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ガーデニング・園芸に用いられる植物の中で私が栽培したことのある種類を図鑑にしています

クロモジ

クロモジクロモジの黄葉と幹

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クロモジのデータ

花色:
学名:Lindera umbellata
科名:クスノキ科
分類:落葉低木
原産地:日本原産
大きさ:背丈2.0〜3.0m(5m)、横幅1.2〜2.5m(6m)、葉4〜10cm(互生)
主な見所:樹形(周年)、紅葉(晩秋)

クロモジの特徴

花や実は目立たない樹木ですが、新芽や紅葉の美しさ、楚々とした樹形、枝を折るととても良い香りがする、といった特徴から自然風や和風の植栽によくみられます。
花は春に目立たない黄緑色の花を咲かせます。葉はつやがなく、新芽が鮮緑色で夏には濃い緑になります。枝は緑色で、太い幹は茶褐色になります。自然樹形は株立ち状の楕円形です。
枝を折ったときの芳香は日本の樹木でもトップクラスによい香りで、和菓子の高級楊枝の材料に用いられています。

  • 難易度: とても丈夫です。
  • 日照量::日当たりの良い場所の方が紅葉は綺麗になりますが、半日陰程度で育ちます。
  • 水分量::適湿を好みます。やや湿った場所にも耐えます。
  • 耐寒性: 寒さには強いです。
  • 成長速度:やや早い 成長はやや早いです。
  • 移植適期:落葉期 成木の移植はやや難しいですが、落葉期なら枝を切り詰めれば可能です。

クロモジの育て方

日本に自生のある丈夫な樹木で、適地に植えれば大きな問題もなく育ちます。
木漏れ日の当たるような半日陰で育てます。真夏は落葉樹などで陰るような場所が最適です。水はけのよい肥沃な場所が好みです。強い風が当たる場所や、乾燥にはやや弱いので注意。

  • 管理:徒長枝が伸びるので適切剪定を行います。
  • 剪定落葉期
    剪定に強い樹木ですが、自然風の雰囲気を楽しむために剪定は刈り込みではなく間引くように行います。適期は落葉期です。
  • 肥料:肥沃な土壌なら無理に与える必要はありません。
  • 病害虫:あまり心配いりませんが、葉を虫にかじられることはあります。

クロモジのアレンジ

野趣があり、雑木の庭やナチュラルガーデンによく合います。和風の庭にも合います。洋風の庭にはあえて使うこともないでしょう。
株立ち状のものを根じめに用いたり、単幹のものを単独で用いたりします。どちらにしろ楚々とした雰囲気を生かせるように落ち着いた場所に植えます。

クロモジの株立ち仕立て
クロモジの株立ち仕立て。単幹のものに比べ、大きくなりにくく管理がしやすいです。

クロモジの主な品種

地域変種のオオバクロモジやヒメクロモジなどがありますが、あまり出回りません。

オオバクロモジ
オオバクロモジ(L. umbellata Thunb. var. membranacea (Maxim.) Momiy)
北日本や、日本海側の山地でみられる地域品種。クロモジより葉がやや大きくなります。また、株自体も全体的に大きくなる傾向があります。
関東や中部地方との境界付近ではクロモジと大きな差異が見られず、判別が困難な場合があります。

その他の写真

クロモジの新芽
新芽の頃。美しい鮮緑色です

クロモジの花
花期は4月頃。黄緑色の目立たない花です

クロモジの実
実。始めは緑ですが、秋には黒色に熟します

クロモジの個人的な印象

オススメ度:★★★
楚々とした樹形で自然風の植栽によく合いますが、地味な樹木なので使いどころは間違えないようにしましょう。

コメント

  • 枝を折った時はとても良い香りがしますが、たんに庭木として植えているだけでは香りは感じられません。香り以外の部分も考えて植栽しましょう。

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