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庭園・ガーデン・植物園・花の名所の訪問記

庭園・ガーデン・植物園・花の名所の訪問記

水元公園

東京都葛飾区にある、区内としては驚きのスケール感を持つ巨大な公園。花は都内最大規模のハナショウブの群生が有名ですが、アサザやオニバスなどの水生植物のほか季節の花も見られます。
花以外にも、生き物採集や自然観察、バードウオッチングなども楽しめます。

案内図(クリックすると大きくなります)

水元公園マップ
園内は決められた順路はありません。
ここでは中央の駐車場から東側、戻って西側を順に主な見どころを紹介します。

中央にある駐車場


あまりにも大きいため正面に当たる入口というのはありません。アクセスのし易いところから自由に入ればよいでしょう。駐車場は合計約1200台収容と余裕のある大きさになっています。

水元小合溜

水元小合溜
駐車場から、はなしょうぶ園に向かって水辺側を歩いていきます。
大きな川のように見えますが、実はこれは「水元小合溜」というため池です。

水元大橋

水元大橋
内留に架かる、園のシンボル的な存在の水元大橋。のんびり釣りをする人たちが見られます。

はなしょうぶ園

はなしょうぶ園
小さな田んぼのようになったような場所にハナショウブがたくさん植えられています。ハナショウブは約20万本ほど植えられているそうです。
ハナショウブの開花に合わせ6月の期間中には菖蒲まつりがあり、とても賑やかになります。

ハス池と、水辺の生きもの館

ハス池水辺の生きもの館
公園の東側には水生植物がたくさん植えられた観賞池が各種にあり、ハス池のほかにオニバス池やアサザが植えられたごんぱち池があります。なお、ハスは園内各所でも見られます。
途中には、水元公園内の魚を中心に動植物を紹介飼育している水辺の生きもの館があるので立ち寄ってみるのも良いでしょう。パンフレットなどももらえます。

オニバス池と、ごんばち池

オニバス池
ごんばち池のアサザ
保護されたオニバスや、自生するアサザを観賞できる池。この2つの池は開花期のみ開放され、時間制限があるので公式サイトで確認してから訪れるとよいでしょう。
特に、アサザが咲くごんぱち池は開放時間が短いので注意。

水辺のさと(保全区)

水生生物展示池のミソハギ
水産試験場の跡地に作られた施設。水辺環境復元池や水生生物展示池など幾つかのゾーンに分かれています。近くで生き物や植物を観察できるので環境保護の勉強にもよいのではないでしょうか。ただし、この施設内では釣りや生物の採取はできません。
花的な見所でいえば、真夏に水生生物展示池で咲くミソハギになります。ちょうどオニバスやアサザとも開花期が合います。

葛飾区金魚展示場

葛飾区金魚展示場葛飾区金魚展示場
水辺のさと内にある金魚展示場では、様々な種類の金魚が見学できます。

メタセコイアの森

メタセコイアの森
いったん駐車場付近まで戻ってきて、今度は西側を池沿いに見ていきます。まず注目したいのが都内では最大規模のメタセコイアの森。春の新緑や秋の紅葉はとても美しいです。

バードサンクチュアリー

野鳥観察舎バードサンクチュアリー
水鳥を中心に様々な野鳥が見られ、一部の場所は人の立ち入りを禁止にして野鳥を保護しています。
野鳥観察舎から鳥たちの様子を眺めることができますが、季節や時間帯によっては鳥がほとんどいないこともあります。植物観賞が目的であれば、鳥は見られればラッキー程度に考えておきましょう。

水生植物園

水生植物園水生植物園
池に木道を架けた植物園があります。木道は狭くすれ違いには注意がいります。

はなしょうぶ田と、ヌマトラノオ

はなしょうぶ田ヌマトラノオ
もうひとつのハナショウブ園。見ている人は少なめですが、花は同じように綺麗に咲いているので穴場といえます。同時期に咲くヌマトラノオも見所です。

水元グリーンプラザ

水元グリーンプラザ野草園
公園内の自然や歴史を紹介している施設。軽い休憩も可能です。
建物内には小さな温室があり、建物の裏手には野草園やハーブ園、バラ園などもあります。

中央広場と、せせらぎ広場


とても広い広場があり、ヒマワリなど季節の花が植栽されることもあります。
広場の一角にあるせせらぎ広場は水深が浅く、小さい子供でも安全に遊べます。

かわせみの里

かわせみの里かわせみの里の内部から
水質浄化のために造られた施設。内部では展示や催事が行われています。
名の通りカワセミに出会えることもあり、シャッターチャンスを待つ人が多く見られます。

かわせみの里で撮影したカワセミ

かわせみの里のカワセミ
運よく姿の良いカワセミを撮影することができました。
鳥の撮影は素人の私でも、比較的簡単にカワセミを観察・撮影することができます。

ポプラ並木

ポプラ並木
水元公園の大きな特徴のひとつとしてポプラの並木があります。特に西側にある、池に反射する並木が美しいです。都内とは思えないダイナミックな光景が広がります。

鳥がいっぱい

スズメアオサギ
人懐っこいスズメと、エサを探すアオサギ。他にも様々な鳥が見られます。
鳥が目当てであれば観察には望遠鏡を持って行くとよいでしょう。

涼亭と、噴水広場の売店(パークス水元店)

涼亭パークス水元店
集会施設と休憩舎、食事処を兼ねた涼亭や、噴水広場にある売店では軽飲食が頼めます。
これらの施設は園の中央に固まっているので留意しておきましょう。

施設の概要

場所
東京都葛飾区水元公園

交通手段
■公共交通機関
JR常磐線「金町」駅より京成バスで「水元公園」下車、徒歩7分(水元大橋側)。
JR常磐線「金町」駅より京成バスで「大場川」下車、徒歩5分(かわせみの里側)。
JR常磐線「金町」駅より東武バスで「桜土手」下車、徒歩1分(ごんぱち池側)。
JR常磐線「金町」駅より徒歩30分(健脚の方以外はおすすめしません)。
※3〜11月の土日祝のみ金町駅より循環バスあり。
■車
外環道「三郷南IC」から約10分。
駐車場あり(有料)

入場料・休館日・開園時間は下記URLを参照
URL:http://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index041.html

My impression

庭園デザイン★★★
とにかく広い園内。ポプラ並木やメタセコイアの森も含め、区内とは思えないスケール感が特徴です。一方で、都内の公園では珍しく、なるべく護岸等を最小限とし、フェンス等もほとんどない水郷の景観が各所にみられるのも魅力です。

植物充実度★★★★
水生植物を中心に様々な植物が観賞できます。花的な大きな見所はハナショウブ、ハス、スイレン、オニバス、アサザ、ミソハギあたり。サクラの季節も良いですが水生植物はあまり咲いていません。
また、グリープラザ周辺には季節の花も見られるのでチェックするとよいでしょう。
植物の管理状態は良好ですが、あまりに広大なためか、一部では夏から秋にかけて鬱蒼としてしまっている所もあるので、無理に小路に入らないほうが良いかもしれません。

娯楽度★★★★
公園内には一部の保護区をのぞけば、釣りや生き物採集が可能となっています。また、キャンプ場やドッグラン、バーベキュー場などもあります。
都内では珍しくなった、護岸の少ない水辺で遊びたいという場合には良いと思います。

混雑度★★
大型連休時や、ハナショウブなどお祭りの時期は混雑しやすいです。
園内は非常に広く、オープンスペースも多め。混雑時でもゆっくりできる場所はあります。

交通の便★★★★
公共交通機関の場合、都内ですが駅からバスになるのでやや良の評価。平日は直接公園まで乗ってこられるバスがなく注意が必要で、3月から11月の土日祝日のみ金町駅発着で公園沿いを走る循環バスが運行されています。
また、金町駅から東武バスで「桜土手」で下車するとアサザの咲くごんぱち池が近いです。ハスやアサザ、オニバス観賞ならこちらの方が早朝発があり平日・土日も通年運行で便利。かわせみの里側にもバスがあるので公園を東西に抜けて、行きと帰りで違うバスに乗って金町駅に戻ることも可能です。
車の場合、駐車場が大きく普段は車で訪れても安心ですが、大型連休や祭り時は駐車場が混雑しやすく、路上駐車も増えるので運転の際は注意しましょう。

総合満足度★★★
まともに園内を回れば半日以上はかかるほどのスケール感が魅力の公園。また、都内では少なくなった水辺の景色を味わえるのも良いところ。花あり水辺あり広場ありで、子供連れから年配の方まで一日遊べると思います。
一方で、東京近辺では護岸やフェンス等で難しくなった、水辺の生き物観察やバードウォッチングなど植物以外の楽しみも多いです。このあたりが楽しめる人であればより満足度は高まると思います。

備考1:有料公園とは異なり、ほとんどの道は自転車と歩行者が一緒になるため、お互い気をつける必要があります。

備考2:急いで見て回るような場所ではなく、ゆっくり時間をとって訪れたいです。

遠方から訪れる場合のお勧めの季節
6月上旬(ハナショウブ)
7月(ハス、スイレン)
8月(ハス、スイレン、オニバス、アサザ、ミソハギ)

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