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庭園・ガーデン・植物園・花の名所の訪問記

庭園・ガーデン・植物園・花の名所の訪問記

砺波チューリップ公園(となみチューリップフェア)

砺波チューリップ公園は富山県砺波市にある都市公園。砺波周辺はチューリップ栽培が盛んであり、毎年春に開催されるチューリップフェアで有名です。
各種花壇に植えられた大規模なチューリップの花畑のほか、富山の観光地である雪の大谷にちなんだ花の大谷や、一年中チューリップが見られるチューリップ四季彩館など様々な見所があります。

園内地図(クリックすると大きくなります)

砺波チューリップ公園マップ
となみチューリップフェア2023年マップ

1枚目の画像は平常時の公園の地図。2枚目の画像は2023年のチューリップフェア時の地図ですが、毎年展示内容が変化するので、その年のフェア時の地図を改めて参照ください。
園内は特に順路はありませんが、ここでは北門から入園し、大花壇や花の大谷など花に関する主な見どころを紹介します。

北門付近

北門付近
大型バス駐車場や無料シャトルバスのりば、総合案内所に近く、立派なゲートのある北門が実質的な正面入口といえます。
チューリップフェア時は有料となるので入園券の購入をしますが、開花最盛期やGWは行列になることが多く、チケットを事前購入することをおすすめします。

歓迎ディスプレイ

歓迎ディスプレイ
毎年のテーマに合わせた、花の寄せ植えと飾りによるディスプレイ。観賞はもちろん、記念写真を撮るのにも最適です。

円形花壇

円形花壇
円形花壇
旧チューリップタワーの頂部をモニュメントした円形花壇。
毎年植栽デザインが変化します。

チューリップタワー

チューリップタワー
近年新しくなったチューリップタワー。最高高さは26mで、展望スペースの高さは13mとなっています。以前のタワーよりも展望スペースが広くて高くなり、大花壇を見下ろしやすくなっています。
なお、エレベーターはなく、階段のみなのでバリアフリーにはなっていません。

旧チューリップタワー(現存していません)

旧チューリップタワー(現存していません)
こちらは在りし日の旧チューリップタワーの姿。円形花壇に使われている赤いチューリップが分かるかと思います。洗練された新タワーと、ノスタルジックな旧タワーといった印象です。

チューリップタワー展望スペースからの景色

チューリップタワー展望スペースからの景色
大花壇のチューリップの植栽はただの列植ではなく、毎年テーマに合わせた地上絵のデザインがなされています。2023年のテーマは「チューリップが奏でる色彩のシンフォニー」でした。

チューリップスカイウォーク

チューリップスカイウォーク
チューリップスカイウォークから見た大花壇
タワーより高さは低いものの、斜路になっていて車いすの通行(要補助)も可能な展望通路。
足が不自由な方でも、大花壇の地上絵を見ることができます。

チューリップパノラマテラス

チューリップパノラマテラスから見た大花壇
チューリップパノラマテラスから見たチューリップタワー
チューリップフェアの際は、北門すぐにある砺波市文化会館の屋上テラスが開放されます。テラスからは大花壇の地上絵のほか、北アルプスを背景にしたチューリップタワーを望むことができます。
こちらもチューリップタワーと同様、アクセスは階段のみなので注意。

大花壇

となみチューリップフェア大花壇
広々とした花壇に色とりどりのチューリップが植えられています。地上から見ると地上絵のデザインはよくわかりませんが、チューリップタワーを背景にした伸び伸びとした風景が魅力的です。

大花壇の噴水

大花壇の噴水
チューリップタワーの反対方向にある大花壇の噴水。もう一つのフォーカルポイントです。
背景にある半球形のチューリップステージでは、フェアに合わせて様々な催し物が開催されます。

チューリップ広場花壇

チューリップ広場花壇
チューリップ広場には、様々な咲き方をするチューリップを系統ごとに植栽した花壇が並びます。
花の形や色の変化の多さに驚くことでしょう。

砺波郷土資料館

砺波郷土資料館
移築された旧中越銀行本店の建物を利用した資料館。内部では砺波地方の民俗や歴史、職人作の様々な製品等を紹介しています。また、建物そのものの凝った意匠も鑑賞できます。

こもれびガーデン

こもれびガーデン
樹木の下で、自然な雰囲気で咲くチューリップを観賞できます。

旧中嶋家住宅

旧中嶋家住宅
砺波市にあった旧家の住宅を移築したもので、チューリップフェア期間中は内部の見学が可能です。

シバザクラの丘、ビオラの里

シバザクラの丘とビオラの里
チューリップと花期が近いシバザクラやビオラの花畑があります。
こちらの写真はチューリップスカイウォークから見た景色。

水上花壇

水上花壇
大きな池に、浮島のような様々な形のチューリップ花壇が多数浮かんでいます。
砺波で発案したチューリップ水耕栽培の花壇となっているそうです。

水車苑

水車苑
日本最大級という立派な五連揚水水車と、チューリップのコラボレーションが観賞できます。

花の大谷

花の大谷
花の大谷
花の大谷外側
立山黒部アルペンルートの観光名所である「雪の大谷」にちなんだ、花の大谷。前半は雪をイメージする白色のチューリップ、後半はカラフルな谷となっています。
また、大谷の外側も華やかなチューリップの花壇になっています。

砺波市美術館

砺波市美術館
公園内にあり、チューリップフェアの際は無料(チューリップフェアの料金に含まれるとも)となる美術館。フェア期中は来館者層に合わせるかのように親しみやすい展示が行われることが多いです。興味があれば寄ってみると良いでしょう。
上階にあるガラス窓からの展望も楽しめます。

彩りガーデン

彩りガーデン
彩りガーデン
富山県内で栽培されている様々な品種のチューリップが植えられた花壇。園路が曲線なので自然な雰囲気の花壇になっています。チューリップの色彩の豊かさがよくわかります。

チューリップ四季彩館1

ワンダーガーデン
パレットガーデン
栽培の工夫により一年中チューリップが見られるワンダーガーデン。
チューリップの切り花で飾られたチューリップパレスのほか、周囲の壁が鏡張りになっていて文字通りチューリップに囲まれるパレットガーデンがあります。

チューリップ四季彩館2

チューリップ四季彩館切り花品評会
チューリップフェアの際は毎年のテーマによる展示や切り花品評会が行われるホールがあります。
他にもチューリップ四季彩館内部には、チューリップに関する様々な資料の展示を行っているアンダーファーム、ミュージアムショップ、カフェがあるので寄っていくと良いでしょう。

ゴールデンウィークに合わせた開花調整

ゴールデンウィークに合わせた開花調整
大花壇などフェアの目玉となる展示は、GWを見ごろの最盛期にするために開花調整が行われています(幕を張って成長を抑制している)。観光客の利便や賑わいという点では成功しているのですが、一方で非常に混雑しやすいことも考慮しておきましょう。
また、記録的に暖かい春だった2023年のように、GWよりも先に見頃を迎えてしまう年もあるので、開花状況は確認したほうがよいでしょう。公式ウェブページで開花率が発表されています。

砺波チューリップ公園(となみチューリップフェア)の紹介はここまで。
ここからは東門から退園しフラワーロードを経て、富山県総合花情報センター(エレガガーデン)まで散策するルートを紹介します。ちなみに当日に限りフェア会場に再入園が可能です。

フラワーロード

フラワーロード
東門から出て西に向かう歩道の両側はヤエザクラや春に咲く花木の並木道となっています。ヤエザクラはチューリップ開花期に近い時期に見ごろを迎えます。

富山県花総合センター(エレガガーデン)

富山県花総合センター(エレガガーデン)
入園無料の花施設。チューリップ開花期の頃に見頃となる花を中心に主な見どころを紹介します。
写真は、正面入口からゲートをくぐってすぐにある立体花壇。模様はチューリ君とリップちゃん。

西洋シャクナゲ花壇と、展示ホール

西洋シャクナゲ花壇展示ホール
チューリップ開花期と同時期には、よく目立つシャクナゲの花が見られます。
展示ホールでは、チューリップフェアのテーマに合わせた特別展示を観賞できます。

スイセン圃場

スイセン圃場
様々なスイセンの品種が植えられたほ場(畑)。正面入口から入るとわかりづらい場所にあるので、園内の地図でよく確認しましょう。スイセンは4月中旬ごろに見ごろを迎えるため、チューリップフェアのチューリップ最盛期とは少し花期がずれています。

施設の概要

場所
富山県砺波市花園町1−32

交通手段
■公共交通機関
JR「砺波」駅から徒歩15分。
JR「砺波」駅から無料臨時シャトルバスを利用、下車すぐ。
■車
北陸自動車道「高岡砺波スマートIC」から約7分。
北陸自動車道「砺波IC」から約5分。
駐車場あり(有料・無料)。公園近辺の駐車場は有料で、離れた場所は無料となっています。
チューリップフェア時は係員の指示に従ってください。詳しくは公式ウェブサイトを参照のこと。

入場料・休館日・開園時間は下記URLを参照
URL:https://www.tulipfair.or.jp/

My impression

庭園デザイン★★★★
メインのチューリップを引き立たせるための展示にこだわっています。単に多くのチューリップを植えるというだけではなく、タワーやテラスから見下ろせる毎年変化する地上絵のデザインや、花色のバランスなど工夫がなされています。
また、公園を利用しているため適度に池や流れ、樹木があり風景に変化があります。特に樹木は、花畑の背景になるとともに、自然な雰囲気も演出しています。

植物充実度★★★★
数はもちろん、様々な品種のチューリップが見られます。花期が合うその他の花木や草花も見られますが、種類はそれほど多くありません。
植物の管理状態は非常に良好で、花がら摘みも定期的に行っているようです。

娯楽度★★★★★
観光地として有名なだけあって、普段は特に花に興味がない方でも楽しめる量感や、華々しさがあります。また、フェアに合わせて各種イベントや、飲食の出店、土産物店があり、お祭り的な感覚でも楽しめるでしょう。
また、北門出てすぐには道の駅砺波やファーマーズマーケットがあり、再入園も可能なのでこちらで飲食や買い物をするのもよいかもしれません。

混雑度★★★★★
例年チューリップ開花最盛期がゴールデンウィークと重なるため、非常に混雑します。写真撮影時に人を入れないで写すことは難しく、飲食店は並ばないと購入できない、遠い場所の駐車場に案内されるなど、多少の不便さは受け入れる必要があります。
一方で、園内は広く、オープンスペースも多いので混雑時でもゆっくりできる場所はあります。

交通の便★★★★
公共交通機関の場合、駅から少し距離がありますが十分歩ける距離。また、チューリップフェア時は砺波駅から無料臨時シャトルバスも出ているので利用しても良いでしょう。
車の場合、臨時を含め多くの駐車場がありますが、それでも公園に近い駐車場からすぐ満杯になっていきます。なるべく早出したいところです。

総合満足度★★★★
一見して分かりやすく華々しい、そして美しい展示が観賞できます。全体的には見栄え重視で一般的な観光客向けという印象が濃いものの、場面場面では花そのものや、美しい風景が好きな方も楽しめるような展示があるのも良い点です。
一方で、ただ漫然と多くのチューリップを植栽するのではなく、毎年テーマを決めて、園全体としてデザインに統一感を持たせているのは良いところです。その魅力を生かすために、花壇を見下ろせる場所を多く作っていることも好印象。
チューリップの品種の多さと、花の状態の良さにも注目したいところです。

備考1:できれば、晴れた日に出かけたいところです。日差しの下で見るチューリップはキラキラしてより美しいです。なお、春は遠くの景色に霞がかかることが多く、北アルプスの展望は見られればラッキー程度でよいでしょう。

備考2:開花最盛期が例年ゴールデンウィークと重なることもあり、混雑を避けることはかなり難しいです。事前チケットの購入のほか、ゴールデンウィーク合間の平日や朝一番での入場など、行列や混雑を避ける工夫をしたいところです。

遠方から訪れる場合のお勧めの季節
春(チューリップフェア)

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