花色:
学名:Sorbaria kirilowii
別名:チンシバイ
科名:バラ科
分類:落葉小高木
原産地:東アジア
大きさ:背丈1.5〜2.0m(4m) 横幅1.0〜1.5m(3m) 小葉4〜8cm前後(葉は互生)
主な見所:花(6〜7月)※夏以降も断続的に咲くことがあります
寒冷地で街路樹などに使われるナナカマドに葉が似ていて、庭でも植栽できるほど小型な樹木。似たような低木であるホザキナナカマドと混同されることがありますが、暖地では暑さに強いニワナナカマドが植栽されることが多いです。
花は穂のような花序になり、小さな白い小花をたくさんつけます。長く伸びる雄しべが特徴。梅雨のころに咲きますが、夏以降にも断続的に花を咲かせます。葉は羽状複葉で小葉は7〜11対、葉縁の鋸歯が目立ちます。樹形はブッシュ状に枝を伸ばし、自然と分枝します
とても丈夫な樹木で条件を満たせば問題なく育ちます。日当たりの良い、肥沃で水はけの良い土の場所を好みますが、花つきは悪くなるものの半日陰でも十分育ちます。土壌も極端な乾燥地でなければあまり条件を選びません
洋風や自然風の庭に合います。和風の庭にも合わせられますが敢えて使う理由は乏しいです。寄せ植えや高木の根じめ、花壇の後景に向いています。やや個性的な姿ですが、葉色が明るめなので花の背景にするとよく映えます
ニワナナカマドにはこれといった品種はなく普通種(冒頭写真参照)が出回ります。ニワナナカマドによく似たホザキナナカマドもありますが、一部の園芸品種を除き暖地で出回ることはあまりありません
○ホザキナナカマド(S. sorbifolia)
落葉小高木。ニワナナカマドに似ていますが、雄しべがさらによく伸びて、花が全体的にモコモコとした雰囲気になるのが特徴。花を見れば一目瞭然ですが、花のない時期に両者を区別するのは困難。ニワナナカマドに比べ暑さに弱く、暖地よりも寒冷地向きの樹木です
「セム」
ホザキナナカマドの矮性品種で樹高は50cm〜1m前後。実際、鉢植えでも育てられるほど小さく維持できます。暖地でも店頭に出回ります。新緑のころに葉色が色づき綺麗です。暖地では花が咲きにくいのでリーフプランツとして用いるのが良いでしょう。地植えも可能ですが、地下茎で株が横に広がりやすい性質があります
ニワナナカマドの花のアップ
ホザキナナカマドの花のアップ
オススメ度:★★★★
美しい花が咲き、新緑の葉も瑞々しく綺麗です。管理が容易で、半日陰でも育つのも嬉しい。放任すると樹形が暴れやすいです