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ガーデニング・園芸に用いられる植物の中で私が栽培したことのある種類を図鑑にしています

カロライナジャスミン

カロライナジャスミンカロライナジャスミンの花

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カロライナジャスミンのデータ

花色:黄色
学名:Gelsemium sempervirens
科名:ゲルセミウム科
分類:常緑つる性木本
原産地:北〜中央アメリカ
大きさ:背丈1〜3m以上、横幅0.6〜3m以上(つる性)、葉5〜10cm(対生)
主な見所:花(4〜5月)

カロライナジャスミンの特徴

カロライナジャスミンは有名なマツリカ(ジャスミンティーの原料)などが属するモクセイ科ではなくジャスミンの仲間ではありません。一方で、ジャスミンの名で呼ばれる園芸植物の中では、観賞用として優れている花なのでガーデンで一番よく見られます。
目立つ漏斗状の黄色い花を、花つきよく春から初夏まで咲かせます。花の香りは控えめで、ジャスミンの香りが苦手な人でも気になりません。通常はツルで巻き付きながら伸びますが、傾斜のあるざらざらした壁面に取り付くこともできます。とても丈夫で育てやすい花ですが、美しく咲かせるには誘引などの管理が必要です。

  • 難易度: とても丈夫です。
  • 日照量: 日当たりのよい場所を好みます。
  • 水分量: やや乾いた環境を好みます。
  • 耐寒性: 南関東以西の暖地では屋外で冬越しします。
  • 成長速度:やや早い 成長はやや早いです。
  • 移植:春・秋 移植はやや容易です。

カロライナジャスミンの育て方

日当たりのよい場所で育てます。土質はあまり選びませんが、水はけのよいやや乾いた場所が好みです。鉢植えの場合はアンドン仕立てにして背丈をセーブしながら育てます。地植えはトレリスやフェンス、樹の幹などに絡ませて育てますが、傾斜のある壁でもザラザラしているなら自然に取り付きます。
基本的にとても丈夫で育てやすい花ですが、耐寒性は−5℃程度で寒冷地には向きません。

  • 管理:花後にツルを剪定・整理します。
    枝が柔らかいので伸びたツルの誘引はいつでもできます。
  • 剪定花後
    花が終わりかけたら伸びすぎた部分を切り戻します。夏以降に切り戻すと花芽を切ることになるので摘心程度にとどめて徒長枝のみをカットします。
  • 肥料:春と秋に控えめに緩効性肥料を与えます。
  • 病害虫:ほとんど発生しません。葉が黄色くなって落ちるのは根詰まりか水枯れであることが多いです。寒さに当たって枯れる場合は黒っぽくなります。

カロライナジャスミンのアレンジ

洋風や自然風の庭に合います。和風の庭にはあまり合いません。
トレリスやパーゴラ、フェンスなど、絡ませやすいものがあれば簡単に誘引できます。生育旺盛なので普通は単独で植える方がよいですが、うまく誘引できれば、赤や紫系の花と合わせられると美しく見えると思います。


フェンスに絡ませた植栽例。成長が早く旺盛に繁盛するためスペースを埋めやすく、開花期も美しいです。一方で、剪定などの管理は煩雑になります。
葉が小さめで密につくため、花後の観賞性や遮蔽性があり、生垣的な利用も可能です。

カロライナジャスミンの主な品種

これといった品種を見たことはありません。

その他の写真

花やつぼみ
花やつぼみ。明るい黄色は遠目からでもよく目立ちます。

葉と、花後の実
葉と花後の実。葉は披針形で小さめ、濃緑色でツヤがあります。
実は最初は緑色で、熟すと茶色になり先が割れてタネが出てきます。

カロライナジャスミンの個人的な印象

オススメ度:★★★★
とても丈夫な性質で、病害虫も少なく花つきも良好です。有毒であることは一応考慮のこと。

コメント

  • 有毒植物であることが知られています。口に入れたりしないようにしましょう。また剪定時はビニールの手袋などで保護すると安全です。ただ、普通に栽培しているだけなら問題は少なく過度に怖がる必要はありません。
  • 同属のゲルセミウム・エレガンス(G. elegans)はさらに強い毒をもつ植物として有名です。
  • 耐寒性について様々なことが言われていますが、個人的な経験から言えば東京近辺程度の寒さで枯れることはまれで、保護する必要もないと思っています。
  • 成育が旺盛なので、あまり繁盛させたくない場所に植栽するのは勧めません。

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