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庭園・ガーデン・植物園・花の名所の訪問記

庭園・ガーデン・植物園・花の名所の訪問記

国営武蔵丘陵森林公園

埼玉県滑川町にある全国で初めての国営公園。名前が示す通り広大な園内で森林浴が楽しめます。花の見所はいくつかありますが、大規模な花畑以外では春のサクラや、夏のヤマユリ、晩秋の紅葉などが有名です。花好きなら都市緑化植物園にある各ガーデンも見逃せません。

園内の地図(クリックすると拡大します)


広く細長い園内。メインの道以外にも脇道が多く高低差もあり、くまなく回ると大変です。見頃の花の場所に絞るか、レンタサイクルや園内バスを上手に活用しましょう。
入口が複数あり順路も特にないので、園内のポイントごとに主な見所を紹介します。この順番ごとに観賞する必要はなく、季節によってはポイントを省略して効率よく巡りたいところです。

南口付近と、中央口付近


南口、中央口、西口、北口の4箇所も入口があります。車ならどの入口も使えますが、公共交通機関利用ならバス停が近くにある南口と西口が利用しやすいです。

園内の道


園内バスが通るメインの道を中心に、アスファルトの道や土の小道が縦横に伸びています。たまに通るバスや作業車以外に車両は通らないのでのんびり歩けます。初めて訪れた場合、分岐ではガイドマップ等を見て、どちらに行くかよく確認しましょう。

桜(花木園)



ソメイヨシノがメインに植えられた花木園。ナノハナやユキヤナギなどとの共演も楽しめます。
サクラの下でお花見の他、花木園の横にある広場でバーベキューもできます。

梅林(花木園)



斜面になっていて開放感があり、眺めも良い梅林。見頃は早春から春です。
夏には樹木の下でヤマユリが咲きます。

運動広場と、運動広場花畑



芝生広場やエアートランポリン(ぽんぽこマウンテン)、ドーム状の休憩舎のある広い運動広場。
隣には大きな花畑があり、各季節毎に大規模な花畑が見られます。

野草コース



樹林の中で野草を観賞できる小道。秋の七草コーナーにあるオミナエシやカワラナデシコのほか、カタクリやヤマユリ、レンゲショウマなど季節により様々な花が見られます。

やまゆりの小径


メインの道からちょっと外れた場所にある、ヤマユリの咲く小径。分かりづらい場所にあるので地図でよく確認しましょう。アカマツ林の下で、自然な雰囲気で咲く花を観賞できます。

カエデ園


約20種類のカエデが植えられたエリア。新緑や紅葉の時期はとても美しいです。
紅葉最盛期には期間限定でライトアップも行われます。

都市緑化植物園

植物園展示棟と広場


展示棟内では緑に関する情報を展示をしており、展示棟の前には季節ごとの花が植えられた花壇があります。その隣は緑陰に囲まれた広場になっていてベンチで休憩できます。

ハーブガーデン


ハーブの使用用途で区分けされたガーデン。生垣やレンガで区画された整形ガーデンですが、自由に育つ植物が多いせいか整然とした印象は少ないです。植物はよく育っており、特に高植えされたエリアでは、育てにくいとされる高温多湿に弱いハーブも元気な姿を観賞できます。

ボーダー花壇



園路の左右に造られたとても長いボーダーガーデン。「手間がかからないもの」「耐寒性が強いもの」など幾つかのテーマに分かれ、それぞれ比較的丈夫な宿根草や低木で彩られています。

その他

森林とキノコ


森林公園の名の通り園内は緑が濃いです。それに比例するように様々なキノコが数多く見られます。

山田大沼と渓流広場


園内は沼や水辺が多いですが、沼という名称になっているように水の透明度が低く、また周囲が鬱蒼とした部分が多いので、水辺の景色を楽しめる場所は少ないです。

園内バスと、自転車専用のサイクリングコース


園内は非常に広く、ウォーキング目的でなければ、有料の園内バスやレンタサイクルを使って効率よく巡りたいところです。レンタサイクルは借りた場所でないと返せないので注意。片道だけ使う場合は園内バスの方が便利です。

展望レストランと、中央レストラン


レストランや売店、休憩スペースが多いので飲食には困らないでしょう。
展望レストランの屋上では遠くの山々を望むこともできます。

施設の概要

場所
埼玉県比企郡滑川町山田1920

交通手段
■公共交通機関
東武鉄道「森林公園」駅からバスで約10分。
JR「熊谷」駅からバスで約30〜35分。
■車
関越自動車道「東松山IC」より約10分。
駐車場あり(有料)

入場料・休館日・開園時間は下記URLを参照
URL:http://www.shinrinkoen.jp/

My impression

庭園デザイン★★★
自然の林を生かした緑の多い公園。性格が異なる様々なエリアがありますが、エリア間は林で区切られ園内の一体感を保っています。その分、各エリアの移動にやや時間がかかるのは仕方のないところ。一方で、敷地全体が細長いため周遊性はそれほど悪くないと感じます。
都市緑化植物園は、国営公園の中でもかなり植物にこだわった展示が見られるエリアとなっています。ただ、ボーダーガーデンは美しく管理されているものの、デザイン的には直線的で味気なく感じます。

植物充実度★★★★
ケヤキやアカマツといった立派な樹木、サクラなどの花木や、ヤマユリをはじめとした野草が多く見られます。また、都市緑化植物園を中心に草花類も豊富です。植物の種類や品種の多さという観点から見ると、他の国営公園よりも植物関係は充実しています。植物の管理状態は良好です。

娯楽度★★★
サクラや紅葉の最盛期は植物にあまり関心のない方と一緒でも楽しめると思います。それ以外の季節は派手な景色は望めず、ゆったり散策するのに向いています。
園内には子供の遊び場や、サイクリングコースなどがあるので利用するとよいでしょう。また、レストランや売店等も各所にあるので飲食には困らないでしょう。

混雑度★★
大型連休中やサクラ、紅葉の最盛期はやや混雑します。それ以外の季節は混雑することは少ないでしょう。施設内は非常に広く、オープンスペースも多いので、混雑時でもゆっくりできる場所はあります。

交通の便★★★★
公共交通機関利用の場合、最寄り駅から遠いですが、森林公園駅や熊谷駅からバスがそれなりの本数が出ています。また、森林公園駅からは土日祝に直通のバスも出ているので比較的良い評価。
車の場合、各入口ごとに広い駐車場があり、大型連休中以外は車で来ることに不安はありません。

総合満足度★★★★
雑木林やアカマツ林などが魅力の緑濃い国営公園。森林浴をしながらの散策が楽しいです。また、国営公園らしい大規模な花畑も見られます。一方で、都市緑化植物園のデザインされたガーデンや、野草コースの季節の花、自生するヤマユリなども楽しめるため、関東近郊の国営公園の中では植物愛好家の方に特におすすめできる施設といえると思います。
園内の道は、歩行者と自転車がしっかり区別されているので散策が快適です。国営公園はこの辺りがしっかりしているのでありがたいです。
園内は非常に広いので、すべてを見ようとするとまる1日はかかります。ピンポイントで目当ての花の場所に行く。あるいは園内バスやレンタサイクルを利用するのが現実的かもしれません。

遠方から訪れる場合のお勧めの季節
春(サクラ、各種花木)
初夏(新緑、各種草花)
夏(ヤマユリ)
秋(山野草)
晩秋(紅葉)

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