本文へスキップ
水辺の植物を使ったミニビオトープの紹介
花と緑の図鑑-Garden vision
水辺の植物‐ミニビオトープ
ミニビオトープの作り方(水鉢バージョン)
庭に直接池を作ることはちょっと…という人も多いですよね
ましてマンションの方には無理な話です
なので、手軽に水鉢によるミニビオトープから始めてみてはいかがでしょうか?
水鉢の用意を用意しましょう
睡蓮鉢
大きさも様々で雰囲気もよいし、スイレン栽培に向く浅くて広い形をしています
陶器のため割れやすく重い場合が多いので注意。あまりに小さいもの(内径30cm以下)は、ハスやスイレンなどの大きな植物には無理があります
ひょうたん池
プラスティック製の金魚などを飼うための小さな池です。これは広くてよいのですが、あまり深さはありません。そのまま置くだけだと自然感に乏しいので、なるべく埋めて使いたい
室内用の大きな鉢
水抜き栓を閉じられるタイプの大きな鉢がありますが、これを水鉢に代用します
長所は軽くて割れにくく扱いやすいことです
陶器製植木鉢
釉薬が塗られて水漏れしにくくなっており、なおかつ水抜き穴が塞ぎやすいものに限ります
穴を塞ぐ場合はプラ板等を使ってシリコンで接着すると確実です
ビオトープ用の鉢
睡蓮鉢以外にもビオトープ用の鉢が売られています。雰囲気もよく様々な形があるのでお気に入りを見つけてください。主に通販などで購入できます
プラスチックの入れ物や発砲スチロールなど
見た目を気にしなければ軽くてコストもかからずサイズ的にも色々と選べるので便利です
まずは試しに…という場合にもいいでしょう
植え付けの手順(屋外用のもの)は?
屋外水鉢の植え付け方には大きく分けて二種類の方法があります
1:水鉢にそのまま土を入れて植物を植えてしまう方法
利点:植栽スペースを大きく取れる。全面に土が見え、自然な感じになる
欠点:植え替えや水換え、掃除などの管理が難しい。植物が無用に広がってしまうことがある
比較的小さめの鉢のときはこの方法がよいでしょう
2:適当な大きさの別の鉢に植え付けを行い、それを水鉢に入れる形をとる方法
利点:植え替えや水換え、掃除などの管理が楽。土の使用量も節約できる。植物が広がらないので初期のデザインを維持しやすい
欠点:植栽スペースが限られやすい。鉢のせいで自然感が多少損なわれる
植え替え頻度の多い植物(スイレン、ハナショウブなど)や、大きい鉢のときはこの方法がいいでしょう
植え替えが多いものは分けた方がよい
植え付ける土は?
荒木田土
植え付けの土は、荒木田土と呼ばれているものや、スイレン用の土を用意するのが普通です。これ以外にもビオソイルと呼ばれるビオトープ専用の用土も売られています
ただ、これらの土は粒が細かく泥状になり植え付け、植え替えなどのときに扱いづらい面もあります。また、後々古くなった用土自体の処理にも困ります
水生植物の土
粒の大きい水生植物用土も売られています。選択肢に加えてみてもいいでしょう。植え付け時も楽なうえ、あとの土も再利用しやすいからです。特にベランダで作る場合は便利です
水深について
赤線
の幅のことです
水面から植物の根元までの深さは一般的には4〜5センチ程度を目安にします。これならば大体の植物を育てられます。抽水植物のみなら2〜3センチあれば十分で、スイレンやチャワンハスは5〜15センチと少し深めにします。ホテイアオイなどの浮き草は自立できる深さであれば何センチでもかまいません
魚を入れる場合
メダカで最低5センチ、金魚なら20センチ以上ほしいところです
このときの魚の数の目安は、メダカで水量が2リットルあたりで1匹。金魚で幼魚なら5リットルで1匹、成魚なら10〜20リットルで1匹ぐらいに留めておいたほうがよいでしょう
特に金魚は水をよく汚すので、多く入れすぎると病気や酸素不足を引き起こします
スイレンやヒメスイレンを植える際の注意点
水鉢に深さがあるものでしたら株の根元に光が当たるように下に鉢などを置いて高さを5〜15センチ程度に調節します。水深があまりに深いと花つきが悪化します
肥料は与えすぎない
花つきをよくしたいもの、特にスイレンやハス、ハナショウブにはあらかじめ緩効性肥料を植物の根に当たらないように土に埋めておきましょう
緩効性肥料の例
しかし、葉のみが目的ならばほとんど肥料の必要はありません。水生植物は非常に丈夫なものが多いので、肥料が多いと増えすぎて逆に困ってしまいます。また余分な肥料分はアオミドロなどの藻類発生の原因になります
ビオトープの液肥
追肥は液肥が簡単です。追肥も花を期待するものに与えればよく、葉ものには特にいりません
藻類発生を抑制するためにもチッソ肥料を含まないものがよいでしょう
このページの先頭へ
植え付けの参考例
ここでは直接植えつける方法を紹介します
基本的に、鉢に水抜き穴がない以外は普通の植物の植え付けとほとんど変わりません
植栽スペースを分ける
直接植えつける場合でも、植物によっては植栽スペースに区切りを入れたほうが良い場合があります。ツルヨシなど、ランナーで横に増えるものは特に気を使いましょう
写真ではビニールシートで植栽場所に区切りを入れています
植物を植え込む
ポットから出した植物を植え込みます。最終的な水位と水深の位置から逆算して、植え込みの高さを決めましょう。スイレンやハスなど花を期待するものには、この時点で遅効性肥料を与えておきます。他の植物には無理に肥料を与えない方が藻類大量発生の予防になります
仕切りギリギリまで土を入れます
さらに土を足します。土には根ぐされ防止剤(ミリオンなど)を混ぜておくと安心です。最後に土が舞い上がらないようにジョウロにハス口をつけて水を足し、よく日が当たる場所において完成です。メダカなどの生き物を入れる場合は塩素中和剤を入れてからにします
完成後からしばらくたった様子。仕切りのおかげでオープンスペースが保たれています
どんな場所に置くの?
植える水生植物によって違いますが大部分は日当たりを好みます
スイレン、ハス、ハナショウブなど花を楽しむものは特に日当たりを好みます
アシ、コガマ、オモダカなど葉を楽しむものは半日程度の日当たりでもよいです
観葉植物として使われるシペルスやテーブルヤシなどは半日陰〜日陰でも大丈夫です
水草の水中葉は半日陰で十分ですが、水上葉では日当たりを好むものが多いです
酸性雨などが心配ではありますが、普通に雨が当たる場所で問題ありません
むしろ足し水代わりに丁度いいです
自由な発想を楽しもう!
ミニマッシュルームの超小型水鉢
ドラセナやシノブの苔玉風水鉢
湿地の植物は丈夫なものが多く、様々な植え方を楽しめます
写真上はアクアリウム用の水草として販売されているミニマッシュルームという植物です。花は目立ちませんが、丸い葉っぱがかわいらしいですね。鉢の大きさは15センチにも満たない超小型水鉢ですが、元気に育っています
写真下は苔玉のような雰囲気に仕上げた観葉植物の寄せ植えです
水を好む植物を使えばこのようなアレンジも簡単にできます
植え方は自由自在、個性的な水鉢を作るのも楽しいものです
番外編 水を溜めておくのが不安な方
ミニビオトープは水のある空間が魅力なのですが、水があるとボウフラや蜂など招かざる生物がくることもあります。置く場所によってはこれが結構気になるものなのです
そんな場合にできるミニビオトープ風のアレンジを作ってみました
まずは適当な水鉢を用意。本当は中側が黒い色が欲しかったですが…
底に穴が開いてないポリポットに水生植物を寄せ植えします。ポリポットは加工ができるのでこういった場合にとても便利。21cmポリポットを切って調度いい大きさにして使っています
中のポリポットが隠れるくらい植え込むのがポイントです
水遣りは中のポリポットに与えるだけで、水鉢に水を溜める必要はありません
一見、ミニビオトープ風に見えますね。冬越しの際も便利です
このページの先頭へ
コンテンツ
水辺の植物‐ミニビオトープ
作り方(水鉢バージョン)
作り方(池バージョン)
水辺の植物-育て方と維持
水辺の植物図鑑
水辺の生き物たち
レイアウトアイテム