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植物栽培に知っておきたいガーデニングの資料集

一歩進んだ花と緑の育て方

VS病害虫(病気編)

生き物である以上、どんな植物にも病害虫が発生します。本当は薬剤を使わないで事前に病害虫を予防したいところですが、都会では、その植物が好む環境を十分に与えられない場合もあります。さらに植物の好む環境に植えたとしても病害虫が発生しやすい植物もあります。

そんなとき困らないように病害虫が発生した場合の対処法を知っておきましょう。ただ、私は病害虫に深い興味はないので、こちらでは紹介程度です。より詳しい薬剤などについての説明は薬剤会社のホームページをどうぞ。

植物によってかかりやすい病害虫はまちまちです。なので、その病害虫にかかりやすいとされる植物名を列記しました。私自身が経験したものも載せています。太字は特によく発生するものです。
自分にとって興味があるのは、どの植物(品種)がどの病害虫にかかりやすいか?ということです。

は枯死や腐敗など重大な結果になることがあるものです。
は触ったりすると人体に被害のあるものです。

※画像をクリックすると拡大しますが、苦手な方はリンクを開くのはやめた方がいいかも。

うどんこ病

ウドンコ病
発生時期 4〜11月
発生場所 主に新芽や茎、花芽
被害 白い粉を被ったようになる、生長が鈍くなるなど
被害植物 キク科、バラ科、カエデ類、カシ類、サクラ類など多数
私の経験 バラ、キク類、モミジ、ハナミズキ、サルスベリ、マサキ、モナルダ、フロックスなど多数。
同じ種類でも品種により被害に差があります。またサルスベリやフロックスなどはうどんこ病耐性を持つ品種も多いです
対策 予防と駆除措置としてマンネブ剤、ベントレート水和剤などを定期的に散布。冬季に石灰硫黄合剤を散布。
発生した後では、被害を食い止めることしかできない

葉が白い粉で覆われたようになり、新芽が縮れたり花が咲かなくなったりします。これが直接の原因で枯れてしまうことは少ないですか発生率が高く厄介な病気です。
しかも、発生してしまった後では手遅れで葉の被害は元に戻りません。
とにかく予防措置を施すことが第一で、病気の落葉を廃棄し、春の新芽展開以降は定期的に薬剤を散布します。このような措置が苦手で、病気も見過ごせない場合はうどんこ病にかかりにくい植物や品種を導入するのが一番よいでしょう。

すす病

すす病
発生時期 周年
発生場所 主に葉や茎
被害 黒いすすのような粉がつく、生長が鈍くなるなど
被害植物 タケ類・カシ類・ツバキ科など
私の経験 ゲッケイジュ、サルスベリ、ソヨゴ、ギンバイカ
対策 アブラムシやカイガラムシを防除する

葉や茎が黒い粉で覆われたようになり美観を損ねます。これが直接の原因で枯れてしまうことは少ないですが、見栄えにかなり影響します。
すす病の多くはアブラムシやカイガラムシの分泌物から発生するので、これらを退治することが予防になります。湿気の多いところや、風通しの悪いところでよく増殖します。

もち病

発生時期 初夏
発生場所
被害 膨らんだ硬いもちのような固まりができる
被害植物 ツツジ科
私の経験 クルメツツジ・サツキ
対策 冬季に石灰硫黄合剤をまきます

葉に硬いもち状の固まりができます。ツツジ類以外ではほとんど発生しません。これで枯死することは少ないですが、目立つので美観を損ねます。大型種よりも小型種のツツジに多く発生するようです。
病気の葉を切り取ります。あまり神経質にならなくてもよいですが、広範囲に発生するようなら、予防のために冬季に石灰硫黄合剤をまきます。