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小型水槽による水草レイアウトの紹介
花と緑の図鑑-Garden vision
小型水槽水草レイアウト
小型水槽向きの水草図鑑 ア行
●アナカリス
値段:一本50〜80円程度
光:強〜弱
底床:砂・ソイル・なし
丈夫さ:★★★★★
美しさ:★
特徴:有茎水草。深緑の透明感のある葉を比較的狭い間隔でつけます。根が茎の途中から出やすいです。その丈夫さと増えやすさゆえに玄人には避けられる傾向もありますが、実用性でいえば一番に近い水草かもしれません
育て方:非常に丈夫。低光量、二酸化炭素添加なしでOK、汚れた水にも抵抗力があります。短く切って挿しておけば勝手に育っていき、伸びたら適当な長さに切りまた挿すだけです。底床に植える必要もなく、水に入れるだけでも育ちます。
好ましい環境の下では著しく成長が早いので茂り過ぎに注意
○●アマゾンソードプラント
値段:一本300〜400円程度
光:強〜中
底床:砂・ソイル(ソイル推奨)
丈夫さ:★★★★
美しさ:★★★(大きくなったものは★★★★★)
特徴:株立ちで、大きくなると見栄えがするようになります。ショップで売られているものは水上葉がほとんどなので、水中葉に変化すると買ったときのイメージとは少し変わり、柔らかくなって横に広がるようになります。小型水槽にはちょっと向きませんが、30cm以上の水深があればなんとか維持可能です
育て方:比較的丈夫で、十分光量があれば二酸化炭素添加なしでも育ちます。底床がソイル系ならさらに簡単になりますが、大きくなりやすいので管理が必要です。アマゾンソードなどのエキノドルス系の水草は植え替えを嫌うので、一度植えたら動かさないことが育成のコツです
○●アヌビアス・ナナ
値段:1ポット500〜800円程度
光:中〜弱
底床:砂・ソイル・なし
丈夫さ:★★★★★
美しさ:★★
特徴:横に伸びる太い茎から少し大き目の葉を出し、根は吸い付くように伸びます。一部では一番簡単な水草といわれていますが、コケがつきやすく低温に弱いこともあり、実際にはアナカリスやマツモの方が丈夫さでは上でしょう。光をかなり弱めにすればコケが付きにくくなりますから、レイアウトでは暗い部分に使うと効果的です。育て方を間違えなければ、成長が遅いので管理は楽です。マーブル、ライムなどの園芸種があります
育て方:非常に丈夫。低光量でも育ちます。成長が著しく遅いので葉にコケがつきやすいのが難点。底床に直接植えず流木や岩に根付かせるように育てます。
アヌビアスを糸で岩にくくりつけています。
流木のくぼみにはめ込むように植えるか、木綿の糸で止めて定着させます(写真参照)。好ましくありませんが、そのまま底床に植える場合は、太い茎は底床から出し細い根の部分のみを植えること。全部底床に植えると茎が腐ってしまうことがあります。汚くなった葉を時々切ってあげましょう。
たまに茎が変色し葉が落ちる病気(?)が発生することがあります。特に新しく買ってきたものはよく注意したほうがよいと思います(切られたところから雑菌が入るためと思われる)
○●アヌビアス・ナナ・プチ
値段:1ポット700〜900円程度
光:中〜弱
底床:砂・ソイル・なし
丈夫さ:★★★★★
美しさ:★★
特徴:アヌビアス・ナナをかなり小さくした姿をしています。とにかく小さいので、小型レイアウトでは使い勝手がよく重宝します。どのような使い方もできますが、流木の上の方につけたりすると背が高くなる有茎水草を使いにくいときに立体感を出せるので便利です
育て方:アヌビアス同様にとても丈夫です。低光量でも育ちます。注意点も同じですが、ナナより成長が遅くさらにコケに悩まされます
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○●アヌビアス・バルテリー
値段:1ポット900〜1500円程度
光:中〜弱
底床:砂・ソイル・なし
丈夫さ:★★★★★
美しさ:★★(大きくなったものは★★★)
特徴:アヌビアス・ナナを大きくした姿です。小型水槽では扱いづらい大きさですが、これをメインにして組み立てていけば簡単に様になるレイアウトが作れます
育て方:ナナ同様育てやすいです。大きな葉の下は暗くなるので、株の下に植えるものは耐陰性のある水草にします
○エキノドルス・テネルス
値段:1束で600〜800円程度
光:強〜中
底床:砂・ソイル(ソイル推奨)
丈夫さ:★★★★
美しさ:★★★
特徴:前景の代表のひとつ。株立ちで針状の葉を出します。育成状態がよくて光が強いと、葉が赤っぽくなります。前景にワンポイントとして導入するのも面白いですが、旺盛に広がるので広い面積に植えるなら、色々な前景草を使わずテネルス単独で用いたほうがいいでしょう。写真下はブロードリーフ(葉幅が広いこと)タイプです。あまり流通しませんが、環境が良くても葉の赤みが少ないです。そのかわり成長は遅めで育成もやや難しい
育て方:比較的丈夫。条件がよければどんどん増えます。初心者にも育てやすい前景草です。二酸化炭素の添加は必要ありませんが、光量は多めのほうがよいです。光が弱いと緑のままで背丈が大きくなります(それを利用する手もあります)。ランナーで思わぬところに広がっていくので、ある程度の管理が必要になります
○エキノドルス・テネルス・ロングリーフ
値段:1束で800〜1000円程度
光:強〜中
底床:砂・ソイル(ソイル推奨)
丈夫さ:★★★★
美しさ:★★★
特徴:テネルスのロングバージョンですが、葉の幅がやや広く、上に長く伸びるので受ける印象はかなり違います。小型水槽では後景にピッタリ。葉の先端がやや痛みやすいのが欠点ですが、丈夫で使いやすいです。ただ、場合によってはかなり長く葉が伸びるので、深さがない水槽の場合はバランスが取りづらくなることもあります
育て方:比較的丈夫で、条件がよければどんどん増えます。増えるスピードは速いです。ランナーで増えていくので管理が必要です。光はやや強め、少な目の二酸化炭素の添加でよく育ちます。植え替えはあまりせず、気長に育てると写真のようなこんもりした姿になります
エキノドルス(ニュー)ホレマニー
値段:一本で500〜1000円程度
光:強〜中
底床:砂・ソイル(ソイル推奨)
丈夫さ:★★★★
美しさ:★★★★
特徴:ホレマニーにはいくつか種類がありますが、写真の細葉タイプのニューホレマニーがポピュラーです。比較的大きくなる水草ですが、水槽の環境によっては25cm程度にとどまることもあり小型水槽にも使えます。ただ、時間とともに調子がのってくると小型水槽では扱いにくい大きさになってしまいます
育て方:丈夫です。管理はアマゾンソードに準じます。光はやや強めの方が綺麗に育ちます。二酸化炭素添加はあったほうがよいですが、ソイル系の底床ならなくても大丈夫。それほど増えませんが、葉が横にやや広がりやすいです。古い葉は早めに元から切って美しさを保ちます。
大きくなりすぎることを防ぐためにたまに植え替えるとよいでしょう
エレオカリス・ビビパラ
値段:1束で500〜800円程度
光:強〜中
底床:砂・ソイル(ソイル推奨)
丈夫さ:★★★
美しさ:★★
特徴:葉の先に子株をつけるのが特徴で、そこから別名アンブレラプラントと呼ばれます。株立ちで針状の葉を出します。シンプルな姿です。ヘアーグラスを前景にして、この水草を後景にすればまとまりのあるレイアウトが簡単にできますが、簡単な分だけ飽きやすいかもしれません。色々な水草の種類を植え込んだレイアウトには向かないように思います
育て方:二酸化炭素の添加と、光量を多めにすれば簡単に育成できます。二酸化炭素の添加がなくてもソイルならなんとか育ちます。底床肥料をやや多めに与えるとよく増えます。小型水槽の場合、子株を放っておくと親株が弱るのでトリミングしてしまいます
●ウイローモス
値段:一掴み500〜800円前後
光:強〜弱 ※観賞上は光が強い方が良いです。
底床:着生種
丈夫さ:★★★★★
美しさ:★★(テラリウムの場合は★★★★)
特徴:縦横に伸びるコケの仲間で見た目はモジャモジャしています。グランドカバーや自然感の演出、産卵床など様々な用途に使われます。レイアウトでは石や流木に木綿の糸などで巻きつけて使うのが一般的です。糸が溶けるころには根付いています。水上栽培では南米ウイローモスより育てやすい気がします
育て方:非常に丈夫。あらゆる環境下に耐えます。無加温で育成可能なのでヒーターを入れられないような小さな水槽にも使えます。底床がなくても育ちますが、カットした切れ端からも成育するために余計なところで増えてしまい困ることがあります。水上栽培では常に水気のある場所で育てます
○●南米ウイローモス
値段:800〜1200円前後
光:強〜弱 ※観賞上は光が強い方が良いです。
底床:着生種
丈夫さ:★★★★★
美しさ:★★★(テラリウムの場合は★★★)
特徴:やはりモジャモジャしていますが、茎の伸び方が三角錐のようになりきれいです。ウィローモスと同じく石や流木に木綿の糸などで巻きつけて使うのが一般的。糸が溶けるころには根付いています。どちらかといえば南米ウイローモスのほうが小型水槽に合います
育て方:非常に丈夫で、あらゆる環境下に耐えます。一方で美しく育てるためにはある程度よい条件を整えてあげる必要があります。密に育てるためには強光線とCO2の添加が効果的です。南米とついていますが室内なら無加温で冬越しできます。ウイローモス同様、カットした切れ端からも成育するため、余計なところで増えてしまい困ることがあります
ウイローモスの張りつけ方
そのまま水中に入れるだけでもウイローモスを育てることができますが、レイアウトでは流木や石に張りつけ活着させたほうが綺麗に見せることができます。
石に張り付けた様子。
木綿の糸
張りつけ方は、流木や石に薄くウイローモスをおいて木綿の糸を使ってまきつけます。きつくまきつけても平気で、南米ウイローモスは活着性が悪いので特にきちんとまきつける必要があります。木綿の糸は黒や深緑がよく、糸が溶ける頃には根が張ってはがれないようになっています。そうなれば生育も非常によくなります。
アヌビアスやミクロソリウムなども同じく木綿の糸で根を流木や石に張ります。リシアは活着しないので、溶けてしまわない糸(釣り糸など)を使用する必要があります
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