ハンゲショウという水辺の植物をご存じでしょうか?
毎年、半夏生(はんげしょう)のころ(6月下旬〜7月上旬)になると花をつけ、開花期と同じ時期に花の下部にある数枚の葉が白く色づくことで本格的な夏を告げます。
そのため「ハンゲショウ」と名付けられたといわれています。
ちなみに「半夏生」とは特別な暦歴である雑節のひとつで、毎年7月2日ごろ(天球上の黄経100度の点を太陽が通過する日。年によって異なる)となります。
なお、節分や彼岸、八十八夜なども雑節の一つです。
一方で、ハンゲショウの名の由来は花の咲く時期に注目した「半夏生」ではなく、色づく葉に注目した「半化粧」とする向きもあるようです。
個人的には、洒落の効いた「半化粧」という名の由来を推したいです。
でも、ハンゲショウの白い斑は「半分の化粧」なんだろうか?というところが気になったので、葉が白く色づく部分のサイズ感を調べてみました。
調べたのは某群生地。日照条件などは同一となっております。
葉のほぼ半分が白く色づいた、まさに「半化粧」です。
これなら名の由来としても十分な説得力があるでしょう。
これは「薄化粧」ともいえる白い斑のサイズ感。
ナチュラルメイクでしょうか?飾らない魅力もあると思います。
ただ、受粉する生き物たちにとってはどうなのでしょう?彼らにそのような魅力が伝わるかは疑問ですが…。
これは「厚化粧」でしょうか。ハリウッドメイクみたいな。
濃い化粧は賛否両論になることも多いですが、受粉する生き物たちにとっては好評かもしれません。
小さい葉の方ですが、もはや「全化粧」といえる、葉がまるまる白くなったものもありました。
芸者さんみたいな感じでしょうか?アピール力が強いです。
隣の大きい方の葉も8割方白く色づいています。
ハンゲショウの多くの葉を観察しましたが、「だいたい半分化粧した」葉もあるものの、白い斑のサイズ感は変化がかなり大きいことがわかりました。
断定はできませんが、個人的に「半化粧」を名の由来とするのは難しいと感じました。
「葉が化粧をしている」というとらえ方自体は好きなのですけどね…。
そんな半化粧といえるか微妙なラインの、ハンゲショウの育て方の紹介は下記からどうぞ。
ハンゲショウの育て方