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庭園・ガーデン・植物園・花の名所の訪問記

庭園・ガーデン・植物園・花の名所の訪問記

※2025年3月下旬から休館することが決まりました。大変残念です。
詳細については未決定ながら、休館後に庭園の一般公開が行われたとしても、JR佐倉駅や京成佐倉駅からの送迎バスはおそらく廃止となるため、当サイトでの紹介基準を満たさなくなると考えられます。
公式発表についてはDIC川村記念美術館の公式サイトにて確認ください。

DIC川村記念美術館の庭園

千葉県佐倉市にある庭園のある美術館。庭園には芝生の広場や林の散策路、アジサイの咲く小路、ハスやスイレンの咲く池があります。所々に咲くヤマユリ、期間限定公開のツツジ山も見所です。
また、美術館も充実しており、印象派や現代美術など幅広いジャンルの美術品を鑑賞できます。

園内の地図(クリックすると拡大します)

DIC川村記念美術館の庭園マップ
中心施設の美術館に立ち寄った後、3つの池周辺と自然散策路を歩いて一巡すれば半日コース(DIC総合研究所内のツツジ山は開放日以外入れません)
なお、ハスやスイレンの花が咲く季節は先に庭園を観賞したほうが良いでしょう。特にハスの花は昼頃になると花が閉じてしまいます。

美術館前の池

美術館前の池
美術館前の池(晩春)
美術館前の池は、美しいランドスケープと美術館の建物が調和した空間です。奥にはツツジ山の花の絨毯が見えます。季節によってはハクチョウなどの水鳥の姿も多く見られます。

DIC川村記念美術館

DIC川村記念美術館
特徴的な建物の美術館。前面にある朱色の彫刻作品、清水九兵衛の《朱甲面》が目につきます。
美術館内部では印象派や現代美術、日本美術などが展示されています。時期によって各種企画展が開かれており、スケジュールは公式サイトで確認するとよいでしょう。
なお、DIC(ディーアイシー)とは、旧会社名の大日本インキ化学工業の頭文字を由来とした、東証プライム上場の世界的化学メーカーの会社名です。

池周辺の園路〜見晴台

ヤマユリとアジサイ
見晴台から美術館を望む
池を回りこむように園路がつけられています。このあたりはヤマユリが咲く7月が一番の見ごろ。
また、途中には池と美術館を見通せる場所があります。

期間限定で開放されるツツジ山

期間限定のツツジ山のクルメツツジ
DIC総合研究所内にある、4月中〜下旬頃に期間限定で一般開放されるツツジ山。
美しく刈り込まれたクルメツツジの花の絨毯が観賞できます。

アジサイの咲く散歩道

アジサイの咲く散策路
並木や池に沿って散歩道が設けられています。
四季折々の花木や雑木が見られますが、梅雨の季節のアジサイが大きな見所です。

ハスの咲く池

ハスの咲く池
散歩道を奥まで歩くと池に辿り着きます。池はすり鉢状に周囲よりも低くなっていて、上からも下からも楽しめます。周囲の芝生もよく管理されています。
植栽されているハスの品種は千葉県で発見されたオオガハス(大賀蓮)。この品種は開花最盛期が他のハスよりもやや早めとなっているので注意(例年6月下旬ごろ)。

スイレンの咲く池

スイレンの咲く池
ハスの咲く池の隣にある、スイレンの咲く池。モネによる睡蓮の絵画にちなんでいると思われます。
園のアイドル的な存在の白い鳥はコブハクチョウ。園内で繁殖しているとのことです。

シダレザクラ

シダレザクラ
散歩道の奥側ではシダレザクラが咲きます。見頃は例年4月上旬〜中旬ごろ。

広い芝庭と、テラスのある休憩舎

広い芝庭
休憩舎
樹木ばかりでなく、広々とした芝生の空間も設けられています。
広場の中心にある金色の彫刻作品はヘンリー・ムーアの《ブロンズの形態》です。
芝生広場の近くにはテラスがある休憩舎もあって、のんびりできます。

自然散策路

自然散策路
一見地味ですが、丘の中にある自然散策路も楽しいです。春は新緑、夏はヤマユリ、秋は紅葉、冬は木漏れ日と季節それぞれの魅力があります。山野草やキノコの種類も多いです。
自然も守られているようで、カブトムシやトンボなどの生き物を観察することもできます。
なお、動植物の採取は禁止されています。

レストランとギフトショップ

レストランとギフトショップ
お洒落なレストランやショップも併設されています。帰りに立ち寄るとよいでしょう。

施設の概要

場所
千葉県佐倉市坂戸631

交通手段
■公共交通機関
JR・京成「佐倉」駅から無料送迎バスで20〜30分。
東京駅より直通の高速バスあり(有料)
※時刻表は公式サイトで事前に要確認のこと。
■車
東関東自動車道「佐倉IC」から約15分。
駐車場あり(無料)

入場料・休館日・開園時間は下記URLを参照
URL:http://kawamura-museum.dic.co.jp/

My impression

庭園デザイン★★★
広い敷地に、美術館の建物と池を合わせた優雅なランドスケープと、季節の花が多い散歩道、四季折々の変化が楽しめる自然散策路の3つが楽しめます。それぞれは一体感は薄いものの、邪魔をするわけでなく緩やかに区切られています。
美術館の庭園とあってどことなく上品な雰囲気があるのも良い点です。

植物充実度★★★
自然散策路内も含め、様々な植物がみられます。特にツツジ山のクルメツツジは大きな見所。他にはシダレザクラや新緑、アジサイ、スイレン、ハス、ヤマユリなども見所です。
全体的な管理状態は良好で好感が持てます。

娯楽度★★★★
ツツジ山のクルメツツジ最盛期は花や庭園に興味が薄い方でも楽しめるでしょう。他にはサクラやアジサイの時期も良いでしょう。
美術館の美術作品を一緒に楽しめるのが魅力。また、お洒落なショップやレストランも併設されています。散策しやすい時期であれば、美術館と庭園を合わせて半日程度は楽しめるでしょう。

混雑度★★
大型連休やツツジ山開放日はやや混雑しますが、それ以外の季節はゆっくり観賞できます。
園内は広く、オープンスペースも多いので、混雑時でも休める場所はあります。

交通の便★★★★★
公共交通機関の場合、駅から遠い場所にありますが、京成佐倉駅やJR佐倉駅から、かなりの本数の無料送迎バスが出ています。東京駅からの有料バスの便数は往復1本のみなので事前に確認を。
車の場合、駐車場は広めで、ツツジ山開放日などの混雑時でなければ余裕はあります。

総合満足度★★★
花の名所や植物園ではなく美術館の庭園ですが、花や自然の見所が多く散策が楽しいです。
レンブラントやルノワールなどが展示されている美術館も充実度が高く、一緒に楽しめます。
個人的にはジョゼフ・コーネルのコレクションがお気に入り。また、近年増設された、マーク・ロコスの絵のみで構成されたロコスルームも見所です。

備考:公共の公園ではないのでペットを連れての入園はできません。広い芝生がありますが遊具の持ち込みも不可です。弁当はOKですがゴミは持ち帰りましょう。

遠方から訪れる場合のお勧めの季節
4月上旬〜中旬頃(シダレサクラ)
4月中旬〜下旬頃(クルメツツジ)※期間限定
4月下旬〜5月中旬頃(新緑)
初夏〜晩夏(スイレン)
6月中旬〜7月初旬頃(アジサイ)
6月下旬〜7月上旬頃(ハス)
7月上旬〜下旬頃(ヤマユリ)

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