茨城県ひたちなか市にある国営公園。遊園地やサイクリング専用通路もあるとにかく広大な公園です。あくまで公共公園なので植物園や有料ガーデンとは異なり、植物がメインではありません。ただ、ネモフィラをはじめとした各種花の見ごろの時期にはスケール感のある風景を楽しむことができます。
とにかく広大な園内。ですが、植物関係でいえば見所は限られています。季節とポイントを絞って、公式ウェブページ等で開花情報を確かめてから訪れるとよいでしょう。
ここでは各エリアごとに主な花や植物の見所を紹介します。
春にまず見ごろを迎えるのはスイセンの丘。見ごろは3月はじめあたりからです。
他の花にもいえることですが、見ごろは毎年変化するので確認のこと。
松林の下で様々な品種のスイセンが見られる花畑。見頃は4月はじめあたりからです。
4月下旬から5月中旬はみはらしの丘がネモフィラの花畑になります。まさに絶景。
丘の上まで登れば太平洋の景色を見ることもできます。ただ、この時期は非常に混雑します。
10月中旬から10月下旬はみはらしの丘がコキアの紅葉で赤く染まります。同時にコスモスやソバ、ススキなどの花も楽しめます。この時期もネモフィラほどではありませんが混雑が激しいです
卵のかたちをした遊具が点在する、たまごの森フラワーガーデン。松林の下で春にチューリップが見ごろになり、中で遊ぶ子供たちの歓声が聞こえます。
ローズガーデン。バラは原種や丈夫な品種が中心です。
名前に恥じない本当に広い草原。寝ころがって寛ぐ姿や、遊びまわる子供たちで賑わいます。この公園はマナーさえ守ればペットや食事の持ち込みもOKです。
西口エリアや中央付近に比べると、やや地味な砂丘エリア。乾燥に強い植物が見られます。
砂丘エリアは一番海に近く、休憩舎のグラスハウスやテラスからは海が見渡せます。
花は少ないですが松林の中を散策できます。ただ、場所がわかりづらく、サイクリングロードを横切らないと行けない不遇なエリアです。
園内はとにかく広く、まともに歩くと大変です。足に自信がなければ、別料金になりますがシーサイドトレインを使うか、自転車でサイクリングコースを回るのもありだと思います。
場所
茨城県ひたちなか市馬渡字大沼605−4
交通手段
■公共交通機関
JR常磐線「勝田」駅より路線バスで約20分。
ひたちなか海浜鉄道湊線「阿字ヶ浦」駅よりバスの便もあり。
東京駅からの高速バスの便もあり。
■車
北関東自動車道「ひたち海浜公園IC」より約3分
駐車場あり(有料)
入場料・休館日・開園時間は下記URLを参照
URL:http://hitachikaihin.jp/
庭園デザイン:★★★
大面積を花で埋めているという印象でデザインしているという感じではありません。ただ、丘の上や松林など、花を植栽している場所や環境が好ましいです。他ではあまりない立体的な景色が楽しめます。
植物充実度:★★★★
それぞれの花の数は非常に多いです。ただ、単一の植栽が多いことは留意のこと。チューリップやスイセンの品種数は充実しています。植物の管理状態は良好で、あれだけの数の花苗や球根の植えつけは非常に大変だと想像できます。
娯楽度:★★★★★
各種花畑の最盛期は誰にでも勧められるほど美しい景色が楽しめます。特にネモフィラは美しいですが、その分混雑は非常に激しいです。
園内には遊園地など様々な施設があり一日楽しめるでしょう。
混雑度:★★★★★
ネモフィラやコキアの最盛期は非常に混雑します。以前は人が少ない日や時間帯もあったのですが、SNS等で有名になり、外国人観光客も増加した今では、平日や朝であってもゆっくり鑑賞することはかなり難しいです。それ以外の時期は園内が十分に広いため、それほど混雑感はありません。
花畑の園路は混雑しますが、園内は広大で一息つける場所はいくらでもあります。
交通の便:★★★
公共交通機関利用の場合、駅から歩ける距離ではありませんが、バスの便はかなりあるので困ることは少ないでしょう。
車の場合、駐車場は広く、高速のインターからすぐなので良いです。ただ、花畑の最盛期や大型連休中(特にネモフィラの開花最盛期)には駐車場や付近の道路がとても混むので、早めの到着を。
総合満足度:★★★★
国営公園の花の名所ではもっとも有名ではあるものの、単一の植栽が多いです。花の種類やデザインの美しさよりも、純粋に花畑のスケール感を楽しみましょう。平坦な畑ではない、丘の上や林の下などの花畑の立地も雰囲気を盛り上げてくれます。
遠方から訪れる場合のお勧めの季節
早春〜春(スイセン)
春(チューリップ)
晩春(ネモフィラ)
秋(コキア)