旧齋藤家別邸は新潟県新潟市にある国指定名勝。新潟の豪商、齋藤喜十郎が建てた別荘で、二階建ての屋敷とその前に広がる庭園があります。やや狭いながら、高低差のある砂丘地形を生かした流れや池など変化が多い庭園になっています。特に紅葉の時期は見所があります
正門から一旦屋敷内の玄関で受付し、広間から庭園の景色を楽しんでから、中庭を経て主庭を巡る経路になっています。今回は経路通り紹介します
正門は、雰囲気が良い西大畑町の白壁通にあります。正門から中に入りると、こじんまりした玄関庭があります。屋敷も主庭も概観がつかめない奥ゆかしい構成です
玄関から少し進むと一階大広間があります。ここから見る主庭の眺めは二方向が開けて広々としています。大広間の角には喫茶コーナーがあり、庭を見ながらお茶やお菓子などが楽しめます
屋敷の西側には西の間があり、南北の窓から主庭と中庭を眺められます。主庭方面は北側の窓から竹林が望められ、中庭方面は唯一、南側に窓があり日が差し込む明るい部屋になっています
屋敷の東側には土蔵があります。普段は資料室ですが、内部でイベントが行われることもあります
階段を上がって二階に上るとバルコニーのある大広間があります。主庭を二階から望められ、ここから見る景色は旧齋藤家別邸を象徴する景色になっています
いったん玄関から外に出て、正面横の門から中庭に向かいます。中庭には井戸があります
屋敷のわきの路地を抜けると主庭になっており、池泉がある広々とした景色が広がります
層塔のある竹林を見ながら斜面を上がると、田舎家があります
田舎家からは大滝が眺められます。大滝を横切るあたりの沢流れの景色も美しいです
斜面を一番上まで上がると松鼓庵(しょうこあん)という茶室がありますが、通常は非公開です。茶室の周囲は開けた茶庭になっています
茶室近くには立派な根上がり松があるので見学していきましょう。また、茶室の前には江戸の大名屋敷から運ばせたという約13トンもある巨石があります
奥には待合があり、ここから見下ろす松の幹を前景にした景色も見所です
斜面中腹付近ではモミジはもちろん、池泉や屋敷が眺められます
斜面を下りると左手に大灯籠があります。周囲にはモミジが植えられ、紅葉時はとても綺麗です
場所 | 新潟県新潟市中央区西大畑町 |
交通 | ■公共交通機関 「新潟」駅からC2系統バス「西大畑」下車、徒歩6分 「新潟」駅から観光循環バス「北方文化博物館前」下車、徒歩1分 ■車 磐越自動車道「新潟中央IC」から約20分 ※専用駐車場なし、車利用の場合は公式HPを参照の上、近隣駐車場を利用のこと |
入場料・休館日・開園時間は下記URLを参照 | |
URL | http://saitouke.jp/ |
My impression | ||||
マニア度 | 娯楽度 | 混雑度 | 交通の便 | 総合満足度 |
☆ | ★☆ | ★★☆ | ★★ | ★★★★ |
住宅地にあるやや狭い庭園ですが、砂丘地形の高低差を生かし滝や沢、池などを配置して変化の多い庭園になっています。屋敷も庭園と一体感があり、特に二階大広間からの眺めはフォトジェニックです。個人の別荘だっただけあり細かい造作も楽しめます。 モミジの紅葉が有名で最盛期は混雑します。紅葉時にゆっくり観賞したいなら平日に訪問するなど工夫しましょう。それ以外の季節は混雑することは少ないです。庭園が好きならば、新緑が美しい初夏や、苔が美しい梅雨の時期もお勧めの季節です。 管理状態は良好です。 公共交通機関利用の場合、駅から歩ける距離ではありませんが、バスの便は頻繁にあるので困ることは少ないでしょう。 車の場合、専用の駐車場はなく、周囲の道も狭いところが多いので注意。個人的には公共交通機関の利用を推奨します。 |
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注目の花:モミジ(新緑・紅葉) |