本文へスキップ

花と緑のエッセイ

花と緑のエッセイ

三渓園の観蓮会

2024年8月上旬の某日(平日)に三渓園の観蓮会(かんれんかい)を見に行きました。
その時の記録と感想です。
観蓮会はコロナの影響により3年ぶりの開催となっています。
私の方はというと、調べたら三渓園の観蓮会は8年ぶりの訪問でしたが、ハスや蓮池の印象は大きく変わっていませんでした。

アクセスについて

今回は横浜駅からバスに乗車し、三渓園入口バス停で下車して正門側へ。いつもは根岸駅からバスを使うのですが、物は試しということで横浜駅から利用しました。
均一料金のため乗車距離に比べ料金が安いのは有難いです。ただ、バスの乗車時間が30分を超えるので、個人的にはやはり根岸駅からバスを使った方が楽な気がしました。

開園時間直前の正門の様子

開園時間直前の正門の様子
正門側はすでに入園待機列ができていました。一方で、チケットの販売が開園時間前に始まっており、スムーズに入園できたのは有難かったです。正直、事前購入チケットが販売されていない場合、混雑する他の施設でもそうして欲しいのが本音ですね…。
観蓮会は設定されている期間(例年7月下旬〜8月中旬)の「金土日祝」だけ開催されています。このイベントが開催されている日は朝7時から開園しており、朝早くに見頃をむかえるハスの花のための設定となっています。
また、この時期はとんでもなく暑いので、朝一でハスの花を観賞して、暑くなる前に退園することもできます。それでも暑いことは暑いので、暑さ対策は万全に!

蓮池周囲の園路

蓮池の園路
観蓮会の期間中は、普段は入れない蓮池の周囲の園路を巡れます。
なお、写真は2016年のものですが、2024年現在もそれほど変わっていませんでした。

三渓園のハス

三渓園の原始蓮
三渓園にあるハスの品種の大部分は原始蓮(げんしれん)と呼ばれる品種です。名前の通り原始的なハスで、大賀ハスで有名な大賀博士によって命名されたました。
これまで様々な品種が植えられていたそうですが、背丈が高く、性質も丈夫なこの品種が大部分を占めるようになったとのこと。身長を優に超える立派な姿になっています。

ただ、観賞や写真撮影的にはこの背丈の高さが少し問題に…。
対策についてもコメントしていきます。

ハスと、旧燈明寺三重塔


三渓園のハスといえば三重塔の背景は外せません。しかし、近寄って観賞してもハスの背丈が大きすぎて、上手に両者を組み合わせることが難しいです。
ここは蓮池から少し離れて、遠目で観賞したり写真を撮るとよい感じになります。

蓮池北側の園路から見た景色

蓮池北側の園路から見た景色
蓮池北側の、鶴翔閣に向かう途中の園路は、周囲よりやや高くなっています。
ここから蓮池方面を振り返った時に見る景色が個人的におすすめ。少し高い位置から見るためハスの花が見えやすく、背景のシダレヤナギもよい位置にあります。

ハスの量感を望遠レンズで

ハスの量感を望遠レンズで
だいたい同じ位置から、今度は少し南側に目を向けると、よい感じに奥行き感のある景色が観賞できます。望遠レンズを使うと圧縮効果が出てさらに良い感じに。
しかし、ほんとに立派な葉ですね。これなら傘にしてもしっかり雨を防げそうです。

白いハスの花も

白い蓮
巨椋班(オグラマダラ)という品種の白い蓮も少数ですが見られます。完全な白花ではなく、花弁の端にうっすらと紅色が入る上品なハスです。
咲いている場所は正面に近い側です。株数が少ないので、咲いていたらラッキー程度でよいでしょう。

蓮の体験コーナー

蓮シャワー
(おそらく)ボランティアの方たちが、様々な体験コーナーを開いてくれています。
写真はおなじみの蓮シャワー。酸素の乏しい泥の中で生育する蓮根は、茎にある空洞(通気孔)を使って地上から空気を取り入れています。その性質を利用して、その空洞に水を通し逆流させて、空洞からつながる葉脈からシャワーのように水を噴き出させています。
楽しみながら、ハスの特徴を知ることができます。

スイレンとアオサギ

スイレンとアオサギ
正直なところ、ハスの花の開花最盛期は非常に暑いうえ、他に咲く花も少なく、散策するのにはあまりおすすめとはいえない時期です。
数少ない見頃の花は写真のスイレンのほか、サルスベリ、ボタンクサギなど。ただ、この時期のスイレンはすでに葉が茂りすぎているので、美しい姿かというと微妙なところ。
そのため、ハスを観賞したら、涼しい展示室のある三渓園記念館で美術鑑賞&休憩してから、園内を無理に回らずに帰るのもよいかと思います。
散策に適した季節(ウメ、サクラ、ツツジ、紅葉など)がいくらでもありますし。

観蓮会限定の朝食メニュー

雁ヶ根茶屋の「中華がゆ」
観蓮会開催日(金土日祝)は、各茶店でそれぞれの限定朝食メニューが味わえます。
写真は雁ヶ根茶屋の「中華がゆ」(2024年は1200円でした。このご時世なので、年々値上がりしているため要確認)。売り切れ次第終了なので、食べたい方はお早めに。
美味しくいただきました。横浜といえばシュウマイなのも嬉しい。ただ、当たり前ではありますが、中華がゆは熱々で、しかも冷房のない屋外で食べるため、朝とはいえやはり暑い!

暑さ対策は万全に

内苑の風景
先ほどから何度も言っておりますが、とにかくこの時期は暑いです。朝でも30℃を普通に越してきますし、日差しがあればさらに暑いです。暑さ対策は万全にしていきましょう。
なお、景観配慮のためか、園内には自動販売機がありません。事前に購入し用意しておくか、茶店で求めるしかありません。あと、三渓園記念館は冷房が効いていることを覚えておきましょう。

暑い中で運営・管理されている方たちに感謝しつつ、三渓園の観蓮会の紹介を終わりとします。

帰りは南門から出て、三溪園南門入口のバス停から根岸駅に。
長時間ジッとしているのが苦手な私は、バスの乗車時間の少ないこのルートの方が楽でした。

美しいハスの花を公開している三渓園の詳しい紹介は下記からどうぞ。
三渓園の庭園

戻ります