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小型水槽による水草レイアウトの紹介

小型水槽水草レイアウト

小型水槽水草に必要な器具

以前に比べ気軽になったとはいえ、やはり最初は基本に忠実に…
でも、不要なものはどんどん削っていきましょう
それができるのが小型水槽の大きな利点です!

水槽のサイズと種類は?

  • 5〜40リットル程度の小型水槽
    この間くらいが私の考える小型水槽のサイズですが、人によっては様々です
    中には長さ60×奥行き30×高さ36の規格水槽までが小型という人もいれば、30cm水槽以下のものが小型と考える人もいると思います。はっきりした定義はありません
    ところで、昔から魚メインのアクアリウム初心者は60×30×36cm水槽で始めるのがよいと言われています。魚の場合、ある程度の水量を確保することが水質の安定につながり、飼育の成功率を上げることに役立っているからです
    しかし水草をメインにする場合は、この水槽サイズにこだわる必要は特にありません
    私は60cm規格水槽(水量が約55リットル)は水を入れたときの重さを考えると「小型」の部類には入らないんじゃないかなと思っています
  • 初めてなら横長や角のものが無難、その後は好みに応じて
    17cm角の超小型水槽
    水槽にはさまざまな種類がありますが、初めはオーソドックスな横長の形を選んだほうが無難です。それらは「規格水槽」として30、36cmなどのサイズで販売されています
    あるいはキューブ水槽や角水槽と呼ばれる横幅と奥行きが同じ水槽もいいと思います
    水草のレイアウトや育成に十分慣れたら、スリムや背高など変わった形のもの、20cm以下の超小型水槽などを選んでみるのも楽しいです
    初めてなら30〜36cmの規格水槽や30キューブ水槽ぐらいが調度いいと思います
  • 邪魔なものが見えないフレームレス水槽がよい
    フレームレス水槽
    特別に好みがなければ、曲面なしの枠なし水槽(フレームレス水槽)がよいと思います ガラス製、アクリル製、プラスチック製がありますが、水草レイアウトでは「育てる」のと同じくらい「見る」のも大事な要素なので、透明度の高いガラス製を選びましょう
    割れたり傷つきやすいので扱いには注意してください

水草の光合成のためのライト

  • 吊り下げや引っ掛けるタイプのライトが作業する上で楽
    ライト据え置きライトの例
    市販のライト引っ掛けるライトの例
    植物には光合成のために光が必要です。また、ライトは観賞する上でも欠かせません
    形はポピュラーな据え置きのものから、吊り下げタイプ、スタンドタイプ、水槽の枠に引っ掛けるタイプなどがあります
    水草の手入れのために頻繁に水槽内に手を入れなければならないことや、その際に明るい中で作業できるという利点から、吊り下げタイプや引っ掛けるタイプをオススメします
  • 光量は水槽のサイズや量にあったものを
    大事な光量は水槽の容積に対して同じくらいあれば十分です(例えば12リットル水槽には12W程度)。これより多少少なくても十分育成可能ですが、容積の半分以下になると育成に無理のある種類が多くなります
    特に深さのある水槽では下まで光が届きにくくなるので強めの光が欲しいです
    ただし必要以上の強さの照明も考え物でコケの発生を助長してしまいます
    例えば、私の背高水槽レイアウトは水量36リットルで水深は40cmもありますが、合計20Wの照明のみで維持しています。水草は元気でコケの発生は非常に少ないです
    このあたりのバランスは植える水草の好みを吟味したり、経験で補うしかありません
  • ランプの光質は大事なポイント
    水草用の蛍光ランプの例
    あと、忘れがちなもう一つのポイントであるランプの光質は水草用に開発されたものがよいのですが、ランプと小型水槽用のライトの形状が合わないものが多いのが残念です
    水草用のランプ(特に興和システムの12000K)は水草育成の強力な味方なのですが…
    合う形状がなければ白系のものを選びますが小型水槽ではかなりのハンディです。ライトの選択時によく考えておきましょう
  • LEDライトって正直どうなの?
    個人的な意見ですが、現状のLEDライトはおすすめできません。軽いし、ランプも切れにくいし、省エネだし、熱くなりにくいしで人気になるのは分かるのですが…。科学的な考察は他の方におまかせするとして、経験則では水草は育つには育つけど、それ以上にコケを誘発しやすいのが問題。また、明るく綺麗ではありますが演出性に乏しいというのもあります
    個人的にはやはり蛍光灯と上記の水草向きランプの組み合わせをおすすめします。ただ現在、小型水槽のライトはLED以外の選択肢が非常に少ないです。今、蛍光灯を使っている方はすぐに切り替える必要はないでしょう。大切に使ってください。今から買う人も強すぎる光を緩和できるよう、水面からの位置を調整できる製品(クリップ式や吊り下げ式など)をおすすめします。LEDランプの光質のこれからの改良に期待しています

水を綺麗にするろ過器

  • ろ過器の種類と例
    外掛け式フィルター
    外掛け式フィルター
    外部フィルター
    外部式フィルター
    内部フィルター
    内部式フィルター
    底面フィルター
    底面式フィルター
    投げ込み式フィルター
    投げ込み式フィルター
    水は、魚の排泄物や枯れ草などによって徐々に汚れていきます
    水槽内のサイクルの中で汚れた水をある程度きれいにしてくれるろ過器が必要です
    種類がいくつかありますが、小型水槽の場合はあまり大掛かりなものはいりません
  • 外掛け式フィルターの利点と欠点
    初心者は外掛け式フィルター(水槽の後や横に引っ掛けるタイプ)と呼ばれるろ過器がいいでしょう。お手頃な値段の上に管理も非常に楽で、邪魔な配管も少なくてすみます
    水に触れすにろ材の交換が出来るのが便利です
    しかし、水の攪伴が多いので二酸化炭素を添加している場合は不利になり、中級者以上は避けることが多いようです
    ※二酸化炭素の添加については後述
  • 外部式フィルターの利点と欠点
    外部式フィルターは水草水槽に一番向いているとされよく用いられますが、小型水槽には専用の流量の小さい製品を使う必要があります。他のろ過器に比べると値段が高めですが、その分ろ過能力は高いです
    ただ、他のろ過器に比べてろ材の掃除がやや面倒です。また、周囲のスペースが少ない場所に水槽を置く場合には不向きです(小型水槽専用のものの場合ホースが長く取れないため)
  • 内部式フィルターの利点と欠点
    内部式フィルター(本体を水槽内に入れるろ過器の中で水中ポンプで動かすもの)は気軽な点が大きな魅力です。値段も他のフィルターに比べ安価です
    ただ、小型水槽では器具が目立ってしまうので小さめの種類にせざるをえず、ろ過能力が結果的に少なくなってしまいます。よって魚の少ない水草水槽向きです
  • 底面式フィルターの利点と欠点
    底面式フィルターといって砂利をろ過材にするタイプのものも水草水槽に向いていますが、底床(※後述)に制限を受け、細かい粒のものや、一部のソイルなどが使用不可になります
    ですが、ろ過能力が高く配管も少なくて済むので意外に使えます
    水草がメインの場合はエアー式でなく水中ポンプ付きのものを使います
  • 投げ込み式フィルターの利点と欠点
    投げ込み式フィルター(水槽内に入れるろ過器の中でエアーポンプを動力とするもの)は小型水草水槽に向きませんが、お手軽さはナンバーワンです
    投げ込み式は動力がエアーなので当然、二酸化炭素の添加の効率は悪くなります
  • 外部、底面(水中ポンプ式)、内部フィルターは水の攪伴を少なくできるので、添加した二酸化炭素を効率よく水草に供給することができます

    ろ過器のポンプの流量には気を使ってください
    概して小型水槽には強すぎるものが多いので、弱めの種類を選ぶか流量調節機能などがついたものがよいでしょう
    ただし、あまりに弱すぎると今度はろ過能力に影響が出るのでほどほどに

    まったく経験のない初心者は外掛け>内部>外部=底面
    慣れたら外部・底面・内部のいずれかに移行してみるとよいでしょう
  • ※ろ過器だけですべてを浄化することは難しいので、最終的には水換えを行います
    水換えをについては普段の管理の項目を参照して下さい

水草を植える底砂

  • 底砂の種類と例
    ソイル
    ソイル
    田砂
    田砂
    大磯砂
    大磯砂
    硅砂
    硅砂
    水草を植えるため、また自然感を演出するために底に敷く砂や砂利、土が必要です
  • 無難にいくならソイルを
    ソイル(土に加工を加えたもの)と呼ばれる水草用の底床は水草用の培養土と考えればよく、水草の生育を楽にしてくれます。ソイルの底砂の浸透が、初心者でも気軽に水草水槽を楽しめるようになった大きな要因のひとつといえます
    砂利の底砂が一般的だった魚がメインのアクアリウムを楽しんできた人たちには違和感があるかもしれませんが、私は園芸の経験が長いのでソイルのほうが自然です(陸上では砂で育てる植物といえばサボテンや多肉植物になってしまいます)
     
    ソイルは各社から様々なものが出ています
    園芸用の培養土と同じで長く使うと品質が悪化します。2年程度が使用限度です
    ソイルの例コントロソイル(マーフィード)
  • 砂や砂利は経験者向き
    砂(田砂など細かいタイプの砂)も自然感を出しやすいのでよいのですが、最初のうちはソイルを選択しましょう。水草栽培に慣れてくれば砂も十分使えます
    砂利(大磯砂や五色石)は小型水槽に向かない場合が多いのですが、経験を積んだ後は好みで決めてもいいでしょう。水草の種類によってはソイルよりも調子がよい場合もあります
    ソイルとは逆に、長く使えば使うほど品質がよくなります。使用期限は半永久的です

    水草の生育に好ましくないアルカリ性の水質にするサンゴ砂は使わないようにしましょう
  • はじめはソイルの単用でよいのですが、レイアウトを作るのに慣れてきたら水槽前面のみ砂を敷いてみせるのも美しくて魅力的です
    ただ、その際はよくレイアウトの配置を考えて実行しないと、あとでやり直すのが大変(ヘタに手を入れるとソイルと砂が混ぜ合わさって汚くなる)です
  • 買う分量ですが、底床を全体に平均で4〜5cm程度の厚みで敷き詰めるので、
    W10×D10cmあたり0.4〜0.5リットルを目安にします
    例えばW30×D30水槽なら0.4〜0.5×9で約4〜5リットル必要になります

水草を植えたり整えたりする器具

  • トリミング専用ハサミ
    トリミングハサミトリミング専用ハサミ
    錆びなければハサミは専用のものでなくてもかまいませんが、有茎草や前景草を茂らせたいと思っているならトリミング専用のものを買ったほうがよいでしょう
    専用のものを買う場合でも2000円程度の安価なもので大丈夫です
    やたら高級なものも出ていますが小型水槽の場合必要ないといっていいでしょう
  • 水草用ピンセット
    水草用ピンセット
    ピンセットは専用のものを用意したほうが後々得をします
    このピンセットは非常に重要な道具で、安いものを使うと上手に植えることができずストレスが溜まることになります
    こちらも水草専用のものであれば2000円程度のもので十分です

レイアウトアイテム

  • 様々な種類の石や流木など
    ※溶岩石や砂などのレイアウトアイテムの紹介はこちら

    流木も石も自然物なので同じものはありません
    店頭で実際に見て、好みのものを選べばいいと思います
    ただ、大きさには注意しましょう。水槽に合ったバランスのものを選びます
    いくつも置く場合は大きさに変化を持たせることが重要です

    色も印象を左右するので、底床の色との相性も考えながらよく吟味しましょう
    小型水槽の場合、あまりたくさんの色を使わない方がまとまりやすくなります
    石や流木は水につけると色が変わる(だいたい濃くなる)ので注意します
     
    石などは川から拾ってくることもできます。ただし、水質に影響を与える石もあるので不安な人はやめておきましょう。流木はなるべく専門店で求めましょう
     
    流木はアク抜きが必要な場合があります
    アク抜き剤を使って抜くと楽に抜けます

水道水を水草用の水質にするための添加剤

  • 塩素中和剤&水質調整剤
    水質調整剤の例 水質調整剤の例02中和剤と水質調整剤
    水槽の水は水道水でよいのですが、そのままでは塩素が入っており魚や水草に有害なのでこれを中和する薬が必要です。液状のものが扱いやすいです。また、その他にも水質調整剤が市販されており必ず必要というわけではありませんが使ってみるのもいいでしょう
    私はコントラコロラインとアクアセイフ(テトラ)を使っています
    一本で済むタイプの4in1(エーハイム)も良いと思います

気温が低い時期に水温を上げるヒーター

  • ヒーター
    ヒーターって絶対必要なんじゃないの?と思われる方もいますが絶対ではありません。寒さに強い水草と魚を組み合わせれば特に問題は起こりません。ただ、その種類は大幅に制限を受けます。小型水槽なら電気代もたいしたことはないのでぜひ導入してみてください。その際は水槽にあったW数のものを選ぶ必要があります。ちなみに10リットル程度までは30W、20リットル程度までは50W、40リットル程度までは100W程度が目安になります。2〜3リットル以下の水量ならパネルヒーターを使います

水草用の肥料や添加剤

  • 各種添加剤
    添加剤左:カリウム添加剤 右:液体肥料
    鉄分添加剤
    各社から様々な添加剤が発売されています
    それこそ全部を集めたら大変なことになるので、基本的なものから試してみてください
    ○底床肥料(土に埋めるタイプ)
    ○液体肥料(水槽に直接添加するタイプ)
    ○カリウム添加剤(3大栄養素のひとつ。水槽内では不足しがち)
    ○鉄分添加剤(赤系水草に有効)
    があれば十分です
    ただ、水槽環境を崩すもとになりがちなので液体肥料の添加はしない方がよいと思います
    (過去2度、液体肥料の添加後に糸状コケの発生に悩まされました)
  • バクテリア添加剤
    バクテリアバクテリア添加剤の例
    魚の数が多ければバクテリア剤を使うのもいいと思います。ただバクテリア剤の中には過大広告気味の効果の怪しいものも出回っているので気をつけます

    私が現在使っているのはイニシャルスティック(テトラ)、バイオカルチャーTV3000(TDC)、ブライティK(ADA)、Fe Energy(Leaf Corporation)です
    バクテリア剤はB−4(パピエ・C)とバイオカルチャー1000(TDC)を使っています
    にごり除去には麦飯石溶液(Flex)もたまに使います

水草の成長を助ける二酸化炭素添加装置

  • 強制式二酸化炭素添加装置
    強制式二酸化炭素添加装置強制式二酸化炭素添加装置の例
    光合成には光+水、そして「二酸化炭素」が必要です。
    自然界の河川は二酸化炭素が豊富に溶け込んでいるので問題ないのですが、水槽内では二酸化炭素が不足しがちです。それを補うのが二酸化炭素添加装置の役目です
    とはいえ、育ててみるとわかりますが丈夫な水草のみなら二酸化炭素を添加する意味を感じない場合も多く、必ず必要かといわれると判断に迷う所です
    実際、水草が徒長したり、育ちすぎて他の植物を駆逐したりとマイナス効果になることもまれにあります。ですが、あった方が水草の成長にプラスになることは間違いなく、ないと美しく育ってくれない種類も多いものです
  • 比較的高価なものなので、最初から買う必要はないかもしれませんが、「この趣味は続けられる」と思ったら買ってみた方が幅が広がります
    その時に、一緒にフィルターも水の攪伴が少ない外部式や内部式、底面式に変更すると二酸化炭素消費の効率がよくなります
    また、プッシュ式など安価な二酸化炭素発生装置もありますが、費用対効果を考えればやはり強制式をおすすめします
  • 強制式の場合、二酸化炭素を霧状にする拡散器が必要になりますが、小型水槽の場合大きいものは邪魔な上に目立ってしまいます
    私は拡散器にCO2ストーンを使用して目立たないようにしています
    拡散の効率も悪くないように思いますし、値段も高くはありません
    CO2ストーンCO2マイクロストーン(スドー)