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ガーデニング・園芸に用いられる植物の中で私が栽培したことのある種類を図鑑にしています

ニオイバンマツリ

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ニオイバンマツリのデータ

花色:紫白
学名:Brunfelsia
別名:ブルンフェルシア
科名:ナス科
分類:半常緑〜常緑低木
原産地:南アメリカ
大きさ:背丈25〜150(300)cm、横幅20〜100(150)cm
主な見所:花(5〜7月)※夏や秋に返り咲きすることもあります

ニオイバンマツリの特徴

咲き進むにつれ紫から白に変化する花が特徴で、最盛期にはまるで2色咲きのようになり綺麗です。ニオイという名の通り甘い香りを放ち、香りは夜に強くなります。葉は硬質な印象でつるつるしており、葉脈が目立ちません。株は本来大きくなりますが、家庭園芸では30〜60cm程度の低木に仕上げることが多いです。
熱帯性の花木ですが寒さに比較的強く、南関東以南の暖地では霜よけ下で越冬します。それでも冬季は多少紅葉したり落葉します。

  • 難易度: とても丈夫です。
  • 日照量: 日当たりのよい場所で育てますが、夏の間は遮光します。
  • 水分量: 適湿を好みますが、夏の強い乾燥は苦手です。
  • 耐寒性: 軽い霜よけ程度で、南関東以西の暖地では屋外で越冬します。

ニオイバンマツリの育て方

秋から春までは日当たりのよい場所に置きますが、葉焼けと過度な乾燥を防ぐため夏は半日陰に移動します。花つきは悪くなりますが、午前中のみ日が当たる程度でもなんとか花は咲きます。鉢植えは夏の間は乾かしすぎに注意します。
半耐寒性種としては寒さに強いほうなので、霜よけなどの保護を行えば冬越しも難しくありません。

  • 管理:通常の剪定は刈り込みをせず邪魔な枝を透かす程度にします。伸びすぎて制御が難しくなったら花後に全体を刈り込んで仕立て直しましょう。
  • 肥料:緩効性肥料を初夏と秋に与えます。春〜初夏まで液肥を与えるのもよいです。秋の肥料はチッソやリン酸分を少なめにしてカリ分が大目のものを与えれば耐寒性が高まります。
  • 病害虫:ハダニなどが発生しますが、それほど悩まされません。

ニオイバンマツリのアレンジ

洋風の庭に合います。硬質な雰囲気の葉が和風や自然風の庭にはあまり合いません。
やや寒さに弱いため鉢植えで育てるのが普通ですが、保護すれば地植えも可能です。一本でも十分見栄えがするうえやや横に広がるので、単植したほうがいいと思います。他の花と合わせる場合は、本種の硬質の葉と相性が合うかチェックします。

石垣から垂れ下がるように仕立てた例
石垣から垂れ下がるように仕立てた例。
大株になると枝が垂れ下がりやすい性質を利用しています。

境裁として利用した例
境裁として利用した例。
株の大きさを制御すれば、低木のように使うこともできます。

ニオイバンマツリの主な品種

ブルンフェルシアの仲間はいくつか種類がありますが、店頭で一般的に出回っているのはニオイバンマツリ(アウストラリス)です。

ニオイバンマツリ
ニオイバンマツリB. australis
本文参照。一般的に出回っている種です。

アメリカバンマツリB. americana
薄黄色の花をつけます。耐寒性はやや低めだそうです。育てたことはありません。

パウシフローラ
パウシフローラB. pauciflora
ニオイバンマツリに似ていますが、花に香りがなく、枝先に花をたくさんつけます。

その他の写真

ニオイバンマツリの葉
ニオイバンマツリの葉。全縁。硬めな印象があります。

屋外で冬越し中の株
屋外で冬越し中の株。落葉しないまでも葉が変色します。

ニオイバンマツリの新芽
冬越し後は大半の葉を落として新芽が芽吹きます。
葉色は段階で変化しますが、最終的には冒頭写真のような緑色になります。

ニオイバンマツリの幹
植物園で見かけた立派なニオイバンマツリの幹。家庭園芸では小さく仕立てることが多いため、ここまで幹が太くなることはあまりありません。

ニオイバンマツリの個人的な印象

オススメ度:★★★★★
花が美しくコンパクトに育つのでおすすめの鉢花。香りも楽しめます。
とても丈夫で育てやすく、熱帯花木の中では寒さに比較的強いのも魅力です。

コメント

  • 花がよく咲かないのは剪定の失敗によることが多いです。秋〜冬に枝を切り詰めないようにしましょう。特に、室内で保護するために株をコンパクトにする場合は注意。
  • 昼間でも十分わかるほど香りは強いですが、夜間はさらに香りが強くなります。

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