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庭園・ガーデン・植物園・花の名所の訪問記

庭園・ガーデン・植物園・花の名所の訪問記

とっとり花回廊

とっとり花回廊は鳥取県西伯郡南部町にあるフラワーパーク。日本最大級の規模を誇るフラワーパークで、山陰地方を代表する山である大山(だいせん)を背景にした大規模な花畑が有名ですが、ドーム状の温室や各種テーマガーデン、園内を円形に横切る展望回廊など他にも見所が多いです。

園内地図(クリックすると大きくなります)

とっとり花回廊マップ
温室のフラワードームを中心に、ぐるっと一周する屋根付きの展望回廊があるのが大きな特徴。
ここでは西館からプロムナード橋を渡ってフラワードームに入り、さらに北館、東館、南館方面を辿るルートで主要な見所を紹介します。

西館

西館西館(ゆりまつりの展示)
入退園ゲートを兼ねる西館。園内は広いので、まずここで見頃の花の場所と道順を確認しておくとよいでしょう。また、西館前の広場ではイベント時に様々な花の展示が行われています。

プロムナード橋

プロムナード橋
フラワードームと背景の大山を望める橋。季節の花が植えられています。

フラワードーム

フラワードーム
直径50m、高さ21mの大きなドーム型の温室。亜熱帯植物や洋ランなどが植えられています。フラワーパークらしく見せる展示が中心です。

ヨーロピアンガーデン

ヨーロピアンガーデンヨーロピアンガーデンのバラ
野外ステージや噴水、バラ園がある西洋風の庭園。

花の丘

花の丘のサルビア(秋)
花の丘のサルビア(晩秋)
ポピーやサルビアなどの季節の花が植えられた花畑。大山を背景にした花畑はとっとり花回廊を代表する景色です。丘の上のベンチでのんびりしつつ、フラワートレインが横切る時にパシャリ。

※ポイント:サルビアのおすすめ観賞時期について
写真1枚目は10月ごろ。サルビアが元気で瑞々しいです。
写真2枚目はサルビアが刈り取られる直前の晩秋。サルビアはやや枯れ始めていますが、大きく育ってボリュームがあります。また、運が良ければ大山に雪があって、より見栄えがします。

東館(ゆりの館)

東館(ゆりの館)東館内部
とっとり花回廊のメインフラワーであるユリを周年展示している施設。

紅葉の庭

紅葉の庭
秋に色づく葉や実が楽しめる樹木や宿根草の庭。また、カラーリーフが多く初夏から夏にかけての時期も美しいです。やや地味な空間ですが、植物の多様性を感じさせる空間になっています。

グレイスガーデン

グレイスガーデン(初夏)グレイスガーデン(秋)
宿根草を中心にした季節を感じられる庭。
紅葉の庭と同様に、派手な花ばかりが見所ではないという懐の深さがあります。

秘密の花園

秘密の花園(コスモス)
名前の通り普段は立ち入りができませんが、初夏と秋に期間限定で観賞できる花畑。通常咲くのはユリとコスモスですが、花の種類や期間等は公式ウエブサイトで確認したほうがよいでしょう。

水上花壇

水上花壇展望回廊から見下す水上花壇
池の上に格子状の花壇があり、季節の花が植えられています。
展望回廊から見下ろせるのもポイント。

花の谷

花の谷花の谷(チューリップ)
オランダの代表的な花の公園であるキューケンホフ公園との交流から生まれた庭。
チューリップの咲く頃が一番の見頃です。

展望回廊

展望回廊展望回廊の滝
園内を円形状に囲む特徴的な回廊。展望はもちろん、各施設やテーマガーデンへの移動の他、滝やトンネルなどの仕掛けもあります。
また、屋根付きなのであいにくの雨や、日差しが強い日の散策の助けにもなります。

ゆりまつり

ゆりまつり
とっとり花回廊を代表する花の一つのユリ。6月ごろにはゆりまつりが開かれ賑わいます。

大山の景色

大山の景色
中国地方最高峰の標高1729mの山。西側(米子方面)から見たときはすそ野が美しく広がり、伯耆富士(ほうきふじ)とも呼ばれています。大山の西側に位置しているとっとり花回廊は絶好の展望台となっており、その景観を生かした施設やテーマガーデンが多いです。

施設の概要

場所
鳥取県西伯郡南部町鶴田110

交通手段
■公共交通機関
JR「米子」駅から無料シャトルバスで約25分。
■車
米子自動車道「溝口IC」から約10分。
駐車場あり(無料)

入場料・休館日・開園時間は下記URLを参照
URL:https://www.tottorihanakairou.or.jp/

My impression

庭園デザイン★★★★
ドーム状の温室を中心に円形状の屋根付き回廊を配するという斬新なデザイン。各施設やテーマガーデンを結ぶ園路の役割とともに、園内の展望や、テーマガーデン間の区分けなども担っており、合理性もあります。
花畑はただたくさん植えるというだけでなく、大山の展望の魅力との相乗効果を生かしています。また、グレイスガーデンや紅葉の庭の多年草を中心とした庭も、派手ではないものの自然風のデザインでまとめられています。

植物充実度★★★★
花畑を中心に季節の一年草や球根類が充実しています。特にユリが大きな見所。他の多年草や樹木類も規模に見合う十分な充実度となっています。
植物の管理状態は良好です。

娯楽度★★★★
大規模な花畑が楽しめる季節は誰でも楽しめるでしょう。花畑は植え替え期間があるので開花状況を確認しておきたいです。フラワートレインに乗って園内を1周するのもよいでしょう。花の少ない冬にはイルミネーションも行われています。
園内にはレストランやカフェ等があり飲食には困りません。
車で訪問した場合は、少し移動すれば大山の麓での観光も楽しめます。

混雑度★★
大型連休や各まつり期間の土日はやや混雑します。それ以外の期間はそれほど混雑しません。混雑時でも園内は広く、オープンスペースも各所にあってゆっくりできる場所が多いのでこの評価。

交通の便★★★★★
公共交通機関利用の場合、駅から無料シャトルバスがそこそこの頻度であります。
車の場合、広い駐車場があり、高速ICからも近いです。

総合満足度★★★★★
広大な敷地と大山の展望を生かした伸び伸びとしたフラワーパーク。大規模な花畑だけでなく、様々なテーマガーデンの景観が楽しめるのも魅力です。フラワーパークは閉鎖や衰退、植物ではなく娯楽がメインになってしまった施設が多くなりましたが、とっとり花回廊は植物充実度が高くお勧めです。
あと、高頻度の無料シャトルバスの運用も個人的に高評価。車利用以外の、様々な立場の人を受け入れようとする姿勢は大事だと思います。
大山の展望が満足度に大きな影響を与えるので、遠方から出かける場合はできれば良く晴れそうな日に訪ねたいです。

遠方から訪れる場合のお勧めの季節
4月中〜下旬頃(チューリップ、アイスランドポピー、季節の花)
初夏(新緑、季節の花)
6月中〜下旬頃(ユリ、季節の花)
10月頃(サルビア、コスモス、季節の花)
晩秋(サルビア、紅葉)

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