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花の名所・ガーデン・植物園訪問記

花の名所・ガーデン・植物園訪問記

日光植物園





栃木県日光市にある植物園。正式名称は「東京大学大学院理学系研究科付属植物園日光分園」。東京にある本園の小石川植物園と同様に、学術色の濃い昔ながらの植物園の雰囲気を味わえます。一方、大谷川に接した環境の良さも大きな見所です

正門と受付、駐車場


ここで入園料を払って入園します。駐車場はこの受付の奥になっており、車の場合は一旦止めて声をかけてから入ることになります。駐車場には大きなハンカチノキがあるので開花期は見逃さないようにしましょう

案内図(クリックすると拡大します)


園内は広いです。石柱標識の番号を目安に歩けば効率よく巡れますが、枝道も多いので寄り道しつつ歩いても良いでしょう。ここでは石柱標識の番号通りに紹介します

園内の道


園内の道は砂利道や土の道、広い道から登山道のような狭い道まで様々。整備されており散策に不安はありませんが、一部鬱蒼とした部分もあります

庁舎と、ロックガーデン(石柱2番付近)


この庁舎に限らず園内の建物は研究施設なので入れません。庁舎の前にはロックガーデンがあり、高山植物などが植栽されています。花が綺麗な植物だけでなく珍しいものも多いです

花石沢(石柱7番付近)


園内には花石沢という小川が流れています。護岸等は最小限になっており自然な雰囲気が観賞できます。他にも園内には小さな流れや池が多いです

大正天皇御由諸地付近(石柱8番付近)


林が途切れ開けた場所。園内はこのように開放感のある場所と、林の鬱蒼とした場所とがバランスよく配置されています。丘の林の中にはこの地を好んで散策されたという大正天皇の碑があります

水生植物群落(石柱13番付近)


バイカモなどの水生植物や、クリンソウなどの水を好む植物が植えられています

通御橋と、田母沢川


木製の橋を渡ります。下には川が流れ、周囲は鬱蒼とした林になっています。ここから先は特に自然な雰囲気が濃いエリアで、植物が相当好きでなければ夏などは引き返すのも良いと思います

カエデ林と、石灯籠


橋を隔てたこちら側は自然林のような雰囲気。このエリアは植物園の隣にある旧田母沢御用邸から植物園帰属になった所です。御用邸時代は日本庭園だったとのことで、その名残の石灯籠が林の中にひっそりと建っています。まるで自然に還っていくかのようです

ミズバショウ池と、ブナ林(石柱18番付近)


通御橋を渡りなおして、たどり着くのが開放感のあるミズバショウ池。ミズバショウの群落の他にノハナショウブなどの水生植物、池の周囲にはツツジ類が咲きます。隣接のブナ林とともに一息入れたい場所になっています

含満ヶ淵(かんまんがふち)(石柱21番付近)


観光スポットとして有名な奇勝。遊歩道のある対岸から眺める方が淵の様子がよくわかりますが、こちら側からは川を隔てて向こう岸に地蔵郡が見えるのがポイントです

池・ミズトクサ群落(石柱73番付近)


ミズトクサの群落がある池。周囲の新緑や紅葉も綺麗です

カキツバタ群落と、花石沢の流れ(石柱72・84番付近)


再び花石沢の流れ付近まで戻ってきました。流れのそばには池が複数あり、カキツバタやミズトクサなどの群落がみられます。また、花石沢の流れが自然な雰囲気で好ましいです

休憩芝生と、ボッグガーデン(石柱81・82番付近)


休憩芝生は自由に入れる広場になっており、特に春はサクラなどの花木が美しいところです。隣接したボッグガーデンは湿地を好む植物がみられます。ヒオウギアヤメなど花の綺麗なもの以外にも他の植物園では見られないものも多いです

実験室と、その前に広がる景色(石柱80番付近)


実験室には入れませんが、その前は芝生広場になっており、周囲の山々が望めます

サラサドウダンの大木と、自然風の道


綺麗な花木や草花も見られますが、この植物園の特徴は硬派な雰囲気にあります。一見、自然園のような雰囲気の中にある植物名の立て札がここが植物園であることを主張しているようです

場所 栃木県日光市花石町
交通 電車:
JR日光線「日光」駅または東武日光線「東武日光」駅から東武バスで約10分、「日光植物園」下車徒歩2分
車:
日光宇都宮道路「日光IC」または「清滝IC」から約10分
駐車場あり(無料)
入場料・休館日・開園時間は下記URLを参照
URL https://nikko-bg.jp/
My impression
マニア度 娯楽度 混雑度 交通の便 総合満足度
★★☆ ★★ ★★★☆
正式名称が示す通り硬派な植物園。派手な花の群生などはありませんが、自然な雰囲気の中で様々な植物を観賞できます。普通の方には地味な印象を与えるかもしれませんが、植物が純粋に好きな方には楽しめると思います。ただ、野生種が多く園芸的な見所は乏しいので留意のこと。
鬱蒼としている場所が多く、いくら比較的涼しい日光とはいえ夏は散策に向かないかもしれません。また虫や野生動物に注意が必要になります。ゆっくり散策するなら春から初夏と、紅葉する晩秋が良い季節。
園内は広く見学には十分な時間が欲しいです。ぐるりと歩くだけなら1時間程度ですが急いで巡るような場所ではありません。
駅からは遠いですが、周辺は日光の観光地。バスの本数はかなり多いので交通の便はやや良い評価。また、健脚なら駅から歩くことも不可能ではないので、混雑期は周辺の観光地(神橋や東照宮など)と合わせて散策するのもよいかもしれません。
車でのアクセスは高速のICから近いですが、周辺道路が混雑することがあります。特に紅葉の季節は公共交通機関の利用も考えましょう。
注目の花:各種花木、各種野草、水生植物、ミズバショウ、紅葉

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