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庭園・ガーデン・植物園・花の名所の訪問記

庭園・ガーデン・植物園・花の名所の訪問記

赤城自然園

群馬県の中央、赤城山西側のふもとにある「美しく管理された」自然園。自然ありのままの姿ではなく人間にとっても心地よい環境を目指しています。様々な見所がありますが、特にシャクナゲやツツジの花木類と、シラネアオイやヤマシャクヤクなど各種山野草の群落に定評があります。

園内の地図(クリックすると拡大します)


美しい花が数多く植栽されたセゾンガーデンと、遊び場や広場などがある四季の森、橋を隔てた自然美溢れる自然生態園に大きく分かれます。園内は広く、全てを巡れば軽いハインキング程度の運動量になります。スニーカー等の歩きやすい靴を準備しましょう。

出入口(総合案内所)と、駐車場


出入口で入園料を払って園内に入ります。山小屋風の建物が雰囲気を盛り上げます。春には、出入口の手前にある駐車場に植えられたヤエザクラが美しく咲きます。

プロムナード


出入口から園内に入ると美しい雑木林が出迎えてくれます。バークの敷かれた道は足に優しい。季節によっては野草の花も綺麗に咲いています。

セゾンガーデン

シャクナゲ園



日本の自生種や西洋種など数多くの原種・園芸品種が咲くシャクナゲ園。シャクナゲ以外にも様々な花木や宿根草、山野草が観賞できます。一部、開けた場所があり休憩にも良いです。

見晴台


シャクナゲ園の上部にある見晴台。手前のシャクナゲ園はもちろん、晴れていれば榛名山を望めます。

ツツジの丘



さまざまなツツジが咲くツツジの丘。濃い赤紫色のアカヤシオや大木のシロヤシオが見所です。

四季の森

シラネアオイの苑


1000株が咲くというシラネアオイの群生は圧巻。ここ以外にも園内各所に咲いています。自生地では絶滅が危惧されている花ですが、環境を整えればここまで咲き揃うというのは驚きです。

お花畑と、樹上小屋


坂道を上がっていくと草花が咲くお花畑。フジバカマやオミナエシなどの野草が中心です。
さらに登ったその先は広場になっておりツリーハウスがあります。

アカマツ広場と、しばふ広場


原生のアカマツが生えている広場。テーブルやベンチが置かれ休憩場所になっています。秋には樹林の下にあるモミジが紅葉します。
他にも周辺には芝生の広場があるので、そちらで休憩するのも良いでしょう。レジャーシートがあると便利です。

ナナフシ橋


谷間にかけられた橋を渡って自然生態園に入ります。名前の通りここから先はさらに自然感が強いエリアになります。

自然生態園

ヤマシャクヤク


自然生態園の入口周辺に咲くヤマシャクヤクの群生は見事ですが、花期が短いので注意。

三角点周辺のヤマツツジ小路


丘のような場所に建つ三角点の周辺にはヤマツツジが多く咲きます。

レンゲショウマの苑


樹林下の園路沿いにレンゲショウマの群生が続くエリア。開花最盛期の夏には、ここ以外にも様々な所で花が見られます。

カブトムシの森


美しい雑木林が広がるカブトムシの森。昼間にカブトムシを見つけることは難しいですが、クワガタムシやチョウなどを観察できます。また、ここから昆虫館に向けた道は森林セラピー実験ロードと名付けられ、森林浴効果を体験することができます。

ミズスマシの池


周囲の樹木の反射が美しいミズスマシの池。

昆虫館


昆虫に関する展示を行っている昆虫館。園内で観察した昆虫の名前を見つけることができます。

各所で見られる雰囲気を壊さない工夫


園内にある人工物は、雰囲気を壊さないよう木材などを使って上手に造られています。
園のコンセプトに合わせた細かな配慮がうれしいです。

施設の概要

場所
群馬県渋川市赤城町南赤城山892

交通手段
■公共交通機関
JR上越線「渋川」駅よりバスで約20分〜40分。
(バスの運転日は公式ウェブページを参照のこと)
■車
関越自動車道「赤城IC」から約10分。
駐車場あり(無料)

入場料・休館日・開園時間は下記URLを参照
URL:http://akagishizenen.jp/

My impression

庭園デザイン★★★★
全体として自然風の雰囲気を守りつつ、花が多く見ごたえのあるセゾンガーデン、広々とした解放感とお花畑が楽しめる四季の森、より自然みのある樹木と野草類が見所の自然生態園といった印象で、それぞれの個性が楽しめます。また、各エリアは余裕をもって配置されており、エリア間も広場や橋で緩やかに区分けされているので唐突感もありません。
各所に自然風の雰囲気を壊さない工夫がされているのも良いと思います。

植物充実度★★★★★
各季節見どころがありますが、一番美しいのは花木や草花類が咲く春から初夏。なかでもシャクナゲやツツジ、ヤマシャクヤク、シラネアオイの群生は見事です。また、真っ赤になる紅葉は少ないものの、黄色やオレンジに紅葉する落葉樹も多いです。植物の管理状態は非常に良好。

娯楽度★★★★
春から初夏は花木や草花が多く、花や自然に興味が薄い人と一緒でも楽しめると思います。
広大な敷地なので、軽いハイキング感覚で行くとよいでしょう。様々な場所に見所が点在するので、散策には十分な時間が欲しいです。
売店はありますが食事はパンやお菓子等の軽食程度。レストランなどはないので、昼をまたぐなら弁当などを持参したいです。

混雑度★★★
シャクナゲや紅葉の最盛期はやや混雑します。特に、ゴールデンウィーク中は主力の花の多くが見頃を迎えることもあり混雑しやすいです。ただ、施設内は非常に広くオープンスペースも多いので、混雑時でもゆっくりできる場所はあります。メインの園路も幅が広めで歩きやすいです。

交通の便★★★★★
公共交通機関利用の場合、最寄り駅から遠いですが、春から晩秋は渋川駅や伊香保温泉からシャトルバスや路線バスを利用できます。
車の場合、駐車場が広く、大型連休中や紅葉時の土日以外なら不安はありません。

総合満足度★★★★★
自然園ということですが、一般的なそれとは異なり、より管理された草花や動物、昆虫、そして人間にとっても心地よい環境を目指している施設。人による植栽がされていたり、園芸種が植えられているのに自然園と名乗ることに違和感を感じるかどうかで評価も変わるかと思います。
個人的にはそのコンセプトに共感できるため満足度は高くなっています。

遠方から訪れる場合のお勧めの季節
春〜晩春(ツツジ、各種花木、草花類)
晩春〜初夏(シャクナゲ、ツツジ、各種花木、新緑、草花類)
初夏(シラネアオイ、ヤマシャクヤク)
夏(レンゲショウマ、草花類)
晩秋(紅葉)

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