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庭園・ガーデン・植物園・花の名所の訪問記

庭園・ガーデン・植物園・花の名所の訪問記

本間美術館(鶴舞園)






本間美術館は山形県酒田市にある、江戸時代からの豪商として知られる本間家が創始者となった美術館。美術品の展示は主にコンクリート造の美術展覧会場で行われていますが、本間家の別荘であった庭園「鶴舞園」(かくぶえん)と「清遠閣」(せいえんかく)も美術館の一部となっています。
池泉回遊式の庭園は狭いながらも国指定名勝となっており、凝縮された美しさがあります。また、清遠閣の造作や、屋敷から眺める庭園の景色も見所です

美術館全体の地図(クリックすると大きくなります)


道路から美術館の正門に入ると新館の展覧会場が大きく見えます。美術展覧会場の向かって右に庭園入口があり、そこから鶴舞園と清遠閣に入れます。簡単な順路はありますが、気になったところを巡ってもよいでしょう。ここでは重複が少なく巡れるルートで紹介します

美術展覧会場


庭園や清遠閣に入るには、まず美術展覧会場内の受付で入館料を支払います。
建物内では様々な美術品を鑑賞できますが、先に庭園を巡ることもできるのでお天気と相談して決めましょう。鳥海山が綺麗に見える場合は、機を逃さず先に庭園観賞することをお勧めします

庭園入口と、庭園導入部


庭園の入口は写真上のみとなっています。庭園周囲は丘状になっており、入口からでは庭園の景色を望めない造りになっています。丘の上に登るとよく管理された樹木が並んだ小路を進みます

池と清遠閣を望む


八ッ橋が架けられた池に向かって歩くと、池を挟んで清遠閣を望められる場所があります。鶴舞園のみならず本間美術館を代表する美しい景観になっています。
これら庭園や屋敷の建造は、港湾労働者の冬季失業対策という社会事業の一面もあったそうです

柴門付近


ここでは八ッ橋は渡らず、柴門方面の道を進みます。柴門は屋根が低いので頭上注意です。
柴門は日本庭園に合わせた質素な設え。柴門に限らず、その他の庭園内の構造物や添景物も落ち着いた印象のものになっています

あづま屋


小高くなった場所に建てられたあづま屋。頂上からは庭園内の景色を一部眺められるものの、見晴らしはそれほどなく、どちらかといえば休憩場所といった印象です

中門と庭門、正門


清遠閣側に入るための門。柴門同様、屋根が低いので頭上注意。
建物の逆側には本来の正門がありますが、普段は閉まっています

清遠閣入口


清遠閣の入口。ここで靴を脱いで建物内に入ります。
戦前は迎賓館として使われた京風の書院造りの建物で、内部は和洋折衷の造作になっています。

清遠閣1階


1階は上座敷と喫茶室、受付からなり、上座敷からは庭園の景色を眺めることができます。
大正ロマン風の喫茶室では抹茶のほか、珈琲など洋風の飲み物も頼むことができます

清遠閣2階


2階の間は昭和天皇も宿泊したという広い座敷になっています。
座敷の窓から眺める庭園の景色は大きな見所のひとつです

清遠閣の造作(浮雲、階段)


2階には金粉が吹き付けられた壁があり、見る場所や条件により微妙に変化するため、浮雲と名づけられています。2階と1階の間の立派な階段も見所です

借景の鳥海山を望む


清遠閣を出て中門まで戻ると、正面に借景となる鳥海山を望めます。ただ、庭園の所在地が東北の日本海側にあるため晴天率が低く、運が良くないと綺麗な山容を望むことはできません。見られればラッキー程度に考えておくとよいでしょう

茶室「六明蘆」(ろくめいろ)


清遠閣に付属するようにある茶室。非公開で遠くから眺めることしかできませんが、茶道具の展覧会などイベント時に茶会が開催されることもあります。
※本間美術館公益財団法人のYouTubeチャンネルで内部の様子を見ることができます

池の景色1


清遠閣側の池沿いの道を歩いていきます。
庭園の池はそれほど大きくないものの、池の周囲が丘で囲まれていることや、中島、八ッ橋、池周囲の植栽が美しいことで見所の多い景観になっています

池の景色2


沢飛び石と雪見灯篭、浮島に咲くサツキ。フォトジェニックな景色です。
八ッ橋や中島を渡って庭園入口に戻りましょう

白ツツジ


季節ごとに見所がありますが、やはり一番のお勧めは白ツツジの咲く初夏です。年により見頃の時期は変化しますが例年は5月中旬から6月上旬の間の1週間くらい。近年の温暖化により見頃の時期が前倒しになっているので注意しましょう

場所 山形県酒田市御成町
交通 ■公共交通機関
JR「酒田」駅から徒歩約5分
車:
日本海東北自動車道「酒田中央IC」より約10分
駐車場あり(無料)
入場料・休館日・開園時間は下記URLを参照
URL https://www.homma-museum.or.jp/
My impression
マニア度 娯楽度 混雑度 交通の便 総合満足度
★★ ★☆ ★★★ ★★★☆
美術館の一部が庭園というよりも、清遠閣も含めた庭園が展示のメインといった印象があります。実際、庭園や屋敷も美術品として考えれば個人的にはそれほど違和感はありません。
庭園自体は狭く、もともと個人の別荘の庭であり大名庭園のようなスケールはありませんが、植栽や構造物は繊細で見ごたえがあります。ただ、遠方からここを目的として訪れた場合、ボリューム不足感があるのは否めません。酒田市内(山居倉庫など)を観光した際の訪問場所のひとつとして考えると良いと思います。
大きな見所は白ツツジで、最盛期には美しい景色を観賞できます。この季節は同時にカキツバタも見られ満足度が高いです。ただ、見頃の時期は短く、年によっても前後するため注意が必要。他にはサツキの咲く初夏終盤や、晩秋の紅葉の季節も見所があります。また、鳥海山の借景も見所ですが、山形県の晴天率は低く、しっかり山を展望できるには運が必要です。日本庭園として観賞する場合なら冬以外はいつ訪れても満足できると思います。冬景色も風情があるとは思いますが、遠方からの訪問であれば、あまりお勧めできません。
管理状態は良好、管理者の印象も良好です。
公共交通機関利用の場合、特急も止まる酒田駅から徒歩ですぐのため非常に良好で、この施設の大きな長所となっています。
車の場合、広い駐車場があり、こちらも不都合はありません
注目の花(色付き文字は特におすすめ)
初夏:ツツジ、白ツツジ、カキツバタ、サツキ
晩秋:紅葉

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