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ガーデニング・園芸に用いられる植物の中で私が栽培したことのある種類を図鑑にしています

アカンサス

アカンサスアカンサスの花

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アカンサスのデータ

花色:白
学名:Acanthus mollis
別名:アカンサス・モリス、アカンサス・モーリス
科名:キツネノマゴ科
分類:多年草(常緑)
原産地:地中海沿岸
大きさ:背丈40〜150cm(花茎100〜200cm)、横幅60〜200cm
主な見所:花(5〜6月)、葉(周年)

アカンサスの特徴

アカンサスにはいくつか種類がありますが、園芸でよく用いられるのはモリスです。
大きな照り葉を根際から四方に伸ばし、優雅な姿をみせてくれます。花は初夏に花茎を長く伸ばして穂状に咲き、雄大で個性的な姿です。株張りが大きく、太い根を張るので狭い場所や鉢植えには向いていません。
性質は非常に強健で、植え替えた後の土中に残った根からも発芽するほどです。

  • 難易度: 切れた根からも芽を出すほど丈夫です。
  • 日照量: 日当たりのよい場所の方が花つきはよいですが、半日陰でも育ちます。
  • 水分量: 適湿を好みますが、広い幅で適応します。
  • 耐寒性: 関東地方では問題ありません。

アカンサスの育て方

日当たりと、水はけ水もちのよい広い場所に植えることができたら、あとは放任で構いません。半日陰でも十分育てられますが、花つきや葉の美しさ、花の大きさは劣ります。
植え替えを頻繁にせず株を充実させると花つきがよくなります。

  • 管理:終わった花や、黄色くなった葉は根元から切り取ります。
    植え替えや株分けは春が適期。
  • 肥料:春と秋に緩効性肥料を与えます。
  • 病害虫:害虫はイモムシがたまに発生する程度です。病気はまれに葉が縮む病気にかかることがあります。病害にあった葉を切ります。

アカンサスのアレンジ

洋風や自然風の庭に合います。和風の庭にはあまり合いません。
地植えの中〜後景に用います。広めのペレニアルガーデンに用いるのが一番よいでしょう。大きくなるため狭い庭では持て余すことになります。また、伸び伸び育てることで魅力が増すので鉢植えにも向いていません。そのため寄せ植えのアレンジに使うことは難しいです。
常緑で寒い季節も美しい葉を保つので、寂しくなる冬の庭の彩りになります。

レンガの壁際に列植した植栽例
レンガの壁際に列植した植栽例。装飾的な葉とレンガがよく合っています。
個々の株の植栽間隔が十分とられているのが分かります。

アカンサスの主な品種

主にモリス種の普通種が出回っています。斑入り品種がありますが店頭で見かける機会は少ないです。葉にトゲがあるスピノサス種(A. spinosus)もありますが出回ることはほとんどありません。

モリスの斑入り品種
モリスの斑入り品種。

その他の写真

花のアップ
花のアップ。個性的な印象です。

葉のアップ
葉のアップ。日当たりが良いと硬く締まった印象になり、日当たりが悪いと柔らかい葉になります。
シェードガーデンで優雅な葉を目当てに植えることもあります。

アカンサスの草姿
アカンサスの草姿。雄大な姿で、背丈を超えることも珍しくありません。
葉が広がる余地を作り、伸び伸び育てることで魅力が高まります。

冬越し中の様子
冬越し中の様子。

葉が縮む病気になった様子
葉が縮む病気になった様子。アカンサスは丈夫なため簡単には枯れませんが、著しく美観を損なうので、他の葉に広がる前に病葉を切り取りたい。

アカンサスの個人的な印象

オススメ度:★★★
庭の広さによって評価が変わると思います。
スペースを十分とって葉を縦横に広げられるなら評価は高まるでしょう。

コメント

  • ペレニアルガーデンなどで寄せ植えする場合は、装飾的な葉が周りの植物と合うかどうか確認した方が良いでしょう。
  • 狭い場所で窮屈に育てるような植物ではありません。導入の際にはよく考えましょう。
  • 根ざしで簡単に増やせます。切り取った太い根を土に植えれば葉が出てきます。
  • 苗からだと花が咲く大きさに育つまで時間がかかるので、気長に育てましょう。

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