花色:
学名:Alstroemeria
科名:アルストロメリア科(ユリズイセン科)
分類:秋植え球根
原産地:南アメリカ原産
大きさ:背丈20〜150cm、横幅20〜40cm
主な見所:花(5〜7月)
蝶のような美しい花は花つき・花もちにも優れています。ユリを小型にしたような整った姿の花なので切花にも人気です。花弁には斑点や線状のブロッチが入りますが、ブロッチなしの改良種もあります。
矮性種から高性種まで幅広く品種があり、葉の形も丸い短めのものから、長い円錐状のものまであり、用途によって使い分けられます。以前は鉢植えで植えられることが多かったのですが、耐暑性に優れるハイブリッド種が一般的に出回るようになって地植えで見られることも多くなりました。
球根はカラカラの乾燥を嫌うため、ユリと同じくポット植えの状態で出回ることが多いです。
秋に球根を求めて植えつけるか、初夏に開花株を求めます。球根で手に入れた場合は乾燥させないようにすぐ植えつけましょう。植えつけはやや浅めの鉢植え5cm、地植え5〜10cm程度とします。
日当たりと水はけの良い場所を好みます。酸性土を嫌うので用土は苦土石灰などで中和しておきます。鉢植えにされることが多いですが、水はけのよい場所であれば地植えも可能です。耐暑性がやや弱く、鉢植えは夏場に午前中日が当たる程度の半日陰に移動します。
冬越しは南関東以西の温暖地であれば問題ありませんが、寒さに弱い品種もあります。
洋風や自然風の庭に合います。和風の庭にはあまり合いません。
艶やかな花ですが、全体で見るとユリに似た雰囲気があり、他の花と合わせづらくはありません。矮性種は花壇の前景や鉢植えに適しています。中〜高性種は大きな鉢に単独で植えるか、ボーダーガーデンの中央〜後方に植えつけます。切花にももちろん向いています。
まとめて植えても、ポイントに置いても様になります。球根植物ですが、地味になりやすいペレニアルガーデンにぜひ取り入れたい花のひとつです。
夏に木漏れ日になる、中木の下に植栽した例。オリエンタル形のユリ同様、カンカン照りになる場所ではなく、夏には遮光されるような場所に向いています。
以前はリグツ系など系統別に分かれていましたが、現在はハイブリッド種が主流です。中でもガーデンアルストロメリアと呼ばれる、地植え向きに耐暑性などが改良された品種群が育てやすいです。また、可憐な原種も出回っています。
矮性種には寒さに弱い品種もあるので、耐寒性は確認しましょう。
「インディアンサマー」
ガーデンアルストロメリアの代表的な品種の一つ。耐暑性が強く丈夫です。オレンジのよく目立つ花と銅葉のコントラストが魅力的。四季咲きで花つきが良いです。
大きくなるので地植えに向いています。
ハイブリッド種の一例。
様々な花色がそろいます。花の大きさも多少異なります。
斑入り品種の一例。葉色を楽しめる品種も少数ながら出回っています。
切り花向きに育てられる高性種の一例。こちらは温室で育てられることが多いです。
○ユリズイセン(A. psittacina)
常緑で暑さに強く育てやすい。やや高性でボーダーガーデンに向きます
花のアップ。花弁の縁に細かい鋸歯があるのが特徴。
個性的な色彩や形をしていますが、全体でみると調和がとれています。
オススメ度:★★★★★
美しく、花つきにも優れた花。株の大きさが様々で用途が幅広いのも魅力です。
関東以西の温暖地では、耐暑性を高めたガーデンアルストロメリアの品種群がおすすめ。