので鉢植えにする場合は水切れに注意します。
ハニーサックルは旺盛に枝を伸ばすので、つるを絡ませられるようにネットフェンスやトレリスなどを用います。新枝に花を咲かせるので、強剪定を行うことでより多くの花を楽しめます。
ハニーサックルはアーチやトレリス、ネットフェンスなどに絡めて花を楽しめるようにします。旺盛に枝が伸びるので、他のつる植物と寄せ植えする場合は背丈の低いもの(小型のクレマチスなど)と合わせるとよいでしょう。よく上に伸びるもの同士だと管理が難しくなります。
ニティダは成長が遅く、背丈も低いまま維持できるので花壇の前景や境裁、寄せ植えのアクセントに使いやすいです。背のやや高めなグランドカバーにも使えます。
いずれも洋風の庭によく合いますが、自然風の庭にも合います。
ハニーサックルをトレリスに誘引した植栽例。トレリスが見えないほどよく茂っています。
ニティダを花壇の前景に植えた植栽例。徒長枝を切り戻せばこんもり仕立てられます。
ハニーサックルには豊富な品種が揃います。交配品種が主ですが改良品種や原種も出回っています。
■ハニーサックル(つる性種)
「ゴールドフレーム」
交配品種。花色は外側は赤紫で内側の白色が徐々に黄色になります。
「アメリカーナ」:交配品種。赤紫と薄黄色の復色咲き。冬は暖地でも半常緑になります。
「テルマンニアナ」:交配品種。黄色〜オレンジ咲き。落葉種。
■ニティダ(L. nitida)
東アジア原産。低木性の種で、つる性種とは見た目が大きく異なります。
店頭に出回るのは斑入り葉種が多く、写真の緑葉種が販売されていることは少ないです。
「レモンビューティ」
薄黄色の覆輪の斑入り葉種。寄せ植え用によく出回っています。
「バゲッセンス・ゴールド」
葉色の変化が楽しめる品種。春は黄色で夏は緑色、冬は紅葉して銅葉になります。
流通量は多くありません。
■原種
○ツキヌキニンドウ(L. sempervirens)
北アメリカ原産。赤〜オレンジのラッパ型の花。茎が葉を貫くように見えることからこと名が付きました。寒冷地では落葉しますが暖地では常緑のままです。
育て方はハニーサックルと同じで丈夫な花です。大きくなり、よく茂るため狭い庭での植栽は無理があります。
○スイカズラ(L. japonica)
ニンドウとも呼ばれます。日本や東アジア原産。花色は白や薄桃色で、徐々に黄色に変化します。開花期は初夏。野趣が強く、店頭に出回ることは少ないです。
育て方はハニーサックルと同じで丈夫な花です。
ハニーサックルの実。
冬のハニーサックルの葉。葉の縁が下側に巻いたようになります。
落葉しない場合でも葉色が変化することが多いです。
オススメ度:★★★★
ハニーサックルは放任すると大変な大きさになるので剪定はきちんと行います。
ニティダは成長の遅い寄せ植えの葉物や管理の手間が少ないグランドカバー、花壇の前景としてオススメ。ただし日当たりの悪い庭には使いづらいです。