2025年9月下旬の某日(平日)に向島百花園の「萩まつり」を見に行きました。
その時の記録と感想です。
向島百花園はハギのトンネルがあることで有名で、毎年ハギの開花期である9月中旬から10月上旬までの期間で萩まつりというイベントが行われています。
向島百花園は毎年のように季節を変えて見に来ているのですが、萩まつりは2014年以来ということで、実に11年ぶりにハギの開花期に訪れることになりました。
今回は亀戸駅から路線バス(里22系統)で訪れました。最寄りのバス停「百花園前」で下車して、百花園出入口まで徒歩約3分程度。
いつもは東武線の東向島駅を利用しているのですが、たまには別のルートを選んでみました。
これが非常に快適で、やはり都区内のバス路線の充実ぶりは凄いなと思います。
平日でしたが、通勤ラッシュ時間を外して訪れたので、混雑はなく快適に乗車&歩けました。
平日なので、特に大きな混雑は無いようです。パラパラと入園者がいる程度。
しかし、この落ち着いた雰囲気の和風な出入口がいいですね。これを見ると「向島百花園に来たな〜」と思います。
このイベント期間中ですが、特別な時間設定等はなく、休園日もありません。普段通りと考えればよいでしょう。土日のイベントもハギの花に直接かかわるものではありません。
ただ、ハギの開花状況はSNS等でよく確認しておきましょう。例年ハギの見頃は9月下旬頃ですが、ハギのトンネルの見頃は少し遅くなることも覚えておくとよいかもしれません。
なお、向島百花園は暗い場所や竹林などもあるので、蚊が多い印象。
気になる方は、虫よけスプレーを持参するとよいでしょう。
向島百花園の名物、ハギのトンネル!
ハギのトンネルは南北に2つ入口がありますが、日当たりが良い北側がハギのトンネルの表玄関といってよいと思います。
とってもボリューム感がありますね。
お出かけは日当たりの良い日を選びました。ハギのトンネル内部で木漏れ日がキラキラする景色を見たかったからです。 とっても綺麗〜。
ただ、ハギのトンネルの開花最盛期に行ったことがある方ならわかると思うのですが、トンネル内部では、花が目立つほど多くは咲いていません。
日当たりが悪いのが原因で、トンネル状にしていることによる宿命みたいなものです…。
あと、ハギの花がもともとそれほど目立つ花ではない、ということもあります。
それでも、トンネル内部で見栄えがする写真を撮りたいなら、手前にハギの花を入れましょう。
実際には花のトンネルと言えるほど花が咲いていないトンネル内部でも、かなり花が咲いているように見えませんか?
あと、竹の支柱を適度に入れるのも、トンネル感が出て良いと思います。
ハギのトンネルは見栄えがしますが、ハギの花自体は日当たりの良い場所でよく咲くので、周囲が開けている株の方が花つきが良いのは仕方ないですね。
写真1枚目は御成座敷(おなりざしき)の手前にある株。白いハギが綺麗です。
写真2枚目は山上憶良の歌碑の傍らで咲く、とても花つきが良い株。
園内に多くあるハギは紅紫の花を咲かせるミヤギノハギ。他にも、ミヤギノハギの変種で白花のシロバナハギ。草のような姿が多いハギの仲間では珍しく幹が木質化しやすいキハギなどがみられます。
花色をいくつか並べてみました。紅紫色でも微妙な違いがあるものですね。
スカイツリーができてからは、園内からその姿が望めるようになりました。
池とセットの景色も良いですが、この時期ならススキと合わせるのがおすすめ。もう少し季節が進めばススキの穂が垂れて見栄えがするようになります。
東京ならではの景色として評価したいです。
萩を主題に俳句や和歌を詠んで、投稿できる催し。皆さんお上手ですね。
で、私が気になったものは「萩を見て腹がへるなりはぎのつき」
それって正岡子規が詠んだ「柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺」のアレンジじゃないですか〜。
「はぎのつき」は仙台銘菓の「萩の月」ですね。
ちなみに園内で咲いているミヤギノハギは「宮城野萩」で、宮城野は仙台の東にあった原野のことです。また、ミヤギノハギは宮城県の県花ともなっています。
なので、しっかり関連性があるのが上手いです!
写真は東京都墨田区限定発売というトーキョーサイダーとハギの花。こういう限定品に弱い私。
売店で優雅に暖かい抹茶を…と思っていたのですが、あまりの暑さにサイダーを選択。
中には、かき氷を食べていた方もいたほどでした。
写真はミツバアケビの実。
向島百花園は素朴な和風の花や実が中心で、派手な西洋の花は少なめ。園内もそれほど広くはなく、花畑のような見栄えは望めません。
しかし、下町特有の庶民的なのんびりした雰囲気の中で、繊細な和風の花を愛でるのも、たまには風流で良いのではないでしょうか。
運営・管理されている方たちに感謝しつつ、向島百花園の萩まつりの紹介を終わりとします。
帰りは、同じバス停から路線バスに乗って、東京メトロ日比谷線の三ノ輪駅に。
東京都中心部は、自家用車に頼らなくてもよい、この利便性の良さが魅力ですね。
早春はウメ、秋はハギが見所の、向島百花園の詳しい紹介は下記からどうぞ。
向島百花園