花色:、葉色:→
学名:Fraxinus griffithii
科名:モクセイ科
分類:常緑小高木
原産地:日本(沖縄)、東アジア、東南アジア、南アジア
大きさ:背丈1.0〜5.0m(12m)、横幅0.6〜4.0m、葉2〜5cm前後(対生)
主な見所:葉(周年)、樹姿(周年)
初夏に咲く白い花はやや地味ですが、小さくツヤのある美しい葉と、風になびく軽やかな樹姿が魅力的です。新芽は淡い緑でのちに濃緑に変わります。狭い庭でも使い勝手がよく造園で盛んに使われていましたが、近年は庭木としての人気も高まっています。シマの名のとおり沖縄などの暖地が原産なので寒さにやや弱いですが、その分暑さに強く丈夫な樹木です。成長が早いですが刈り込みに強く樹形は保てます。寒さにやや弱く、暖地でも植えつけた一年目は冬季に落葉することがあります
日当たりを好みますが、半日陰でも十分育ちます。水もち・水はけのよい場所に植え、強く乾燥させないようにします。特に鉢植えでは気をつけます。暑さや湿気には強く夏場の管理が楽なのはうれしいところ。風通しを良くすると枝がなびくのが美しいうえに、病害虫の予防にもなります。やや寒さに弱いので晩秋〜冬の植え付けはなるべく控えます。一年目の冬を越せれば、ある程度寒さに慣れてくれるため安心できます
洋風の庭に合う木で、コンクリート造などの固い建物にもよく調和します。葉が小さく軽やかな樹形なので明るめの自然風の庭にも向いています。一方で、南国風のツヤのある葉が、落ち着いた和風の庭にはやや違和感があります。ほかに、寄せ植えのセンタープランツとしても合います。個性が強いわけではなく花をよく引き立てます。他の樹木と寄せ植えするより、単独で軽い樹形を楽しんだ方が魅力を引き出せると思います
これといった品種はなく、斑入り品種がごくまれに出回る程度です
斑入り品種。出回る量は多くありません
冬は葉が紅葉します。暖地ではここまで葉色が濃くなりません
シマトネリコの花。あまり目立ちません。ただ、花を気にしなくてよい分、樹形優先で思い切って剪定できる良さもあります
シマトネリコの実
東京駅八重洲口に植栽されている立派なシマトネリコ。このように公共施設の植栽に欠かせない樹木になっています。常緑樹のため落葉管理が楽なのも好まれる理由でしょう
オススメ度:★★★★★
軽やかな樹形が持ち味で、洋風や明るめの自然風の庭で使いやすいです。安定すれば丈夫で病害虫に悩まされにくいのも良い点です