スイレン
ヒメスイレン
花色:
学名:Nymphaea
科名:スイレン科
分類:多年草(冬落葉)
原産地:日本、北半球の温帯各地
大きさ:背丈10〜30cm、横幅20〜120cm
主な見所:花(5〜10月)※開花は断続的。最盛期は初夏から夏にかけて。
水中の地下茎から長い茎を伸ばし、水面に葉や花を浮かべます。花は整った形で優雅な雰囲気があります。葉は葉柄部分に強い切れ込みが入ります。葉色は緑が普通ですが、濃赤紫の斑点が入ったり、濃赤紫色の葉だったりと様々です。
一般的なスイレンは葉が大きくなりやすく、池や大きな水鉢に向いています。花は豪華ですが花つきはやや良くないです。家庭用の小さな睡蓮鉢などでは小型種のヒメスイレンの方が適しています。花は小さいですが葉も小さく育てやすいです。
必ず日当たりのよい場所に植えます。十分な日差しがないと花つきは極端に悪化します。用土は荒木田土やビオトープ用土など、重めで水もちのよいものを選びます。
植えつけ方は2通りあります。
■鉢に植えてから、水中にその鉢ごと沈める。
■睡蓮鉢に直接土を入れ、そこにそのまま植える。
前者は植え替えがしやすい。掃除がしやすいといった利点がありますが、自然感は損なわれます。後者は30cm以下の浅くて狭い睡蓮鉢のときに向いています。植え替えは大変です。睡蓮鉢の場合1〜2年で植え替えないと花つきが悪くなるので、私は前者をオススメします。
池で育てる場合はあまり頻繁に植え替えしなくてもよく咲きます。
洋風、和風、自然風の庭いずれにも向きます。
池や大きな水鉢であれば普通のスイレンを植えた方が良いですが、直径が40センチ以下の小さな睡蓮鉢ならヒメスイレンを選択した方が無難です。他の花とは合わせづらいですが、葉が細くて背の高くなる水性植物とはよく合います。
花色違いで様々な品種が出回っています。花色をラベルで確認して買えばよいでしょう。
ヒメスイレンも花色が増えてきました。
スイレンの白花種
「ワンビサ」
まるで熱帯スイレンのような姿の品種。一応温帯スイレンに属してはいるのですが、タイで作出されたこと、花や葉の派手さなどを考えると、普通の温帯スイレンと同じようなアレンジはできません。より洋風の庭向きで、和風や自然風の庭には向かないでしょう。
花色が安定せず、たまに2枚目の写真のような2色咲きになってくれます。
ヒメスイレンの地下茎。
増えやすいので、たまに株分けするとよいでしょう。適期は春。
オススメ度:★★★★
普通のスイレンは葉が大きく、かなりの大鉢か池で育てたい。ヒメスイレンはスイレンに比べ花は小さいですが葉が三分の一程度の大きさなので、一般家庭の小さな睡蓮鉢でも十分育てられます。
冬越しできる環境さえあれば、花つきのよい熱帯スイレンを選択するのも一考です。