花色:
学名:Tibouchinaなど
別名:シコンノボタン
科名:ノボタン科
分類:半常緑〜常緑低木
原産地:中央〜南アメリカ、東南アジアなど
大きさ:背丈30〜300cm(5m)、横幅40〜150cm
主な見所:花(8〜12月)
一般的にノボタンといえばシコンノボタンをさすことが多いです。改良品種では、花弁が細く紫花の「コートダジュール」や、小型・小輪種で花色が変化する「リトルエンジェル」などがよく出回ります。
秋から初冬にかけて赤〜青紫の大きめな花を咲かせます。花つきがよく、次々と咲いてくれるのでとても目立ちます。葉はよく目立つ葉脈が入り、花に比べると比較的小さめで細長いです。株は茎が木質化して大きくなりますが、剪定して小さめのサイズを保つこともできます。
とても丈夫な花です。日当たりのよい場所に植えます。水あげがとてもよいので、鉢植えの場合は水切れに注意します。水切れになると株の勢いが無くなり、つぼみも落としてしまいます。
南関東以西の暖地であれば葉は落とすものの屋外でも冬を超します。確実に冬越ししたい場合は日だまりの霜の当たらない場所に置きましょう。寒冷地であれば室内で保護します。
洋風の庭に合います。和風や自然風の庭にはあまり合いません。
暖地では地植えもできますが、寒さに弱いので冬越しが難しい地方では大鉢植えで育てます。シコンノボタンは一株でも十分見栄えがするので、他の花と合わせたりせず伸び伸び育てたほうよいでしょう。
リトルエンジェルなどの小型種は鉢植えや寄せ植えにも使えます。
夢の島熱帯植物館で見かけた、背丈を優に超える地植えの大株。
霜の影響が少ない場所や地域なら屋外でも楽しめます。
アンデルセン公園で見かけた、大鉢のセンタープランツとして植えた例。
一株でも見栄えがし、まとまりよく育つのも良い点。
小型種を花壇の前景に使用した例。横に広がるため、グランドカバーのような植栽が可能です。
こちらも、霜の影響が少ない場所や地域限定となります。
店頭ではシコンノボタンがよく出回っていますが、他にもいくつか品種があります。
○シコンノボタン
南米原産。株が大型になり、大きめの花を咲かせます。
「コートダジュール」
改良品種。小型種。シコンノボタンをそのまま小型化したような雰囲気です。
「ジブラルタル」
コートダジュールの斑入り品種。覆輪の白斑で、コンパクトに育ちます。
「リトルエンジェル」
改良品種。秋咲きで小型種。小輪で咲き進むにつれ花色が変化します。
○ビロードノボタン(T. grandifolia / Pleroma heteromallum)
南米原産。開花期は初夏から夏。シコンノボタンに比べ花は小さめですが、花序が穂のように長くなります。葉幅が広く、葉の毛がさらに目立ちビロード感が増していることが特徴。
花のアップ。花弁は5枚。おしべの色には変化があります。
原種からなのか交雑の結果なのか不明ですが、花弁の大きさや数に変化が多いです。
通常は4〜5枚の間で変化することが多いですが、写真は6枚の花弁をもつ花。
葉のアップ。卵形〜楕円形だったり細長かったりと、条件や品種によって変化があります。
細かい毛が生えておりビロードのような手触りがしますが、交雑品種の中にはあまり毛が目立たないものもあります。
寒さに当たると葉が紅葉します。さらに寒くなると落葉してしまいます。
オススメ度:★★★★
花が大きくよく目立ちます。青と紫、どちらともとれる美しい花色が魅力的。
強健で、冬越し以外は育てやすいのも嬉しいです。
○メキシコノボタン(Heterocentron elegans)
中米原産。ヒメノボタンの名でも出回ります。シコンノボタンに似た花を咲かせますが、開花期は初夏で、花のサイズは小型。花弁数も通常4枚です。背丈が低く横に広がるように伸びます。
シコンノボタンに比べるとやや寒さに弱く、東京近辺では冬は室内に取り込んだ方が安全です。