本文へスキップ

ガーデニング・園芸に用いられる植物の中で私が栽培したことのある種類を図鑑にしています

カスミソウ

カスミソウ エレガンスカスミソウ エレガンス
エレガンス

カスミソウ パニクラータカスミソウ パニクラータ
パニクラータ(宿根カスミソウ)

戻ります

カスミソウのデータ

花色:
学名:Gypsophila
別名:ジプソフィラ、宿根カスミソウ
科名:ナデシコ科
分類:秋まき一年草、多年草(常緑)
原産地:中央アジア、地中海沿岸〜ヨーロッパ
大きさ:背丈15〜120cm、横幅20〜50cm
主な見所:花(5〜8月)

カスミソウの特徴

カスミソウといえば背丈が高い切花用のパニクラータ(宿根カスミソウ)を思い浮かべますが、ガーデン用には一年草で中型のエレガンスがよく出回っています。他に小型のムラリスやレペンスも見かけます。いずれも高温多湿に弱い繊細な花ですが、雨を避ければ比較的丈夫に育ちます。
各種の紹介は下記参照のこと。

  • 難易度: 雨を避けられれば育てやすい。エレガンスはやや丈夫で星2つ。
  • 日照量: 日当たりの良い場所を好みます。
  • 水分量: 乾燥気味の環境を好みます。
  • 耐寒性: 耐寒性は強いです。

カスミソウの育て方

日当たりと水はけ、風通しがよいことが条件です。雨や湿気に弱く、さらに高温になると枯れやすくなります。できれば雨を避けてやれば株も丈夫に育ち、花も長持ちします。パニクラータやエレガンスは長雨で傷む前に早めに切花で取ってしまう手もあります。
中性〜弱アルカリ性土壌を好み、酸性土を極端に嫌うので、植え付けの際に苦土石灰などで中和しておきます。

  • 管理:放任で育ちます。綺麗に咲かせたい場合は雨を避けます。
    高性種は花茎が上がってきたら支柱を立てます。あまり高くしたくない場合は摘心して枝数を増やします。特にパニクラータは摘心したほうが倒伏しないので行った方がいいでしょう。
  • 肥料:開花中に液肥を与える程度。多肥の必要はありません。
  • 病害虫:立ち枯れないように水はけをよくします。
  • タネから:基本的には直まきで育てます。箱まきやポットまきの場合は移植に弱いので早めに定植します。発芽、育苗とも比較的楽です。

カスミソウのアレンジ

洋風の庭に向きます。自然風の庭にも使えますがポイントとして用いるのがよいでしょう。
エレガンスは比較的丈夫なので花壇に使えます。引き立て役としてはもちろん大輪種なら主役としても使えます。
パニクラータはとても倒れやすく切花用に単植で植えたほうがよいです。
上記2種は切花と異なり、合わせるものを慎重に選ばないと存在感がなくなります。似たような繊細な花や草姿のものと合わせず、目立つものや個性の強いもののつなぎとして用いると上手くいきます。
矮性のムラリスは寄せ植えの前景に適していますが、乾燥しやすい日当たりのよい場所があれば花壇の前景に植栽することも可能です。

エレガンスを花壇の中景に植えた例
エレガンスを花壇の中景に植えた例。
切花の引き立て役といった印象とは異なり、主役を張れる目立つ存在となります。

パニクラータを列植した例
パニクラータを列植した例。
斜面上部や、レイズドベッドなど水はけのよい環境に植栽したいです。


ムラリスを花壇の前景に植栽した例。

カスミソウの主な品種

主にパニクラータやエレガンス、ムラリス、レペンスが出回り、その他の種類を見かける機会は少ないです。別項目にあるカーペットカスミソウもカスミソウの仲間で、まとめて紹介される事が多いです。
総じて高温多湿に弱く、一年草は問題ありませんが多年草は夏越しが問題になりやすいです

パニクラータG. paniculata
地中海沿岸原産。宿根カスミソウとも呼ばれます。多年草で苗はほとんど出回らずタネから育てることが多いです。花は切花でおなじみの白花で一重と八重があります。高性で1m以上になります。矮性品種もありますが出回る量は少ないです。
高温多湿に弱く、暖地で育てるのはやや難しい。

ブリストルフェアリー
ブリストルフェアリー
パニクラータ系の有名品種。切花でよく用いられます。高性の八重咲きで花つきがとてもよい。


エレガンスG. elegans
中央アジア〜ヨーロッパ原産。一年草で、苗でも出回っています。花は1.5〜2cm程度でやや大きく、背丈は50〜80cm程度と中型で扱いやすいです。花色は白のほか桃色種もあります。
カスミソウの仲間では比較的育てやすい種で、温暖地でもよく見かけます。

コベントガーデンマーケット
コベントガーデンマーケット
エレガンス系の有名品種。大輪種で、切花にするとよく目立ちます。
丈夫で育てやすい。


ムラリスG. muralis
中央アジア〜ヨーロッパ原産。一年草で小型種。花が小さくやわらかい印象。葉は目立たない線状で茎も細めです。背丈は15〜30cm程度で寄せ植えの前景用に苗が出回りますが、花期が上記2種に比べ短めで、性質もそれほど丈夫ではありません。


ムラリスの一品種。


レペンスG. repens
ヨーロッパ原産。多年草で小型種。這うように広がります。高山に自生するため高温多湿に弱く暖地での栽培は難しいです。日当たりと乾燥を好みます。

カスミソウの個人的な印象

オススメ度:★★
切花での万能さに比べ、高温多湿に弱いため暖地の園芸では使いにくい印象があります。
生花店で出回りにくいエレガンスを切花向きに育てると、普通の宿根カスミソウとは違う変わったフラワーアレンジが出来ます。初めてカスミソウを育てるならエレガンスがお勧めです。

コメント

  • 繊細な印象を受けますが、パニクラータは北アメリカの寒冷地では侵略的な外来種とされるほど広がっているそうです。

仲間の花

戻ります