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ガーデニング・園芸に用いられる植物の中で私が栽培したことのある種類を図鑑にしています

ウメ

ウメウメの花

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ウメのデータ

花色:赤紫ピンク白
学名:Prunus mume
科名:バラ科
分類:落葉小高木
原産地:東アジア
大きさ:背丈1.5〜4.0m(10m)、横幅1.0〜3.5m(6m)、葉4〜8cm前後(互生)
主な見所:花(1〜3月)※品種により花期は前後します、樹形(落葉期〜開花期)

ウメの特徴

まだ寒い早春から春にかけて香りのよい花を咲かせます。梅干などの果実をとるための収穫用だけでなく、花を楽しむための園芸種も多数出回っています。
花は整った5弁の花びらの一重咲きで、八重咲き種もあります。花色は赤からピンク、白色。葉は丸みの強い中ぐらいの大きさで、葉先が細長く伸び、葉縁には細かい鋸歯があります。株はやや横に広がる杯状の樹形ですが、枝垂れ種もありこちらはコンパクトにまとまります。樹皮は黒っぽく、まばらに裂けます。
花つきはサクラやモモに比べて多くなく、開花期はやや落ち着いた印象です。

  • 難易度: 育てるだけなら丈夫ですが、病害虫もやや多いです。
  • 日照量: 日当たりのよい場所を好みます。
  • 水分量: 適湿を好みますが、広い幅で耐えます。
  • 耐寒性: 耐寒性は強いです。
  • 成長速度:やや遅い 成長は遅めです。
  • 移植:落葉期 移植はやさしいです。

ウメの育て方

日当たりと水はけのよい場所が適地です。日当たりが悪い場所では花つきも実つきも落ちます。土壌は特に選ばず乾燥にも湿潤にもそれなりに耐えます。風通しがよすぎると弱りやすいので注意。

  • 管理:適期に剪定します。伸ばし放題にすると逆に花つきが悪くなります。
  • 剪定落葉期〜花後すぐ・夏
    落葉期にやや強めの剪定を行いますが、強すぎると徒長枝がたくさん出るのでほどほどに。短枝に花芽が多くつくので、花芽を確認しつつ残しながら切るのは簡単です。夏に行う剪定は徒長枝を切り戻す程度にとどめます。
  • 肥料:落葉期に遅効性肥料を与えます。
  • 病害虫:比較的多めに病害虫が発生します。害虫はアブラムシ・コスカシバ・ケムシ類。病気はうどんこ病、果実利用なら枝葉や実に斑点が出るかいよう病にも注意が必要です。ほとんどの病害虫は致命的な被害になりにくいですが、コスカシバは厄介です。

ウメのアレンジ

和風の庭にピッタリです。特に老木の樹形は趣深いものです。開花期はサクラやモモなどに比べ、かなり落ち着いた印象で茶庭にもよく合います。樹形が暴れやすいので単独、あるいは根じめの低木程度と合わせた方がよいと思います。
一方で、洋風の庭や自然風の庭には少し使いづらいです。

ウメの主な品種

花色違いや、枝だれ種、果実をとるための改良種など多数の改良品種があります。大別すると野生の梅に近く枝が多くでる野梅系、枝の髄が紅色の紅梅系、アンズに近い豊後系の3つに分かれます。選ぶ際は花色と樹形、花期で決めます。

見驚
見驚(けんきょう)」
八重の薄ピンク花(野梅系)。花粉が多く自家結実し、花も実も楽しめます。

白加賀
白加賀」:一重の白花(野梅系)

紅千鳥
紅千鳥」:一重の紅花(紅梅系)

思いのまま思いのまま
思いのまま
八重咲きの咲き分け種(野梅系)。紅白で咲き分けるだけでなく、花自体も絞り咲きになるものがあります。

緋の袴
緋の袴(ひのはかま)」:八重の紅花(豊後系)

豊後
豊後」:一重の白花(豊後系)

その他の写真

夏のウメの樹形
夏のウメの樹形。直線状に伸びる小枝が多くでるのが特徴。

ウメの葉
ウメの葉。形は円形に近い楕円形。葉先が長く伸びます。葉柄はやや赤くなるものが多いです。

ウメの樹皮
樹皮の特徴的な裂け。

ウメの枝垂れ樹形
枝垂れ樹形はコンパクトにまとまるので狭い場所では使いやすいです。

ウメの実
ウメの実。花を観賞するタイプのウメは花ウメ、実を収穫するタイプのウメは実ウメと呼ばれますが、両方楽しめる品種も多いです。

ウメの個人的な印象

オススメ度:★★★
美しい花木が欲しいけれど派手なものを避けたいときにはよいと思います。一方で、剪定や病害虫の駆除など管理ができる人向けの樹で、放任栽培というわけにはいきません。

コメント

  • 葉や花、実に斑紋が発生するプラムポックスウイルスによって多数の梅の木が伐採されてしまいました。吉野梅郷の件がよく知られています。

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