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庭園・ガーデン・植物園・花の名所の訪問記

庭園・ガーデン・植物園・花の名所の訪問記

兼六園







兼六園は石川県金沢市にある特別名勝の日本庭園。加賀藩前田家によって江戸時代に作庭が始まった林泉回遊式の大名庭園で、様々な変革は経て全国を代表する日本庭園のひとつになっています。庭園の象徴ともいえる徽軫灯籠(ことじとうろう)が有名ですが、実際には園内を縦横に流れる曲水、サクラやカキツバタなどの花、紅葉、よく管理された樹木、美しい苔など見所が多岐にわたります

園内の地図(クリックすると大きくなります)


庭園には多くの出入口がありますが、金沢城の石川門口に隣接する桂坂口、百万石通りに隣接する真弓坂口がメインといえます。園内は広く見所も多いので観賞時間に十分な余裕が欲しいです。
前述のとおり出入口が多く順路も特にないため、ここでは気になる見所を桂坂口から入って時計回りで紹介します。

桂坂口と、真弓坂口


この二か所は兼六園のメインといえる出入口になります。桂坂口は兼六園下のバス停とタクシー乗り場に近く、真弓坂も金沢21世紀美術館のバス停に近いので、金沢駅方面から来た場合はここから園内に入ることが多くなるでしょう

桜ヶ岡


桂坂口から入ってすぐ、少し急な坂道の中腹にサクラが多く植えられています

徽軫灯籠(ことじとうろう)と虹橋


兼六園を代表するスポットの徽軫灯籠。名前は琴の音を調整する琴柱(ことじ)に似ていることからきています。手前に流れる曲水と、その曲水に架かる琴に見立てられることもある虹橋が一体となった景観が見所です

霞ヶ池


庭園内で一番大きな池で、周囲には先ほどの徽軫灯籠をはじめ様々な見どころがあります。
中央に浮かぶ中島は蓬莱島(ほうらいじま)で、亀の形をしています

眺望台(ちょうぼうだい)


白山山系の山並みや、遠くは能登半島まで見渡せる展望台。手前にあるサクラやツツジも見所です

唐崎松(からさきのまつ)


琵琶湖畔の唐崎から松の種を取り寄せて育てたという大きなクロマツ。
晩秋から冬季にかけて見られる雪吊りはかなりの迫力です

雁行橋と、七福神山


11枚の赤戸室石が、まるで雁が列をつくって飛んでいくように配置された橋。石のひとつひとつが亀の甲羅のような形をしており、橋を渡ると長生きするとされていましたが、戸室石があまり丈夫ではないため橋は通行止めとなっています。
七福神に見立てた7つの自然石と手前に架かる雪見橋のある七福神山とともに、曲水にある美しい景観のひとつとなっています

千歳橋


園内を縦横に流れる曲水をまたぐように30を超える橋が架けられています。こちらは千歳台の中央、雪見橋方面と花見橋方面の間に架かる橋。
千歳橋から花見橋にかけては流れに沿ってサクラが多く植えられています

板橋周辺


互い違いにかけた違い橋になっている板橋。曲水が大きく曲がるポイントに架けられています。
周辺はサクラやカキツバタが咲き美しいです

根上松


根が地上2メートルまでせりあがったクロマツ。非常に迫力のある姿で兼六園の見所の一つになっています。松の根元周辺の美しい苔にも注目です

花見橋


緩やかな曲面になった木製の橋。橋から見る花が美しいことから名が付きました。
特にサクラと、カキツバタやツツジの開花期が見ごろの時期になります

山崎山


カエデやトチノキ等の紅葉する落葉樹が多く、紅葉山とも呼ばれます。
山の頂上には休憩舎があり、ここから山の景色を見下ろせます

カエデ林


山崎山のふもとに広がるカエデ林。新緑や紅葉の時期は美しいです

梅林


1968年(昭和43年)に造られた比較的新しいエリア。北野天満宮や太宰府天満宮などの協力で全国の名梅を集めています。
梅林の中ほどには船の形をした舟之御亭(ふなのおちん)という休憩舎があります

時雨亭


2000年(平成12年)に再建された数寄屋造りの建物。庭を眺めながら抹茶などを楽しめます

内橋亭


霞ヶ池に面した景観のよいところにある茶店は内橋亭です。
庭園内には他にもいくつか茶店があり、混雑しやすい時雨亭よりも気軽に飲食を頼めます

栄螺山(さざえやま)


霞ヶ池を掘った際に出て土砂を用いて造られた山。頂上への道がサザエの殻のようにぐるぐると回っているためこの名があります。頂上からは霞ヶ池の四季折々の景色を眺められます

瓢池(ひさごいけ)


庭園で2番目の大きな池。ひょうたん(瓢)に似ていることからこの名があります。池には大小2つの島があり、大きな島には橋が架かっています。サクラや紅葉の時期が特に美しいです

翠滝(みどりたき)


庭園の曲水の流れが滝となって瓢池に落ちる、敷地の高低差を生かした景観です

夕顔亭


瓢池の湖畔にある茶室で、兼六園でもっとも古い建物。茶室内の壁に夕顔(ひょうたんの古名)の透彫りがあることからこの名がついています

噴水と、常盤ヶ岡


日本で最初にできたといわれる噴水。霞ヶ池の水圧だけで水が上がっています。
噴水の裏に広がる緑が濃い区域は常盤ヶ岡で、樹木と苔が美しいです

曲水


園内には長さ500メートルを超える曲水が縦横に流れています。この水は城の防火用水として造られた辰巳用水から引かれたものです。流れによる美しい景観もさることながら水の美しさにも注目です


金沢は湿度が高いためか兼六園の苔は非常に美しいです。また、園内の曲水による湿度の供給も無縁ではないと思います。もちろん地道な管理の成果でもあります。
ちなみに金沢は金箔で有名ですが、金箔づくりには美しい水と、静電気が起こりにくい高い湿度が最適だそうです。これらは苔の美しさにも通じるものがあると思います

成巽閣(せいそんかく)

庭園内から入れる、重要文化財となっている歴史博物館の御殿。江戸時代末期に前田家の奥方のために建てられました。

赤門と、成巽閣


成巽閣への兼六園側入口の赤門は兼六園や金沢城への通用門として利用されていました。
御殿の一階は風格のある書院造、二階は群青の間などの色壁を用いた数寄屋風書院造となっています。内部には庭園があり、そこだけは写真撮影可能となっています。
なお、成巽閣内部の入場には別途料金がかかります。

つくしの緑(えん)庭園


柱のない縁台から眺める、辰巳用水から分流された遣水が静かでゆるやかに流れる開放感のある庭園。中央のクロマツや低めの落葉樹、下草がバランスよく植えられています。
野鳥の数が多く縁台に静かに座っていると鳥のさえずりが聞こえてきます

万年青の緑(おもとのえん)庭園


つくしの緑庭園から渡り廊下を挟んで流れる遣水が流れていますが、趣が異なる庭園となっています。こちらの流れは水音をたて、キャラボクなど常緑樹を中心とした植栽になっています

金沢城公園

天災などによりほとんどの遺構が失われた金沢城ですが、史跡公園として整備されています。
初訪問だったり、サクラや紅葉の季節は美しいのでぜひ立ち寄りたいです

園内の地図(クリックすると大きくなります)


桂坂口から出れば、金沢城の入口である石川橋と石川門にスムーズにつながります

石川橋と石川門、石川橋から見た景色


石川門は金沢城の裏門で重要文化財。兼六園の桂坂口から石川橋を挟んですぐの箇所にあります。
特にサクラの季節は非常に美しいです

菱櫓と五十間長屋と、橋爪門続櫓


いずれも再建された施設ですが木造の立派な建物。石垣も見事です

玉泉院丸庭園(ぎょくせんいんまるていえん)


金沢城公園の西にある庭園。藩主の内庭として利用されていました。江戸時代後期の姿を2015年(平成27年)に再現したものになっています

玉水庵


庭園の見晴らしがよい場所に建てられた休憩所。茶室もあり抹茶を頼めます

石垣


金沢城公園内には様々な石垣が見られます。特に玉泉院丸庭園から見る石垣は立派です

周辺も観光施設盛りだくさん


兼六園周辺には写真の金沢21世紀美術館をはじめ、様々な文化施設や遺構が点在しています。さらには有名な近江町市場や茶屋街も徒歩圏にあります。これらのおかげで観光の際の利便性が高いのですが、一方で庭園が過剰に混雑しやすい一因ともなっています

場所 石川県金沢市丸の内
交通 ■公共交通機関
JR「金沢」駅からバスで約15分。
「香林坊」バス停から徒歩約10分。
車:
北陸自動車道「金沢森本IC」より券六駐車場まで約15分。
北陸自動車道「金沢西IC」より券六駐車場まで約25分。
駐車場あり(有料)
入場料・休館日・開園時間は下記URLを参照
URL http://www.pref.ishikawa.jp/siro-niwa/kenrokuen/
My impression
マニア度 娯楽度 混雑度 交通の便 総合満足度
★☆ ★★★ ★★★ ★★ ★★★★★
金沢の名所として有名であり、灯篭の景色とともに観光地的な印象が濃いですが、庭園としても非常に満足度が高いです。松をはじめとした立派な樹木や、サクラ、紅葉、各所にある造作が見所ですが、個人的には庭園を縦横に流れる美しい曲水の流れに注目。それを架かる様々な橋や、流れに沿うかのように生える苔の美しさも目を見張ります。観光地という先入観を抜きにして、純粋に庭園として観賞してみるのも良いと思います。
サクラや紅葉の最盛期、秋の行楽シーズンは非常に混雑します。その他の季節も団体客や外国人なども多くそれなりに混みます。個人的には新緑やツツジ、カキツバタなどが美しい初夏がお勧めの季節。雪のある冬の景色も有名ですが散策という意味ではあまりおすすめしません。
散策時間は、省略せずに周遊するならサクラや紅葉の最盛期は2時間程度欲しいです。それ以外の季節は1時間半程度になります。金沢城や玉泉院丸庭園、さらに周辺の文化施設を巡るなら時間がいくらあっても足りません。1日滞在するつもりでいましょう。
管理状態は非常に良好、管理者の印象も良好です。
公共交通機関利用の場合、金沢駅から歩いていくにはつらい距離。兼六園に直通するバスの便は多くありますが、サクラや紅葉の最盛期、行楽シーズンはバスも道路も混雑しやすいです。経由するバスが非常に多い香林坊のバス停を起点とするのも良いと思います。
車の場合、広い駐車場があり閑散期は止められると思いますが、桜や紅葉、行楽シーズン、イベント時は駐車場が混雑するので早出早立ちを。特に桜の時期は公共交通機関の利用を推奨します。
注目の花(色付き文字は特におすすめ)
早春〜春:ウメ
春:サクラ
初夏:ツツジ、カキツバタ
梅雨:ハナショウブ
晩秋:紅葉
冬以外:

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