花色:
学名:Lychnis
科名:ナデシコ科
分類:多年草(冬落葉)
原産地:中央アジア〜東アジア、日本
大きさ:背丈30〜80cm、横幅15cm〜25cm
主な見所:花(5〜10月)※初夏咲き種と、夏〜秋咲き種がある。
日本にも自生する種がある野趣の強い花。京都にあった仙翁寺という寺で栽培されていたことから、センノウと名がついたといわれています。いくつか種類がありますが、一般的にはマツモトセンノウと、その改良品種がよく栽培され、アメリカセンノウやフシグロセンノウ、センノウもたまに見かけます。
花は鮮やかな赤からオレンジ、ピンク、白などがあります。花弁は5つが共通ですが、種や品種によって花弁に入る切れ込みには変化があります。葉は濃い緑色。株は直立し、全体的に毛が生えている種が多いです。
木陰のような、西日の当たらない半日陰の場所を好みます。夏の強い直射日光に長時間当てると葉焼けしやすいので注意。水はけと水もちのよい肥沃な土の場所を好み、乾燥し過ぎもジメジメもよくありません。そういった点では地植えの方が管理は楽です。
和風や自然風の庭に合います。目立つ花ではありますが、楚々とした姿が魅力なので洋風の庭にはあまり合いません。
ペレニアルガーデンの半日陰部分や、シェードガーデンに植えるとよいでしょう。株が直立しやすく、株間はそれほど大きく取らなくてもよいです。ただ、株が蒸れると枯れやすいので通気性は確保しましょう。
一般的にはマツモトセンノウとその改良品種がよく出回っています。
その他の種も珍しいというほどではありません。
○アメリカセンノウ(L. chalcedonica)
名前にアメリカとありますが、中央アジア原産。夏に小花が集まって球状の花序になる花が咲きます。花色は赤〜オレンジが普通ですが白色もあります。大型種。
多年草ですが短命で一年草扱いされることもあります。
○センノウ(L. bungeana)
センノウゲ(仙翁花)とも呼ばれます。京都にあった仙翁寺という寺で栽培されていたとされる幻の花でしたが、細々と栽培されていたことが分かり、その後は販売もされるようになっています。
よく目立つ鮮やかな赤色の花で、やや浅めの切れ込みの花弁が特徴。大型種。
○フシグロセンノウ(L. miqueliana)
日本に自生しており、沢筋の登山道でも見かけることがあります。名前の通り、節(葉と茎がくっつく部分)が黒いことから名づきました。切れ込みがない整った花はやや大きめで、花色も明るいオレンジなのでよく目立ちます。草丈もやや大きくなります。
湿り気のある場所を好み、乾燥は苦手です。
○マツモトセンノウ(L. sieboldii)
センノウの中では一般的な種で、改良品種も出回ります。中型種ですが、摘心すれば30cmぐらいに収まるので使いやすいです。
センノウの仲間の中では育てやすく、地植えにも向いています。
マツモトセンノウの芽出し。葉色が黒紫色になります。
オススメ度:★★★
花は美しくよく目立つけれど、全体的に見れば野趣が強い印象。ドライな庭などで使うと浮いてしまうので、使い方は間違えないようにしましょう。