花色:
学名:Magnolia figo
別名:トウオガタマ、バナナノキ
科名:モクレン科
分類:常緑小高木
原産地:東アジア
大きさ:背丈1.0m〜3.0m(5m)、横幅0.5m〜2.5m、葉4〜8cm前後(互生)
主な見所:花(5〜6月)
東アジア南部原産の常緑樹で、日本には江戸時代に渡来しました。
花は花弁3枚、がくが3枚の構成で、花弁とがくの違いが分かりづらくなっています。花色は黄白色ですが、赤紫色の品種もあります。花にバナナに似た芳香があります。葉は楕円形で全縁。葉色は常緑樹としてはやや明るめの緑色です。つぼみや葉柄に褐色の毛が生えています。株は全体的にこんもりとし、仕立て方にもよりますがやや重めな印象になります。
寒さにやや弱いものの、南関東沿岸部程度の寒さなら屋外でも冬を越します。
比較的丈夫な樹木で、適地に植栽できれば困ることは少ないでしょう。
日当たりのよい場所に植えます。半日陰でも育ちますが、徒長しやすくなるうえ花つきも悪化します。肥沃な適潤地を好み、強く乾燥するような場所は苦手です。
耐寒性がやや弱く寒冷地では育てにくいです。温暖地でもなるべく冬に霜や寒風に当たりにくい場所に植栽するとよいでしょう。
和風の庭によく合いますが、洋風の庭にも合います。一方で、こんもりした印象が自然風の庭では合わせにくいです。
やや重めの樹形なので単独で植えるのが良いでしょう。寄せ植えや根じめにはあまり向いていません。
地植えに向いていますが、成長が遅いので鉢植えも可能です。大鉢に単独で植えるのが良いでしょう。
花色違いの品種が出回っています。
「ポートワイン」
ポピュラーな改良品種。花色が赤紫になります。ただ、写真のように個体や条件によって赤紫色の出方が多少異なります。できればラベルではなく咲いた花を見て購入したいです。
「パープルクィーン」:花が濃いめの赤紫色になります。店頭では見かける機会は少なく通販で求めるのが確実でしょう。
カラタネオガタマの花のアップ。花色は白ではなく黄色みが強いです。
花の縁が赤紫色、花の内側も赤紫色が混じります。
満開時のカラタネオガタマ。花つき良好ですが、前述のように黄色みが強い花色のため、株全体に花をつけてもあまり目立たないことは留意すべきです。改良品種のポートワインなどであれば多少改善されますが、それでも目を引くほどの花色ではありません。
カラタネオガタマの葉のアップ。ツヤがあります。
カラタネオガタマのつぼみのアップ。褐色の毛が生えているのがわかります。
秋に熟したカラタネオガタマの実。観賞価値はあまりありません。
カラタネオガタマの樹皮。灰色〜灰褐色。
オススメ度:★★★
管理しやすく丈夫な樹木で、冬越ししやすい温暖地や暖地でおすすめできます。
全体的にこんもりした重めな樹形なのと、花があまり目立たない点には留意しましょう。