花色:、葉色:
学名:Cinnamomum camphora
別名:クス
科名:クスノキ科
分類:常緑高木
原産地:日本、東アジア〜東南アジア
大きさ:背丈3〜10m(20m以上)、横幅2〜10m(20m以上)、葉6〜10cm前後(互生)
主な見所:葉・樹形(周年)、新緑(4〜5月)
とても大きくなることで知られる暖地性の常緑高木。幹の周囲が10mを超えるような巨木も存在します。公園や公共緑地、寺社、企業や大型マンションの緑化などで植栽されることが多く、都市部の一般住宅の庭木としてはほとんど見かけることはありません。
初夏に咲く黄白色の花や、秋に熟する黒い実は地味で観賞価値は少ないですが、新緑の色の変化と、常緑樹にしては明るめな葉色が見所です。一枚の葉の寿命は約1年で、新芽が出る初夏にかなりの量の落葉が見られます。葉は楕円形で、特徴的な三行脈と呼ばれる葉脈があり、三行脈の分岐点にできるダニ室も重要な同定ポイント。幹は若いうちは緑色で、徐々に褐色に変わります。各部に樟脳の香りがあり、ちぎったり傷つけたりすると強く香ります。成長は早く、放任すると非常に大きくなります
日当たりのよい場所を好みます。幼木のうちは半日影でも育ちます。土壌はそれほどこだわりませんが、水はけのよい、やや乾燥気味の土を好みます。クスノキ栽培で問題になるのは大きさの維持の方で、条件がまずますなら育てることは難しくありません
一般的な広さの庭で上手に植栽するのは困難です。剪定には強いものの、丈夫で成長も早いため大きさを維持するのが難しいからです。また、大きく育てることで魅力を発揮する樹であることも理由です。地植えは敷地に十分な余裕がある場合に限った方がよく、鉢植えにも向いていません
店頭でクスノキの苗木を見かけることはまれなので、通販で求めた方が確実です。新芽が美しくなる品種がありますが一般的とは言えません
新芽は独特の褐色になり目立ちます
樹皮の変化に特徴があり、若い枝は緑色で、のちに明るい茶色に変わり、最終的には風格たっぷりの褐色になって、表面は細かく裂けます
オススメ度:★★
剪定に強いので小さく維持することも可能ですが、毎年の管理が煩雑になります。憧れがある方もいるかもしれませんが、狭い庭で無理やり育てるよりも大きな公園や寺社などで伸び伸び育ったものを観賞する方がよいと思います