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庭園・ガーデン・植物園・花の名所の訪問記

庭園・ガーデン・植物園・花の名所の訪問記

偕楽園

水戸藩九代目藩主の徳川斉昭が創設した日本三公園のひとつの偕楽園。梅の名所として知られています。実際、ウメの木がとても多く、大きな梅林もあります。限られた人が楽しんでいた大名庭園等とは異なり、創設当時から庶民にも開かれた日本の近代公園の先駆けといえる存在です。

園内の地図(クリックすると大きくなります)

偕楽園マップ
偕楽園本園の三分の一近くを占める東西梅林と見晴らしのよい好文亭が見所です。また、ウメに限って言えば、偕楽園本園から線路を挟んで南側にある偕楽園公園の梅林もボリュームがあります。
ここではバスや電車で来た場合のメイン出入口である東門側から入園し、東西梅林を観賞しながら表門に向かい、そこから反時計回りで巡るルートで紹介します。

東西梅林

東西梅林
東西梅林は東門から入って右手に広がる梅園。やや小ぶりなウメが多いですが本数が多いです。
この梅林を見ながら、西北側にある表門に向かいます。

好文亭表門と、孟宗竹林

好文亭表門孟宗竹林
こちらが本来の正門です。松材を使った黒塗りの重厚な造りで黒門とも呼ばれています。
表門から斉昭公が意図した「陰と陽の世界」を巡りましょう(地図にある矢印のルート)。一の木戸をくぐり、まずは「陰」の世界が広がる竹林や杉林を歩きます。

吐玉泉(とぎょくせん)と、中門付近

吐玉泉中門付近のクマザサ
散策路の途中で崖下側に下りると吐玉泉があります。作り物のような石は茨城産の大理石で寒水石ともいわれています。確かにブルーアイスのような寒々とした石です。
ルートに戻り、クマザサが茂る道を歩き中門をくぐります。この辺りまでが「陰」の世界になります。この「陰」の雰囲気を、混雑するウメ最盛期に味わうことは難しいので、閑散期に改めて訪れてみるのも良いと思います。

好文亭(こうぶんてい)

好文亭
園内の「陽」の部分表すかのように開放的な雰囲気の好文亭。建物の造作や、各室にある襖絵が見所。外観を見ると写真のように二階建てに見えますが、実際は三階建てになります。
ちなみに、斉昭時代の建物は空襲で全焼し、現在の建物は復元されたものです。

好文亭三階(楽寿楼)からの展望

好文亭三階(楽寿楼)からの展望
好文亭の見晴らしの良い三階部分は特に楽寿楼と呼ばれています。東西梅林方面の見通しはそこそこですが、代わりに南側が大きく開けて千波湖や偕楽園公園が見下ろせます。

見晴広場


見晴広場は広い芝生の庭で開放感があります。イベントが行われることも多いです。
こういった場所があると混雑時の余裕につながります

仙奕台(せんえきだい)


仙奕台は見晴広場の南にある展望台の名称。見晴らしでいえば好文亭の方が上ですが、こちらは屋外にあるため開放感があります。昔はここで眺めを楽しみながら将棋や囲碁を打っていたそうです。

キリシマツツジ


好文亭の前にはキリシマツツジが咲き、初夏の開花最盛期には株を覆うほどになって見事です。
なお、写真左上にある大きな樹木「左近の桜」は台風の被害にあい倒木し、現在は跡として残っているだけです。

ハギ


秋に咲くのはハギ。見晴広場に点在するように植栽されています。

偕楽園公園



偕楽園本園の南側にある、田鶴鳴(たづなき)梅林や猩々(しょうじょう)梅林、窈窕(ようちょう)梅林の3つの梅林や、広場、池などがある偕楽園公園。広々として休憩に最適です。また、梅林として十分なボリュームがあるので、時間と体力に余裕があれば巡ってみるとよいでしょう

臨時の偕楽園駅ホームと、駐車場付近の渋滞の様子


梅まつりの期間に臨時停車する偕楽園駅。一部の特急も止まります。3月の満開時には駐車場や周辺道路が大渋滞になるので、場合によっては電車で来るほうがよいと思います。
梅まつり以外の時期は水戸駅から頻繁に出ているバスを利用します。

常盤神社


偕楽園本園のすぐ隣にある常盤神社。参道には出店もたくさん出ます。バスや偕楽園駅から来ると、この石段と鳥居が偕楽園の表玄関といえる印象です。立派な社殿があり余裕があれば参拝していくとよいでしょう。

施設の概要

場所
城県水戸市常磐町1丁目3

交通手段
■公共交通機関
JR常磐線「偕楽園」駅から徒歩約3分(臨時駅)。
JR常磐線「水戸」駅からバス約20分、「偕楽園入口」「偕楽園前」「偕楽園」などから徒歩約2〜10分。
■車
常磐自動車道「水戸IC」より約20分。
駐車場あり(有料期間あり)

入場料・休館日・開園時間は下記URLを参照
URL:https://ibaraki-kairakuen.jp/

My impression

庭園デザイン★★★
一般的な日本庭園とは異なる、開放的で広々とした公園的な雰囲気が特徴。一部の権力者たちだけではなく、領民と偕(とも)に楽しむという庭園の理念を考えれば、なるほどというデザインです。時代を先取りしていたともいえるでしょう。

植物充実度★★★
○○の花の名所と言われる庭園でも実際に行くと規模が小さかったりするものですが、偕楽園はウメの名所として名に偽り無しといえる、まさにウメの庭園。初めてならばウメの最盛期に行くことをお勧めします(ただし混雑も酷いです)。ウメ以外の花でいえば初夏のキリシマツツジ、秋のハギなどもボリュームがあります。
植物の管理状態は良好です。

娯楽度★★★★★
ウメ最盛期(例年3月上旬〜中旬。年によって変化)は、それほど花に興味がない人でも十分楽しめるでしょう。この時期はイベントや出店などもあるので娯楽は多いです。ウメの開花情報を公式ウェブページやSNS等でよく確認してから出かけるとよいと思います。
それ以外の季節はゆっくり散策するのに向いています。

混雑度★★★★★
ウメ最盛期の混雑はさすがというべきか…。お祭り気分で行く、というのが正解かもしれません。ゆっくり鑑賞したいのであれば平日の朝ぐらいでないと厳しいです。
それ以外の季節であれば、オープンスペースが多く余裕があり混雑度はかなり下がります。

交通の便★★★★★
公共交通機関利用の場合、梅まつりの期間のみ臨時駅である偕楽園駅から歩いてこられます。また、水戸駅からのバスの便もたくさんあります。
車の場合、ウメの最盛期は朝早くから駐車場や周辺道路は混雑しがちなので余裕を持って行きましょう。その他の季節は問題ありません。

総合満足度★★★
歴史的な経緯により、おおらかで公園的な雰囲気が庭園の魅力となっています。しっとりとした繊細な日本庭園を期待しているとギャップが大きいので、そのあたりを誤解しないようにすれば満足度は上がると思います。

遠方から訪れる場合のお勧めの季節
早春〜春(ウメの開花最盛期)
晩春(ツツジ)
秋(ハギ)

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