花色:
学名:Gladiolus
科名:アヤメ科
分類:春植え球根・秋植え球根
原産地:地中海沿岸、北アフリカ、西アジア、南アフリカ原産
大きさ:背丈80〜120cm、横幅30〜40cm
主な見所:花(7〜9月)
長く伸ばした花茎に連なって花を咲かせる球根植物。春植え夏咲きで背丈が高く花の大きいグラジオラスと、秋植え春咲きの背丈が低く花も小さめな早咲きグラジオラスが出回っていますが、単にグラジオラスといえば夏咲き種の方を指します。ガーデニング以外では切花の生産も盛んです。
夏咲き種は花色豊富で豪華な花を咲かせます。植えつけから70日程度で咲く早生種から3か月程度で咲く晩生種まであり、開花までの日数が1か月程度異なります。つぼみは下から上へ咲きます。葉は剣状ですらっとした印象。株はあまり横に広がりません。
春咲き種は比較的小型の花が多く、香りのあるものもあります。葉は剣状で株は直立します。育て方は秋植え球根に準じる形になります。
日当たりと水はけとよい場所に植えます。日当たりが良くないと魅力を発揮できません。肥沃な土を好みますが、やせ地でもそれなりに育ちます。植え付けは覆土3〜5cm程度の浅植えにします。
連作を嫌うので鉢植えは毎年植え替えます。地植えでも掘り上げた方が望ましいですが、数年は植えっぱなしでも大丈夫です。花つきが悪くなったら場所を変えましょう。
寒さに弱いとされることもありますが、南関東以西の温暖地なら地植えのままで冬越しします。
洋風の庭によく合います。和風や自然風の庭ならシンプルな花色を選びましょう、
夏咲き種は背が高くなるので地植えに向いています。植栽間隔を10〜15cm程度と密植気味にすると見栄えが良くなります。いくつかの品種で郡植するか、花壇の中に固まり状に植えてポイントとするのがよく見かける事例です。鉢植えや寄せ植えにはあまり向いていません。
春咲き種も背が高くなるので花壇や寄せ植えの中〜後景に使えます。開花期が他の秋植え球根に比べやや遅めなので留意しましょう
切花用に単独で植えるのもよいでしょう。
夏咲き、春咲きともに花色違いなど多数の品種が出回っています。
○春植え夏咲き種
交配が進んだ園芸品種群。単にグラジオラスといえばこちらを指すほどポピュラーです。
様々な花色が揃います。植えつけは4月〜5月ごろ。
「ピンクレディー」
白い花弁にピンク〜薄赤の縁取りが入ります。有名品種。
春植え夏咲き種の品種例。好みに合わせて、豊富な花色の中から選べるのが魅力です。
また、花色も一色ではなく、様々な色が混じることが多いです。
○秋植え春咲き種
早咲きグラジオラスとも呼ばれます。小型の花の品種が多め。
冬の間も葉が出ているためか、夏咲き種と比べると寒さにやや弱いものが多いです。
植えつけはやや遅めの10月〜11月。
「ビザンティヌス」
地中海沿岸原産のコミュニス(G. communis)の改良品種。春咲き種としては有名な品種。
ピンク色の花が美しいです。開花期は5月ごろ。丈夫で花もよく咲きます。
「トリスティス・コンコロール」
南アフリカ原産のトリスティス(G. tristis)の変種。
香りのある、薄い緑がのった白花を咲かせます。開花期はやや早めで4月中旬〜下旬ごろ。
棒のような非常に細い葉が特徴。丈夫で花つき良好です。
一般的な春植え夏咲き種の草姿。
葉が四方に平がるので、植え付け時には考慮しましょう。
オススメ度:★★★
丈夫で手間のかからない花ですが、花茎が強風で倒れやすいのが難点。
グラジオラスといえば通常は春植え夏咲き種を思い浮かべますが、ナチュラルガーデンに合う秋植え春咲き種にも注目したいです。