花色:
学名:Saintpaulia spp.
別名:アフリカスミレ
科名:イワタバコ科
分類:多年草(常緑)
原産地:熱帯アフリカ(園芸品種)
大きさ:背丈7〜20cm、横幅15〜25cm
主な見所:花(四季咲き)※長日植物
直射日光の当たらない室内の窓辺程度の明るさでも育てられる貴重な鉢花。多くの種類がありますが、店頭では改良品種はもちろん、似た別種(プリムリナ(キリタ)など)もひとくくりにしてセントポーリアの名で販売されることがあるので注意。花色や形、株の大きさなど様々。一重咲きの他、八重咲きや覆輪(ピコティ)咲きもよく見かけます。
葉は丸型〜長卵型で厚ぼったく、表面には柔らかい毛が生えています。ロゼット状の株から花茎を伸ばして花を咲かせます。長日植物なので室内栽培であれば四季咲きに近い状態になります。
室内なら冬のレース越しの光程度を目安とします。雨の当たらない屋外の日陰でも育ちますが、直射日光に当たると葉焼けしやすいので注意。
用土はセントポーリア専用の土を使えば手間がかかりませんが、園芸用培養土にピートモスと砂を半々に合わせたものを3〜5割程度混ぜて、水はけ水もちを改善して植えても大丈夫です。さらに根腐れ防止のため、土にミリオンなどの根ぐされ防止材を混ぜておくと育てやすくなります。
水滴を放っておくと花や葉が汚くなるので、水は株元に与えるか底面給水にします。また、土の上に置く固形肥料は、葉が触れると傷みやすいので与えないほうが無難です。
栽培のポイントは湿度。高湿度の環境を好むので、日本の冬の乾燥は大敵です。エアコンの風に直接当てないように配慮し、なるべく湿度の高い暖かい場所に置きます。
洋風の部屋に合いますが、花色を選べば(青紫花など)和風の部屋でも合わせられます。
管理のことを考えると単独で小鉢に植えるのが普通です。観葉植物と寄せ植えにすると自然さが増しますが管理が難しくなるので、別々に植えて寄せ鉢にするとよいでしょう。
植物園で見かけた、幹や石垣に着生させた植栽例。
一般家庭では難しい植え方ですが、自生地の姿に合わせた植栽は自然で見栄えがします。
一般的には原種ではなく比較的丈夫な改良品種が出回っています。万を超える品種数がありマニアならコレクションする楽しみもありますが、普通は店頭にて花の好みで決めるのが確実。
主な品種郡はラプソディー系、オプティマラ系、メロディー系、バレー系など。またスタンダード系、ミニ系、トレイル系(はい性)など株の育ち方のよる品種わけもあります。
○イオナンタ(Saintpaulia ionantha H. Wendl.)
原種の中ではポピュラーな種。スミレのような花を咲かせます。紫花のほか白花もあります。
様々な改良交雑品種の元親のひとつとなっています。
オプティマラ系の一品種。
オプティマラ系は強健な品種が多いので、初めてセントポーリアを育てるのに向いています。
様々な花色や花形が揃います。気難しい品種もありますが、育て方はあまり変わらないので、種類にこだわらず店頭で好きな花色を選んで育ててみるのもよいでしょう。
オススメ度:★★★★
室内用の花として無理なく育てられます。他の花とは育て方が違って癖があり最初は戸惑うかもしれませんが、慣れてしまえば春から秋までは意外と無難に育てられることに気付くはず。
問題は冬越しで、やはり湿度を保てる温室環境が欲しいです。