花色:
学名:Myrtus communis
別名:マートル
科名:フトモモ科
分類:常緑低木
原産地:地中海沿岸
大きさ:背丈0.5〜2.0m(3m)、横幅0.3〜1.5m、葉2〜3cm前後(対生)
主な見所:花(5〜7月)
乾燥に強く病害虫も少ない丈夫な性質と、関東以西の暖地なら露地でも普通に冬越しできることもあって、鉢植えだけでなく庭木としても、よく用いられるようになりました。ハーブとしてマートルの別名で用いられることも多いです。
花は初夏におしべの目立つ白い花を咲かせます。実は秋に暗褐色の実をつけます。葉は小さめの卵形で照りがあります。樹形はブッシュ状になり葉が密生します。
とても使い勝手のよい木で、条件に合う場所であれば剪定以外の管理はあまり必要としません。
日当たりのよい場所を好みます。半日陰でも育ちますが密な葉つきや花つきは期待できません。水はけのよい場所を好み、乾燥に強いです。根付けば砂のような土質でも育ちます。
小さな苗の場合は、鉢植えで1年程度養生してから地植えすると良いでしょう。
洋風の庭に向きます。やや硬い印象でドライな庭に合います。
花壇のポイントや境栽、トピアリー、寄せ植えのセンタープランツなど様々な使い方が出来ます。幼木から育てる場合、成長がゆっくりなので主木にするのは少し大変です。
斑入り品種や、矮性品種が出回ります。
斑入り品種。
葉のアップ。つやがあります。新芽は明るい黄緑ですが徐々に濃い緑色になります。
つぼみ。コロコロした丸いつぼみをたくさんつけます。
花のアップ。おしべがよく目立ちます。
東京近辺では冬に葉が赤く紅葉します。さらに寒い地方では葉が枯れますが、株が生きていれば春には新芽が出ます。マイナス5℃程度までならなんとかいけるようです。
樹形。よく分枝してブッシュ状になります。
目隠しや境裁として用いるなら、このまま刈り込みを繰り返すだけでもよいですが、花壇などにポイント的に植えるのなら、枝抜き剪定を行い樹形を軽く見せたいです。
カイガラムシが発生した様子(写真をクリックすると拡大します。虫が苦手な方は注意。)
葉が黒く汚れるすす病を併発するので、早めに駆除しましょう。
オススメ度:★★★★★
病害虫や乾燥に強い丈夫な花木。刈り込みも可能で狭い庭にも向いています。
白い花や実も魅力的ですが、普段の照り葉も見所があります。