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庭園・ガーデン・植物園・花の名所の訪問記

庭園・ガーデン・植物園・花の名所の訪問記

神代植物公園

東京都調布市にある、大都市近郊としてはかなり大きな植物公園。バラやツツジをはじめとした花や、伸び伸びと育った樹木を楽しむ、植物園的な印象が濃い施設ですが、公園と名がつく通り、芝生の自由広場や広い歩道があり、家族連れやウォーキングする人にも人気があります。

園内の地図(クリックすると拡大します)


園内は広く、花木やバラ、山野草、一年草、宿根草コーナーが各所にちりばめられています。
水生植物園は一度公園の外に出る必要がありますが、深大寺門でスタンプを押してもらえば再入場できるので、深大寺の境内か参道を経由して水生植物園に行くことができます。

公園正門と、深大寺門


神代植物公園前のバス停がある公園正面と、深大寺側から入れる深大寺門の二つの入り口があります。深大寺側にもバス停はあるので、行きとは別の門から出ても大丈夫です。

正門を入ってすぐの広場


園内に入ったらまず、見頃の花が記されたパンフレットをもらいましょう。周回ルートは特に定められていないので、見頃の花をチェックしつつ、園内を散歩するように観賞するとよいと思います。
このぺージでも、主な見所を各エリアごとに紹介します。

つつじ園

神代植物公園のつつじ園
緩やかな斜面にたくさんのツツジが植えられています。ツツジには早咲きから遅咲きまであり、一斉に満開とはならないですが、その分見頃の期間がやや長めです。

ばら園(春バラ)

神代植物公園のばら園
神代植物公園のバラ園
左右対称の沈床式庭園に約5千株以上のバラが植栽されています。神代植物園の主役ともいえる花で、初夏バラの時期のボリュームはかなりのもの。
バラが見頃の時期には各種イベントなどが行われ、とても混雑します。

ばら園(秋バラ)

神代植物公園の秋バラ
木立性の四季咲きバラが多いため、初夏バラほどではありませんが、秋にも比較的多くのバラが見られます。ゆったりと個々の花を観賞したいなら、この時期もおすすめです。

大温室

神代植物公園の大温室
中央に切れ目が入ったドーナツ型の回遊式大温室。ばら園のアクセントにもなっています。
大温室内は順路があり、向かって左の入口から入って時計回りで巡ります。

大温室内部(熱帯花木室、熱帯スイレン室)


熱帯スイレン
天井の高さはそれほどないものの、充実している温室。熱帯スイレンは特に見ごたえがあります。

大温室内部(ラン室、ベゴニア室)

神代植物公園のラン室
神代植物公園のベゴニア室
別室に分けられたランとベゴニア。特にベゴニアは、品種も花数も非常に多く充実しています。
また、ベゴニア室の出口は展示休憩室になっていて、花を見ながらベンチでゆっくりできます。

うめ園

神代植物公園のうめ園
神代小橋を渡った先の別エリアにあるうめ園。比較的規模が大きめで見ごたえがあります。

その他の花木園


ぼたんしゃくやく園

はなもも・むくげ園

しゃくなげ園

はなみずき園

ふじ園

かえで園

主要な花木は専用のコーナーでまとめて植えられています。サクラ・ウメ・シャクナゲ・サルスベリ他たくさんあり、この中で比較的規模が大きめなのはシャクナゲになります。

宿根草園と、流れの山野草園


やや規模は小さめながら、宿根草や山野草の植栽も見られます。

芝生広場


園内のほぼ中央付近には大きな芝生広場があります。
芝生の中心に植えられた、大きなパンパスグラスがシンボルです。

雑木林

神代植物公園の雑木林
園内は樹木が多いです。なかでも雑木林は明るい雰囲気で気持ちのよいエリア。
木漏れ日の中を散歩するのが楽しいです。

植物会館


様々な催しものをやっている建物。その他にもカフェや売店、ガーデンショップなどがあります。
バラの開花期やイベントの際は臨時の出店も多く、飲食には困らないでしょう。


水生植物園

神代植物公園の水生植物園

水生植物園は、深大寺門から園外に出て5分ほど歩きます(上述の地図参照)。植物園と名がつけられていますが、自然風な景観でどちらかといえばビオトープに近い印象。
樹木に囲まれた谷状の湿地に木道が架けられ、園内をのんびり散策できます。

水生植物園の花


カキツバタやミツガシワなどの水生植物の他、サクラソウなどの水気を好む植物も多く見られます。


深大寺と、参道にあるそば店


深大寺門を出てすぐにある、深大寺の境内を散策するのも楽しいです。季節によっては花や新緑、紅葉も楽しめます。
きれいな湧水を見ながら、名物の深大寺そばを味わってみるのもよいと思います。

施設の概要

場所
東京都調布市深大寺元町5丁目31−10

交通手段
■公共交通機関
京王線「調布」駅か、「つつじヶ丘」駅。
JR中央線「三鷹」駅か、「吉祥寺」駅。
上記からバスで「神代植物公園前」下車すぐ。いずれも乗車時間20~25分程度。
■車
中央自動車道「調布IC」から約5分。
駐車場あり(有料)

入場料・休館日・開園時間は下記URLを参照
URL:http://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index045.html

My impression

庭園デザイン★★★
バラ園は左右対称のフランス式整形庭園。バラにはよく合いますが、直線的なデザインは好みが分かれるかもしれません。その他の花木園は、様々な種類や品種がまとめて植えられており、デザインの美しさよりも、分かりやすさを重視している印象です。一方で、多くの花色が見られるため、結果的に見ごたえが増しているように思います。
水生植物園は緑と水の多い、散歩に最適な環境で個人的にお気に入り。水生植物園に至る途中も、深大寺の参道を見て回れるため一石二鳥です。

植物充実度★★★★★
バラやツツジ、ウメ、シャクナゲなどの花木が特に充実しています。相対的に草花類の充実度はやや控えめ。温室は、天井がそれほど高くないことを逆手にとって、球根ベゴニアや洋ラン、熱帯スイレンなどの美しい花が咲く植物を充実させています。
水生植物園は自然感が強いながら、水生植物や山野草を中心に多くの花が見られます。
植物の管理状態は良好です。

娯楽度★★★★★
初夏バラの最盛期は誰にでも勧められるほど美しい景色が楽しめます。春から初夏にかけては他にも様々な花が咲くので良いでしょう。それ以外の季節は、のんびり散策するのに向いています。広い園内は散歩に最適で、芝生広場もあるので子供連れでも楽しめます。
近隣にある深大寺はぜひ行きか帰りに寄りたい場所です。有名な蕎麦はもちろん、湧水や樹木の多い環境も楽しめます。

混雑度★★★★★
初夏バラの最盛期は非常に混雑します。バラ最盛期にゆっくり観賞したいなら、朝方や平日に訪問するなど工夫しましょう。初夏バラ以外ではGWなどの大型連休中もかなり混雑します。それ以外の季節は混雑することは少なめです。
施設内はやや広く、オープンスペースも多いので、混雑時でもゆっくりできる場所はあります。

交通の便★★★
公共交通機関利用の場合、駅から歩いてくることは出来ませんが、バスの便は豊富にあります。ただ、三鷹・吉祥寺方面からだと道は渋滞しやすく、バス車内も混雑しやすいです。できれば、比較的余裕がある調布・つつじヶ丘方面から来ることをお勧めします。
車の場合、繁忙期は常設駐車場が満車になりやすいですが、臨時駐車場も開放されます。どちらにせよ春バラ最盛期の土日や大型連休中等は、朝早めに来たほうがよいでしょう。

総合満足度★★★★
植物園と公園をミックスした趣で、花木やバラ、草花の展示と、芝生広場や樹木の多い散策路が上手くかみ合っています。美しくレイアウトされた庭園を期待する施設ではありませんが、各種花木がまとめられて植栽されているため、ボリューム感が強く感じられます。
園内はゆっくり見て回ると1時間半程度かかるほど広いので、その季節の見頃の花をピンポイントに観賞するのもよいと思います。
園の性格に合わせて、ベンチが数多く設置されているのは好感がもてます。

遠方から訪れる場合のお勧めの季節
早春(ウメ)
春(サクラ、ハナモモ)
春~晩春(シャクナゲ)
晩春(ツツジ、ボタン)
初夏(春バラ、シャクヤク)
春~初夏(草花類、水生植物)
秋(秋バラ)
周年(球根ベゴニア、洋ラン)

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